ジョン・ヒューストンの「アスファルト・ジャングル」に引けを取 .. >(続きを読む)
ジョン・ヒューストンの「アスファルト・ジャングル」に引けを取らない強盗映画の傑作。
フィル・カールソンは余り評価されて来なかった人物だが、このフィルム・ノワール作品は中々良く出来た映画だと思う。
常にマスクを被せられた三人の男。
それぞれの顔を知っているのはボスだけであり、三人は互いの顔すら知らない。
恐るべき速さで銀行を襲い、映画はここから物語を始める。
車を使われたというだけで職も名誉も失われてしまった主人公。絶望は怒りへと変わる。
ボスの顔も解らず不安に苛まれる強盗団の男達は、彼らを執拗に追う主人公に追い詰められ板挟み状態だ。
「アスファルト・ジャングル」やキューブリックの「現金に体を張れ」に比べると少し物足りないかも知れないが、それでもジリジリと追い詰められる三人の姿は中々のもの。
完全犯罪を目論むボスの存在がとにかく不気味だ。