1.有名作家による全55巻書下ろしの学術的歴史マンガ・・・そういう意味では偉業であろう。毎月1冊の書下ろし・・・この作品以降多作を誇った石ノ森氏の作品数が激減した。その意味では晩年、この作品にかけた氏のパワーは並々ならぬものが有ったであろう。この作品発表中、結局死に至った病気を発病したため、中盤以降、ネームは氏の物であろうが、作画は石ノ森氏でなくなっており、前半部分に比べてちょっと作品としての質落ちている感じがするのが残念でならない。(この内容は、発表された内容でなく、私の推測でしかないが、きっと作画はシュガー佐藤氏である。ちなみに、現代篇にあたる49巻からの7冊はシュガー佐藤氏が作画を担当との発表が有る)目指した所は娯楽作品ではなく、歴史に見る楽しさをマンガというメディア表現で理解してもらおう・・・というものだと考えるが、そもそも学ぶ=知識を得るというものは、欲望から発するもので、楽しいものである・・・という意味では、勉強嫌いの子供たちの一つの知識習得のメディアとて接する作品と言う利用が有ってもいいであろう。(当然、大人が読んでも面白いよ!)