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<ネタバレ>主人公が障害者、母親役にダイアンキートンという事で何となく身構えてしまうが、中身は箱入り娘と頼りない男のフツーのラブコメディ。半分メイクやSEX中のBGMなど笑えるところがちゃんとあり、酒の力を借りる男や失って初めて気付いたり、また結婚式に突入したりと作りはオーソドックスそのもの。主役をヒューグラント、キャメロンディアスなどに差し替えても何ら違和感がない。だからこれはラブコメディとして見るのが正解だろう。しかし他にも見方がある。いかに人間が他人を見た目などで軽く判断してしまうかというものだ。行き過ぎた行動もヒューやキャメロンなら問題なく見えるのに、彼らが同じ行動をすると問題になってしまう。アパートを選ぶ際、母親が不動産屋にこんな事を言っていた。「あの子じゃなくても危険はある。」これがきっと裏にあるテーマだ。社会派に傾けずあえてラブコメという形を取る事で、観客がどういった視点で見るのか、どんな先入観があってどういう目の錯覚を起こすのか、これを見せたかったに違いない。程度の問題はもちろんあるが、ラブコメであってラブコメじゃないこの映画を純粋に評価したい。