1. エマ
《ネタバレ》 「そこが大事なんです」で作者のメイドに対する思い入れが炸裂しているヴィクトリアンロマンス漫画作品。人間関係が基本的に性善説に乗っ取って描かれているのは作者の人柄でしょうか。一応の悪役・憎まれ役は登場するものの、ドス黒さは皆無に近いです。紳士が紳士なところがよく、淑女が淑女なところがよく、使用人が使用人なところがよく、普通の人が普通の人なところがよいです。巻が進むにつれてどんどん作者の腕前が進化していくところも見所です。子爵の登場からエマ誘拐・奪回までの展開は余分かな?という印象ですが、ああいう形にしないとウィリアムにも瑕疵がなかったとは言えないので破談にはしにくかったのでしょうね。本編は男坂エンドだなー、と思いましたが、その後の番外編で八方丸く納まってってよかったです。本編は8点、番外編は10点で9点献上。 9点(2009-01-30 23:38:17) |