<ネタバレ>倒錯もののエロスと背中合わせの血生臭さが漂う。表現の自由のた .. >(続きを読む)
<ネタバレ>倒錯もののエロスと背中合わせの血生臭さが漂う。表現の自由のため権力に抗うサド侯爵によって、彼自身も周りの人々も狂わされて破滅に向かっていく。これは現在でも通じるテーマで、感化されて凶悪犯罪に至るきっかけを作った創作物ですら、醜悪な現実に影響されたかもしれないのに。サド侯爵は妄想と願望から醜悪な人間の真実を描いただけに過ぎない。しかし、見せる相手があまりにも悪すぎた。最後は当人の自己責任に集約されるのではないか。犠牲の代償として突っ切ったものだけが歴史を動かしていく。従来のイメージ、プライドをかなぐり捨てた役者陣の演技合戦に酔う。