<ネタバレ>ファイル共有ソフト「winny」の開発者が著作権法違反幇助の .. >(続きを読む)
<ネタバレ>ファイル共有ソフト「winny」の開発者が著作権法違反幇助の容疑により逮捕されたwinny事件をテーマにした作品。ファイルのダウンロードという身近に感じられる行為が、著作権などの知的財産の侵害だけにとどまらず、社会が抱える闇を暴いてしまうような、思いもよらないほどの大きな影響を及ぼしたことに興味がそそられ、作品に引き込まれ、楽しむことができました。著作権の侵害を阻止すること自体は、知的創作的活動を活性化するためにとても重要なことですが、そもそも親告罪である著作権侵害を、警察が躍起になって、開発者の逮捕にまで至ったのは何故なのか?前述のような高邁な目的と警察とは無縁であろうことを考慮すると、警察内部のwinny利用が内部情報の漏洩をもたらしたことから、とんでもないものをつくりやがってという報復、および、この調子で警察の闇が暴かれたらたまったもんじゃないという予防措置または見せしめのためのターゲットにしたのでは?というようなことを強烈に匂わせた作品となっています(実際に悪さをしたのはwinnyではなくウィルス、またはウィルスをダウンロードした警察内部の不届きものなわけでw このことが、むしろ逆ギレ魂に火をつけてしまったのかも知れませんw)。これまでの警察の醜聞や組織としての行動パターンなどを考慮すると、実際そんなところなんだろうなと思わせる説得力しかないところが、困ったものだなと┐(´д`)┌。警察の中の人間の問題というよりは、警察というシステムの設計の問題なのだと思いますが(システムが一定の傾向の人間を集めやすい、排除しやすいことも含めて)、手に余る問題なので、ここでこれ以上の深入りはしません。裁判対決ものの作品に仕立てるにあたって、もちろん脚色も多くあると思いますが、ことさらわざとらしくドラマチックにしたてるような力みは感じられず、開発者と弁護団の交流を丁寧に描いていたのは好感が持てました。