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<ネタバレ>前半は雰囲気というか、いつもの学校よりも尚ちょっと明るい様な気もするけれど、一方でやはり淡くて、そもそも少し密度自体が昨日までとは異なる様な空気の中で…というのが、実に卒業式って感じだなあ、と思いました。その分、最終的に4つに収束してゆくというお話そのものの方は、4人個々が抱えるモノの具体的なトコロが見え始めるのも含めて中盤以降に動き出す…という感じでもありますかね。全体を通してもごくまろやかなテンポで、後半は特にそのまろさが個々のシーンの演出としても効いていた…という感じもあります。その意味では、書いたとおりごく淡い空気感で始まったワリにも、それら個々のドラマというのは思いの外結構ハッキリとしたモノだったな、と言いますか、思ったよりその勘所が明快に分り易いモノだったな、という感覚もあります(特に、河合優実ちゃんのお話は、率直に意外なまでに重いモノでもあったし)。私としては実は、中井友望ちゃんのお話位のささやかな方が好きだったりもしますね(この4つの中でも一番好みではあります)。
上で書いたコトともやや被りますけど、今作の4つのお話(4人の女の子)というのは、比較的チャンと決着をつけて卒業してゆくコトが出来た…というコトだとは思ったのです、があくまで個人的には、大概ってそれが出来ずに卒業してゆくモノだから…というコトだと思ったりもしますよね(⇒端的に、一つ位はソッチの方の話でも…と)。まあ、負け続けた・逃げ続けた者の単なる戯言だと思って頂いても一向に構わんのですけれど、結局、何だかんだ「やり残した」コトというのが人生で最も愛おしい(或いは、それがそう成ってゆくコトこそが人生の妙味だ)な~んて、最近はとみに好く考えたりもします。