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<ネタバレ>この監督はいろいろと狙っていると思いますが、この作品関してはその企みはすべて成功していると思います。お話自体は古いフォーマットで他のレビュアーさんがシェーンのまんまと言っていましたが、本当にそうです。この映画の魅力は色彩感覚とオフビート感だと思います。大体オフビートの映画ってあまり面白くなく、自己満足なのが多いのですが、表現方法と内容が一致しているブレッソンがまぁ、稀有な例ですが、その後の監督たちってただイキっている感しかなくて、イヤですね。それらとは違いこの作品は全体の流れの中で特に主人公とアイリーンのシーンにオフビート感を前面に出していて、後半にテンポが加速していきますが、全体的なバランスを考えれば破綻しているとも言えなくもないですが、あえて私はこれは統一感を無くして良かったと思います。かえって二人の心の交流が独特の色彩とマッチして、よりこの映画の魅力を浮き上がらせていて、非常にオリジナルなものにしています。何より監督がイキったアート系の作品に堕さずに娯楽映画として撮り切ったところが世界的にも評価された点だと思います。アイリーンの可愛さもちょうどよいという意見にも激しく同意です。キャスティングの勝利と言えるでしょう。2010年代の映画史のなかの一つの恒星にはなったのでは。[良:1票]