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<ネタバレ>他の方がおっしゃっている通り、確かに素晴らしい作品です。脚本には目立った粗もないし話の流れも清流のごとく綺麗に流れています。しかしとにかく暗くて重たい内容が問題です。全てのシーン・全ての演出・全てのセリフが考え抜かれているものと思いますが、ミルズ刑事(ブラッド・ピット)の無邪気な明るさ、サマセット刑事(モーガン・フリーマン)の思慮深さ、そしてジョン・ドウ(ケヴィン・スペイシー)のしたたかさ。それらが深く絡まりながら陰湿極まりない事件が一つずつ明らかになっていく様は異様としかいいようがありません。たまにはね、こういった重たい類の映画があってもイイとは思いますが、本作はリアルで重たくてちっとも楽しくなりません。ラストは極めつけの重たさです。また珍しく犯人が完全勝利する作品でもあります。
狙っているものとはいえ、鑑賞後に映画を観たという充実感はほとんど感じず、ただただどんよりするだけ。よってあまり高評価を付ける気にならない映画でもありました。いえ、決して悪い映画ではないのですが・・