<ネタバレ>圧倒された。
こんな作品が有ったとは露ほども知らなかった。 .. >(続きを読む)
<ネタバレ>圧倒された。
こんな作品が有ったとは露ほども知らなかった。
主演のバート・ランカスターは当然の事ながら、脇を固める助演陣の演技も凄い。
文芸作品でも無いのに当時としては異例とも言える長尺(約2時間半)そしてモノクロ作品と言う、一見ではハードルが高そうな感を受けたが観始めたらラストまではあっという間。ここはジョン・フランケンハイマ―の采配が冴えている事の表れだろう。
作中で詳細は語られないものの、人を二人も殺めてしまった主人公は物語冒頭では粗暴でいつも何かに怒っているのだが、
そんな彼が偶然、雀の雛を拾い育て始めてからの感情の変化・表情や態度の変化の描写が素晴らしい。
看守に彼が初めて感謝の言葉を述べるシーン、「更生」になぞらえて人間の尊厳に付いて熱く語るシーンは本当に感動的だ。
健気な小鳥達の演技にも脱帽、一体どうやって撮影したのだろうかと思うシーンが沢山有る。
幕の引き方がいささか唐突過ぎる感も有るが、それを差し引いても10点満点は当然の採点。