TVシリーズは視聴済みでこちらが日常系ギャグアニメなら、
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TVシリーズは視聴済みでこちらが日常系ギャグアニメなら、
劇場総集編はひとりの成長譚とバンド結成の青春物語としての側面を強く押し出している。
ただのTVシリーズの総集編として描くことはせず、
オリジナルの8話分の内容を92分でコンパクトに収めてしまったのだから、
テンポ重視で潔くバッサリ編集してキチンと「映画」として仕上げていた。
自分が気付かないだけで地味に新規カットは多数含まれているだろう。
映画ではあえて描かないことによって登場人物の背景に深みを持たせており、
劇場版が初見の人には逆にTVアニメを見たくなる仕組み。
ひとりに焦点を当てている分、青山吉能の超絶技巧による奇人変人ワンマンショーが一層際立つ。
唯一の取り柄を持った欠点だらけの日陰者にスポットライトを当て、
Z世代ならではのドライな空気をほのかに感じさせる、新たな切り口の音楽映画だ。