<ネタバレ>この時代の空気感と街並み、そして並んでいる車の形がなんとも言 .. >(続きを読む)
<ネタバレ>この時代の空気感と街並み、そして並んでいる車の形がなんとも言えない雰囲気を醸し出している。しかもマスタングから356って、センス良すぎだぜ。
そして役者に多くを語らせず、観ているものに考える余地を与える。
こういう映画、最近ではもう撮れないんだろうなあ。
警護していた証人が別人で、本人は高飛びなんてありきたりの筋書きなんだけど、ドラマチックに描こうとせず、淡々と証拠を積み重ねていく手堅さが渋い。そしてジャクリーン・ビセットの美しさに頼らない、ほのかなロマンスも丁度いい。
もちろんスティーブ・マックウィーンの喋らない演技も素晴らしく、ブリットという権力におもねらない無骨な刑事を見事に演じ切っている。
この人をアクション俳優だと思っていたが、『パピヨン』を観てから印象ががらりと変わった。
そしてロバート・ドュバル。どんな配役かと思っていたが、まさかのタクシー運転手。しかしその存在感は相変わらずで、こういう所に手を抜かない映画作りに改めて感嘆。
オープニングも今見ても最高にスタイリッシュで、文句なしのいい映画。