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<ネタバレ>第一に、シンプルな作品だな…と思いましたが(以下、私の感想も実にシンプルなコトを言ってるダケに為ってしまいました)同時に(素直に)好い映画だな…と思いましたし、個人的には主役の佐久間由衣さんにも(比較的高度に)共感してゆけたのですね。ゆーて、どーしたって(女優さんなんだから)フツーにカワイイ娘だよな…(=コレで彼氏出来ない~とか言われても…)とも思いはしましたが、それでも、オマエに児童福祉士なんて無理だ!と言われて落ち込む辺りとか(⇒残念ながら私もソコは「確かに…」と思いましたし)あとは決してキャラにそぐわない「攻めた」髪色をしているトコロのワケとか、必ずしも悪い意味ではなくて「分り易くて」好かったな…と思いました(ソコは)。
でもまあ、そーいう「外見的」なコトとも(=コトとすら)あまり関係も無く、その「自己肯定感」の確立ってのは誰しもにとってやはり中々に困難なコトだ…とは思うのですよね(そもそも、ソレが自分には簡単「すぎた」てのもソレはソレで…と思いますし)。で結局、ソレって(=自分の「価値」って)やっぱどーしたって自分では決められない=ひたすら他人がソレを決める、とも思ってるのですね。だからその意味でも、いずれは必ず誰もが社会=人の海=友人関係だの恋愛関係だの仕事関係だの、の中に出ていくしかないのだと思うのですケド、その時にも多少の自己肯定感を予め装備しておかないとその泳ぎ出し自体が実に苦しい…てのが一種の「悪循環」だとも感じられるのですよね。今作でもテーマとして少し触れられてはいましたが、その「初期装備」ってのは基本は親・家族との関係性の中で育まれるモノだとゆーのも、作中からは十分に汲み取れた⇒より深い共感に繋がる「分り易い」物語の構成だった、と思います(⇒だから、またその意味でも子どもの虐待とゆーのはとても罪深いのだ、と)。
※あと、コレは『まともじゃないのは君も一緒』を観た時にも(大いに)感じたコトですが、自分の周りの「普通の人々」と自分を比べて一喜一憂する…なんてのも決して全くオススメできるコトじゃあないと(個人的には)思ってますよ。ごく真っ当な人で在れば在るホド隣の芝なんてのは青く見えるモノなのですから、どーしたって「分が悪い」ですよね。そーいう「普通の人々」が普通に備える(と言われる)個々のアビリティを全項目完備してる人間なぞハッキリ「超人」だと、寧ろその他人が皆偉く見える自分自身の劣等感こそが(⇒他人の「善い」トコロを全力で評価する)貴方の「優しさ」と「謙虚さ」の顕れだ、とでも思っておく方が余程健全だと思いますね(「思い上がれ」と言いたいワケではねーですケドも)。
個人的な理由となって恐縮ですが、点数は(また実は)かなり迷いました。直前に観た『ひらいて』との前後関係で言えば、個人的にはアッチの方が好きだとゆーのは(私としては)「固い」トコロなのですよね⇒ソレはいったん、文芸映画としての「文学性」の観点が主たる要因だ…というコトにしておきます。ただ一方で、じゃあ今作を1点(マデ)下げてしまうのが正しいか…という点にもかなり違和感が在った(⇒前述どおり非常に高度に共感して観てゆけた身からすれば)のを重く見て、ココは高めに寄せて置きました。以上です。