主人公の真剣さや成長がじっくり丹念に描かれており読み応えありました。これがジャンプ連載というのに少しビックリ。佐為を失った喪失感からヒカルが立ち直っていく様は「あしたのジョー」(w)の対力石戦後のエピソードに匹敵する名展開ではなかろうか。 絵が凄く上手いな…と思っていたら「サイボーグじいちゃん」の人だったんですか。遥か昔、自分がジャンプ購読してた頃「北斗の拳」や「キン肉マン」に混じって、この人や井上雅彦氏の作品が掲載されては打切りになっていて「これだけ上手くてセンスあるのに、何て厳しい世界なんだ…」と子供心に思った記憶があります。(…でも当時に人気作家になってたら、碁石が燃えたり、一手打つごとに技の名前を叫びながら天井までジャンプする漫画描かされてたかもw) 惜しいのは、他の方も言われてますが囲碁のゲーム自体を読ませる所がほとんどない事。私も最後までルール覚えられませんでした。 あと、ラスボスの某国代表…今読むとギャグにしか見えないw 連載時期を見ると、日韓ワールドカップ前夜であり、拉致事件発覚もなく、オウムをマスコミが擁護していた時代…振り返ると、ある意味恐ろしい時代だったんだなと思います。今の日本人が本作読んで、「必死にやってきた挙句、最後の相手がこんなんかい」と、逆に囲碁離れに繋がりそうな気がしてちょっと不安。
【番茶】さん
8点(2013-10-26 08:32:50)