みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(9点検索)】
8.1989年に3年後のLA暴動を予見したような、アメリカ多人種社会の構図をきっちり描いた点は凄い。インナーシティのネイバーフッドの黒人たちとイタリア人のピザ屋、韓国人の雑貨店との微妙な関係は、どっちが正しい/間違っているでが切られない人種関係の複雑さを象徴している。黒人映画独特のセリフの表現や細かい描写のため、前半部分では1度見ただけではわかりにくいところもあるけれど、溢れんばかりのエネルギーと「熱さ/暑さ」は魅力的。スパイク・リーの出世作にして、やはり最高傑作だと思う。 【ころりさん】さん 9点(2005-01-03 21:59:28) 7.すみません。前半は寝そうになりました。 でも、後半でめん玉飛び出しました。 個人的な意見で、「1時間でこの映画は自分の感性に合わないなあ・・・。」と思うと最後まで見ても9割方駄目なのですが、この映画は後半にやられました。 ちょっと意外です。 【やぶ】さん 9点(2004-10-10 23:27:43) 6.うむ。凄い。重いのに、軽やか。「憎悪」というのは愚かしくも、哀しい。ただ、重い社会問題を扱っていて、かつハッピーエンドではないにもかかわらず、単なる「重苦しさ」だけではない余韻が残った。それはきっとスパイク・リーが全ての登場人物に愛情を注いでいるからではないか、と思う。この作品の登場人物たちはお互いファッキンファッキンと罵り合っている。んが、そこには単なる憎しみ・苛立ちだけでなくある種の「愛情」がこもっているのではないだろうか。例えばイタリア系のピザ屋の主人はいわゆる「善人」ではないが、それでも「(この街に住む黒人は)みんな俺のピザを食って成長してきた。俺はそれを見るのが好きだ」と黒人に偏見を持つ息子に語りかける。日本人の自分にはなかなか実感できないが、あの街にあるのはそういう「憎しみすれすれの愛情」ではないだろうか(確かに一歩間違えば暴動に発展してしまいそうな危うい「愛情」ではあるが)。スパイク・リーが本当に表現したかったのは単なるコミュニケーションの不信や絶望感だけではなく、どん底の日常の中にある「愛情」や「希望」だったのだ、と僕は思う。 【ぐるぐる】さん 9点(2004-06-09 18:15:28) 5.ひえ~、レビュー、すくなっ! スパイク・リー作品を1本でも気に入った人は、これは見とかなくちゃね、と思うんで、私も1票。 その後の監督の作品と比べ、熱気というか温度というか、迫力が格段に違う。 ほとばしっていました。荒削りなんだけど、それが吉と出ていたと思います。 タイトルも秀逸。無理矢理にオリジナル邦題をつけなかったことに、プラス1点。 但しこの採点、かなり昔に観た時の印象で言ってます。 細部は忘れました。 ノリは軽いんだけど、ひねりがたくさん効いていて、ひとすじなわじゃない・・そんなことを覚えています。 ほかのレビューヤーの皆さんも高採点だし私も同様ですが、少なくとも誰にでも合うという映画ではないはず。そこ、割引いて読んどいてほしいですね。 それと、リー監督が主張したかった、黒人のアイデンティティーの、その熱さは、正直、最近の映画での黒人の俳優の方々の活躍ぶりを見慣れた人たちにとっては、「?」というところもあるかもしれない。 ですが、昨年のアカデミー賞の、デンゼルとハル・ベリーのコメントを思い出すと、この映画の伝えようとしているものも、わかりやすいかも、と思います。 月並みですが、映画とはほんとにすばらしい。地球レベルでの私たちの共有財産ですね。 【おばちゃん】さん 9点(2004-01-04 10:58:18) 4.<ネタバレあります>考えさせられました。う~ん、だいぶ前に見たくせに自分の考えがちゃんとまとまってないんだけど・・・。そうですね、正直☆さんのコメントが完璧すぎて書きづらいのですが、少しだけ。最後の場面、店が襲撃された翌日に主人公が「バイト代をよこせ」と言ったシーン。ここが印象に残りました。そこまでして金かと。日本人は人の気持ちを察する点で他の民族より優れてるらしいのですが、これも全て歴史が作り上げてきたものだと思います。何を美しいと思うか、何を素晴らしいと思うか、そして何を『正しい』と思うか。差別され続けてきた黒人にとってはあの襲撃は正しい選択だったのかもしれない。ていうか積み重ねられてきた歴史が正しくなかったのでは?今起こっている戦争はどんな人間を作り上げていくんだろう・・・。正しい戦争は無いんだ、ブッシュ。(半分寝ながら書いたので文章めちゃくちゃでごめんなさい) 【d-baby】さん 9点(2003-05-04 02:04:38) 3.スパイク・リーは同年に創刊された「03」という伝説のサブカルチャー誌の創刊号で特集されていて,そこで知りました.ドゥ・ザ・ライト・シングはスパイク・リーのデビュー作ではないけれど,世間に知れ渡ったのは☆さんの言うようにこの作品からです.蓄積された「構図」からどうやって抜け出せというのか.理不尽な世界が現実だと思うのは怖いですが,事実でしょう.これは人間誰しも作り出しうる状況なのですか?ぼーっとしてる場合ではないです.考えましょう. 【じぇる】さん 9点(2001-12-16 05:31:37) 2.遅れ馳せながらやっと最近、観たんですけど、う~ん、確かに問題作ですね。テーマにしていることはスパイク・リー御馴染みだし、別に他の作品でも良く見掛けるところですが、その作風と“黒人の目から見た黒人の失態”とでも言いましょうか?なかなか黒人でない者にとっては言いづらいことがストレートに表現されていて驚かされてしまいます。いつもの白人批判ではなく、その点が感心しました。・・・・・あとはふ~ん、そうそう、“Soze”さん同様、(↓)“☆(DANGO)”さんのコメントを読んで下さい! 【イマジン】さん 9点(2001-03-16 17:01:04) 1.’89年のアカデミー賞は、話題作、傑作が犇めいた。「ドライビング・ミス・デイジー」「7月4日に生まれて」「フィールド・オブ・ドリームス」「いまを生きる」「マイ・レフト・フット」の5作品がノミネートされた。授賞式当日、プレゼンターとして舞台に立ったキム・ベイシンガーが、「今年のノミネート作品ほど素晴らしい作品が揃った年はない。しかし一つだけ最高の傑作をアカデミーは忘れている・・・」その言葉に偽りはなかった。10年近く経った今見てもかなりの問題作である。これはただ人種問題を取り上げたものではない。人種差別を非難するだけでなく、そこにある日常生活の深い問題を取り上げている。この物語に登場する白人(白人と言っても、アメリカ社会では、時として同じく差別を受ける側にもなりうるイタリア人なのだが・・・)は、決して悪いことをしているとは言えない。差別意識はあるのかもしれないが、もしここに登場する黒人たちが日本人の元で仕事をし、生活をすれば、もっと問題が起きるであろう。この作品に登場する黒人たちは、どう見ても決してマナーがいいとは言えない。問題を起こしているのは黒人たちの方である。当然、差別を受けてきた方からすれば言いたいことも不満もあるだろう。この作品で彼等がやっていることは、何代にも渡って受けてきた差別意識、それが親たちから受け継がれてきて蓄積されてしまい、若い黒人たちは完全に屈折してしまっている。この作品で繰り返される台詞、”正しいことをしなさい”。果たして”正しい”とは何だろうか?少なくとも自分は、この作品で正しいことをしている人を一人も見つけることが出来なかったが? 【☆】さん 9点(2001-01-29 23:23:04)
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