★1.《ネタバレ》 男しか出てこない熱~い現代戦争・政治ドラマ(もう古いけど)。 このマンガの優れているところは、潜水艦の戦闘を緊張感を持たせて描いただけでなく、政治状況を克明に描いて見せたところ。 特に、16巻あたりの日本4党首対決は、4者4様の主張、政治闘争をリアル感を持って見せている。 自分はこの4人全員を好きになり、中でも一番好きな党首が首相になった。 これだけ見事な政治フィクションのマンガは、他にないと思う。 ただ残念なことに、連載当時、あまりに人気が出たために、20巻以降はどう見ても連載を引き延ばしたとしか思えない展開になり、つまらなくなる。 主人公は軍人なのに妙な政治思想を主張しだして、それが受け入れられるとか、アメリカ大統領が考えをコロコロ変えたりとか、まるで説得力がなく、とてもついていけない。 ただそれでも、大勢の軍人、政治家の熱い個性を描き分けた、絶対に忘れられない作品でもある。 かわぐちかいじって、実はいろんなジャンルのマンガを描いているんだけど、日本の軍事ものしか描いていない印象がある。 それは、この「沈黙の艦隊」を初めとした作品群が優れていて、強すぎる印象を残しているから。 【まかだ】さん 8点 [全巻 読破](2018-02-04 18:51:45) |