みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(7点検索)】
16.ある家族の日常を繊細に描いた、非常に深い内容の作品だと思います。タイトルも良くできており、普通ってそもそも何なのか、考えさせられますね。 【川本知佳】さん [DVD(字幕)] 7点(2014-12-22 01:19:19) 15.二人の息子のうち、可愛がっていた方が死んでしまった家族の物語。兄の死や弟の自殺未遂といった映画的に美味しい部分は敢えて省略し、一家が平穏を取り戻そうとしている部分にスポットを当てるという、なかなか斬新な構成となっています。『ペーパームーン』で高い評価を獲得し、後には『スパイダーマン』シリーズを手掛けるアルヴィン・サージェントによる脚色が素晴らしく、本来はドラマティックではない物語が、非常にドラマティックな内容として描かれています。何が素晴らしいって、それまで機嫌良くしていた人間がさっと冷めていく瞬間であったり、何となく保たれていた日常の均衡が崩れる時の気まずさであったりというものが、抜群の臨場感をもって描かれているのです。例えば、祖父母も交えて家族写真を撮る場面。みんな勝手なことばかりを言って会話はまるで噛み合っていないのですが、それでも全員が笑顔で機嫌良く振舞うことで、場の空気は平穏に保たれていました。しかし、イライラを募らせた次男が怒鳴り声をあげたことで一瞬にして全員が凍りつき、「この場を何とか取り繕わなきゃ」と思っても適切な言葉が浮かんでこないという、あの場面の何とも言えない気まずさ。あるいは、冒頭の朝食の場面。母親が作った朝食を子供が食べないというありふれた場面なのですが、本作の母親は「食べないのなら捨てる」と言って、出来たてのフレンチトーストを流しに捨ててしまいます。この数十秒のやり取りで、この母親がキ○ガイだということが観客にはっきりと伝わる仕組みになっているのです。本作にはこの手の的確な描写が多く、ディティールの面で非常に成功した映画だと言えます。。。 レッドフォードは初監督ながら、地に足のついた演出でこの脚本を映像化しています。また、自身が俳優であるためか役者の動かし方もよく心得ていて、エキセントリックな役柄ばかりを演じてきたドナルド・サザーランドに気の弱い父親役を、有名なコメディアンであるメアリー・タイラー・ムーアに神経質な母親役を、演技歴の浅いティモシー・ハットンに繊細な次男役をやらせるという奇抜なキャスティングながら、各々から生涯ベストとも言える名演技を引き出しています。ただし、地に足がつき過ぎて一つ一つの場面が妙に長かった点は、本作の数少ない欠点。今回DVDで見たオリジナル版よりも、正味90分に編集された地上波放映版の方が面白く感じられました。 【ザ・チャンバラ】さん [DVD(吹替)] 7点(2013-06-19 01:39:47)(良:1票) 14.ドラマチックな展開はいっさいなし。どこの家庭でも起こりうる、 中流家庭の家族間の問題を小細工なしで描いた作品。息子役の役者さんは、 繊細で神経質な役柄にピッタリ。それ以上によかったのは父親役のドナルド・サザーランドで、 終始落ち着いた演技が印象に残っている。サブでの出演数が多いのも納得できるというもの。 映像はあまりきれいじゃないけど、ゆったりとした季節の移り変わりはよく表現されている。 鑑賞後にタイトルの意味を噛み締めれば、より深みを与えてくれる良作。 【MAHITO】さん [DVD(字幕)] 7点(2012-05-04 03:11:22) 13.ラストの母親と息子の抱擁からの父親の告白や、母親が出て行ったあとの父親と息子の会話が、まとめを急いだ感じでちょっと違和感あり。でも似たようなテーマの映画が多い中、これは良作。 【noji】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2012-03-21 02:15:04) 12.時代は全然違いますけど、本作を観て私は小津安二郎の映画とついつい比べてしまいました。レッドフォードの演出は驚くほど繊細で、これが初監督とは思えません。ティモシー・ハットンはこの演技で見事初ノミネートでオスカー受賞しちゃったわけですが、どうも一発屋だったみたいで、近年は全然名前を聞かなくなっちゃいましたね。80年代以降でもっとも伸びなかったオスカー受賞俳優と言ってもいいんじゃないかな(ちなみに女優ではミラ・ソルヴィーノ)。なっとく行かないのはこの映画でオスカーに本当にふさわしい演技だったメアリー・タイラー・ムーアが受賞できなかったことで、実にもったいない。この人は本来コメディが得意分野ですが、ここまでシリアスな演技ができると言うことは評価が高いと思います。 ラストは家庭崩壊みたいな感じですが、不思議と暗さは感じなくて何か希望と再生の一筋の光が見えていると感じました。 【S&S】さん [DVD(字幕)] 7点(2011-07-12 00:41:58)(良:1票) 11.何と言ってもお母さんのキッチュぶりが燦然と輝く異色の作品です。この家族にとって離婚は悲劇ではなく、大いなる解放への出発点です。