<ネタバレ>正にそのサンカヨウの花の如くに非常に繊細な映画だとは(第一に .. >(続きを読む)
<ネタバレ>正にそのサンカヨウの花の如くに非常に繊細な映画だとは(第一には)思われます。且つそれ故に、監督その人はまた非常に作家性の高い個性的な方だと当然に認識しつつもその個性が強く感じられるという方の作品でもなかったかな、と思われるのが(また)正直なトコロではありますね。お話の内容としても、主人公は明確に志田彩良さん演じる女子中学生⇒で鈴鹿央士くんの演じるその同級生がサブ…だとは思えるものの、他にも色々な大人達にも確りと背景事情とドラマ=見せ場が在るという意味ではまま群像劇にも見える⇒筋がはっきりと一本通ってると言うよりはどちらかと言えばややフワフワっとした(+加えてその上でごくごく繊細な…という)方の作品であった様には思えるのですね。諸々と、色々な意味で多少「好み」は生じる方の作品かな、とも。
ただ私も、再び正直に、監督の名前にこそ最も食指を動かされたという事情は在るのですが、それでも今作、全然観て好かったな~とは思えたのですよね。元が短編小説で、未読ですが(というコトは)映画化に当たっては脚本を映画サイズに膨らませる、みたいな作業も必要だったハズだし…とか、その上でも(重ね重ね)ごく繊細かつ非常にゆったりとした会話の間合いなシーンが多い(⇒特に志田さんと鈴鹿くんの二人のシーン)というモノを、そんなに当り前の様にココまで「観れる」映画に仕上げるってのは並大抵ではねーよな…と思ったのですよね。今泉監督もそーですが、脚本の澤井香織さんも、モチロンこの2人のコンビの作品が沢山在るってコトを踏まえても、どっちも最近結構な頻度で作品を拝見させて頂いてて+且つまあまあ当たりを引く確率も高いのだよな…というトコロで、やっぱ実力者だな…とゆーのを(今作を観ても)再認識しました。その意味でも、寧ろ私は、ひとつのバリエーションとして(今作を大いに)楽しめた…というトコロですね。機会が在れば是非。