1.《ネタバレ》 エピソードレビューのついでにドラマ自体のレビューも。
先細りする業界なのでリスクを取って新しいビジネスに挑戦する。というテーマは
池井戸さん原作ぽくて、これは良いぞ!と思ってみたのですが
結果残念だったかなぁという感想です。
自分もモノ作りをする仕事なので
この手のテーマを持ったドラマだと、細かい部分がやたら気になるんですが
このドラマは特に気になります。
他のモノ作り業界はどうかわかりませんが
ソフトウェア業では無駄な作業、自動化できるものがされていない、リスクが考えられていない、根拠とかデータがないのに決定されるという事が忌み嫌われます。
ので、そのあたりが、まー気になりました。
モノ作りを土台にしている割に
足袋づくりそのものに技術的アプローチが全然ないです。
なんかずっとパート感覚で作ってる感じがしますし。
あっても、シルクレイぐらいですが
にしても、陸王を作るに至っての苦労やそういうのが全然伝わらない。
あっても、これまたシルクレイ絡みですが(作業はだいぶ非効率で無駄が多い)
有能な新人が入社して、従業員が年寄りばかでバカにしてたけど
実際の作業が非常に精密で、さらに信じられないスピードで作っていく。みたいなエピソードがあったり
ピエール瀧とかがリバースエンジニアリングした時に
品質に驚愕してたらまだ良かったですが。
下町ロケットだとそのあたり表現できていたのに何故だ。
さらに社長が頑張ってるシーンは、寺尾聰に尋ねるシーンぐらいですが
あれぐらい普通の営業マンでもやります。
さらにいろんな課題に対面しても、
もがくことなく、代案を考えようともしない。考え方がすぐ変わる。基本精神論。
色々後出し。人任せ。
諦めが悪い。とやたら押されていましたが
実が伴っていないです。
修造社長は逆に真っ当な事言ってました。
なので、方向性も違う上あんな喧嘩別れみたいな状態になったのに
わざわざ色んなサポートをしたのか
なのに、周りが何故か信頼してついてきてくれるので、
演出家が狙っている感動シーンに説得力が全然でていないです。
あと、根本的に陸王を作る熱意がやっぱり足らないかなぁ。
知らないランナーがケガしたし、売上悪いし作ります。という部分が
最後まで引きずっていった感じがします。
これを作るための執念めいた理由が最初に欲しかったですねぇ
また、ここで感動してや。と押し売ってる感じのジュピターが
最後まで気になりました。
服部隆之さんの音楽は好きなんですが。
半沢直樹とかはそういうのなくても面白かったですよ。
物語の進行自体は面白かったですが
後半だいぶ萎えてしまったので5点かなぁ。と