そこへたどりつくまでの人間の苦悩を描き、レッドフォードの監督第一作として、忘れることのできない映画となりました。 【きのう来た人】さん [DVD(字幕)] 7点(2009-08-17 06:21:40) 10.淡々とした平坦な会話が延々と続いているだけなのに、なぜか最後まで筋が追えてしまう不思議な作品。各登場人物は、同じことを繰り返しているように見えて、ラストに至るまで僅かずつではあるが確実に変化している。その過程の一つ一つを、陳腐な盛り上げを入れずに素直に映像に収めた誠実な姿勢が、作品を心に残るものにしている。 【Olias】さん [DVD(字幕)] 7点(2007-09-23 01:37:26) 9.監督第一作なのですかね~ しっとりした良い映画でした。 イーストウッド、レッドフォード俳優だけでなく、監督として凄く才能があり、 私の好みに合う。 【ご自由さん】さん 7点(2005-03-27 22:05:28) 8.出てくる人が皆心に傷を負っている。みんな誰でも悩み苦しみながら生きているんだ、それが普通の人間なんだ、と強く教えられました。これを言葉で言うのは簡単だけれど、頭では「自分だけが…」と考えがちで、理解するのは簡単ではありません(特に実際悩んでいるときは)。この作品には、それを見ている人に理解させる説得力を感じました。『カノン』も効果的に使われていましたが、この曲はどんな映画でも大体は合う気がしないでもないです。 【プミポン】さん 7点(2004-10-07 01:52:23) 7.あまり期待しないで見た分、よい映画でした。精神分析医があれほど影響をもちえるかどうかは別にしても、心の動きに共感できる部分の多い映画でした。 【かじちゃんパパ】さん 7点(2004-09-17 09:50:54) 6.たとえ裕福であっても、どうしようもない重い問題を抱えた家族って案外多いと思います。ここに登場するOrdinary Peopleとは「普通」というよりも「ありふれた人たち」という意味になるのでしょうね。T・ハットンを初め、役者の演技が素晴らしい。R・レッドフォードのデビュー作ですが、華やかなイメージの大スターに似合わぬ暗い内容と確かな演出力に随分と驚かされた1本でした。余談ですが、ハットンがオスカー受賞スピーチで言った「trust 信頼」という言葉が、作品とダブって印象的でした。 【nizam】さん 7点(2004-03-30 18:13:29) 5.俳優として経験が無いメアリー・タイラー・ムーア(母親役)とティモシー・ハットン(息子役)(すいません以前ジャド・ハーシュと書き間違えてました)を重要キャストとして抜擢しています。それ故に、実世界の家族にも十分あり得る物語を“普通の人々により、普通の人々で描ききる”ことに成功。リアルな人間ドラマとして成り立っている。 監督はロバート・レッドフォード。下手すると退屈極まりない作品になってしまう恐れがある題材を、2時間きっちり見せてくれた。役者としての経験をいかして、監督としても一つの良作を作り上げた功績を称えたい。この作品ならアカデミー賞も納得できます。 【おはようジングル】さん 7点(2004-02-13 18:14:46) 4.ありきたりの素材を、破綻なく調理した作品。物語としての起伏はいささか乏しいが、良くも悪くも手堅く作られている。 【K】さん 7点(2004-01-21 18:36:25) 3.淡々と家族の傷を描いてました。母と息子の溝は見ていても辛いです。家族が崩壊していく姿、伝わりました。でも、好きではないかな。出来ているし、指示されていると思いますが、好きの分野には入りません。 【もちもちば】さん 7点(2003-07-29 00:30:59) 2.「普通」の世界に生きていた人々が、兄の事故死と言う決定的な出来事によって、徐々にその隠れていた(隠していた?)本質をあらわし始める、実に丁寧にそれを造っていってましたよね。この映画を見ると、家族はみんなで一緒に、と言う観念はやはりどこか息苦しいものに感じます。家族だって、一人一人の個人で構成されているんですよね。態度に出さなければ伝わらないことはたくさんある。そこの点に非常に共感できた、良い映画だと思います。ただやはり地味なので、前半はだれたかな・・・。 【アルパチ夫】さん 7点(2003-06-13 19:46:26) 1.タイトルが「普通の人々」というだけあって、気にはなってました。実際観てみると、本当に現実的で普通ですね。それを映画にしたってのが普通じゃないもんで、アカデミー賞を獲得したとも言えるかも。いや、今は普通に思えても、当時はそうじゃないのかも。今ではめずらしくないこういう家族ドラマも、もしかするとこれが初めてなのかもしれないですね。少年も、神経質そうなお父さんも、もちろんお母さんもいい演技をしてました。かなり地味なつくりではあるけど、それが記憶に残るって感じですかね。 【あろえりーな】さん 7点(2002-01-06 16:54:12)
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