1.《ネタバレ》 延々と続く巨大建築物の畳の迷路をゲーマーの女の子2人がさ迷い歩くという話。
やっと外に出られた・・と思ったら、森林地帯にも延々と畳が敷かれている。
日常生活版「BLAME!」あるいは、ゲームオタク版「夢の木坂分岐点(筒井康隆)」もしくは、ゆるやか和風版「CUBE(映画)」といった感じ。こういう話は好きです。
まったりと夢幻世界を彷徨し、謎が謎を呼ぶ上巻の雰囲気が特に秀逸。
下巻ではこの世界の解明に話が費やされますが、結局明かされた真相はリアル社会よりもさらに窮屈で矮小な世界観になってしまった感じ。宇宙のシーシェパードに保護される世界なんて・・
この手の話は変に背景や真相を説明し出すとつまらなくなってしまう傾向がありますが、個人的にはそのパターンに漏れずに残念。ゲーム的には真相は全て解明された方が良いのかもしれませんが・・。
この辺は個人の好みだろうか。変に宇宙人など持ち出さずに、リアル社会を侵食し始めた架空世界・・あたりの世界観で曖昧に留めておいた方が良かったように思います。