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<ネタバレ>主人公家族の設定はなかなかあり得なさげで厳しいものがあるが、父親が自分の家庭環境で得られなかった家族のきずなを第一とする姿勢で子どもたちを縛るという家族第一主義はテロリストの逃亡一家の家庭のありようとしては無理がなく受け留められ、見ていられた。
主人公と彼女のなれそめから恋人関係になる過程も丁寧に描かれており、これだけでも一編の恋愛映画になっている。ドラマのクライマックスは歪みながらも家族を大切にしている父親から離れることができない主人公に対して、彼女が親からの独立を促すところ。彼女の方が彼氏よりも大人びている点など非常に説得力もあり、描かれているのは超普遍的なドラマではあるが、周辺の設定がかなり異常なので、かえってより深く素直に受け止められた。エンディングが先にレビューをみて知っていたせいなのか、皆さんがいうほど感動することができなかった。なんかあまりにあっさりし過ぎで、もうひと踏ん張り尺を取って丁寧に撮ってもよかったような気がする。でも、ストーリーの根幹は18歳の青年の恋と家族からの自立とまた親の子離れであり、それを誠実に描いている良質な後味の良いファミリードラマでした。