1.《ネタバレ》 カルト映画の名作「CUBE」を、和風伝奇風に再構築したかのような作品。
民話に出てくる迷い家(マヨイガ)の現代版ような巨大な立方体に閉じ込められ、予め用意された種々のパズルを解かないと次に進めない。
パズルは「CUBE」のような高等数学ではなく、寄木細工、迷路、クロスワード、ルービックキューブ、エッシャーの騙し絵などとてもアナログチックで良い。
中盤ややゴチャゴチャして中だるみ感はありますが、最後はきっちり綺麗にまとまっているのがお見事。
最後は成す術もなく「箱の主」の思い通りの結末になってしまうわけですが、ジョーカー的役割のキャラクターを入れ、最後にそれを斃す事で達成感を味わえる…こういったテクニックも上手いなと思います。
今風の人物像を取り入れようとしたのか、登場人物に悉く共感が持てないのがやや残念。でも考えてみれば「CUBE」もそんな感じだったかな。