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メロドラマかと思ったら、夫婦の愛憎を描いた重厚な人間ドラマだった。
妻のやるせない心情を中心に描いた序盤から、この後の展開が変わっていて非常に面白い。
"夫婦とは何ぞや?"といったテーマをたっぷりと見せてくれた。
妻役の高峰秀子もいいけど、仲代達矢がとにかくうまい! ヒロインの父親役の加藤嘉、
佐田啓二、乙羽信子、田村正和と、主要な登場人物がこれだけ多いにもかかわらず、
それぞれのキャラがしっかりと描写されていて、ドラマとしての見応えたっぷり。
フラメンコギターの音楽が映像にぴたりハマっていて、演出面でも妙味を感じさせてくれる。
昔の日本の監督さんって、実力のある人がたくさんいたんですなぁ。いや、感服致しました。