みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
35.お伽噺のようなストーリーには惹かれますが、ヒロインの感情や行動がメルヘンチック過ぎて醒めてしまう。 取り巻きの人たちの言動ももうちょっとリアルな人間臭さが感じられると共感できるのですが… 【ProPace】さん [地上波(邦画)] 6点(2024-04-06 22:00:03) 34.《ネタバレ》 序盤はわかりやすくて面白かったが、中盤からダレて意味不明なシーンが多い。 サダイジンなどの登場人物もよく分からなかった。 最後のほうの子供すずめとの再会シーンもとくに感動せず。 どうもすずめ(君の名はのヒロインにそっくり)の、イケメン君に対するラブストーリーに傾きすぎているような気も。 画面自体は相変わらずとてもキレイなので、映画館ではなくテレビで見たのもこの点数に。 【mhiro】さん [地上波(字幕)] 5点(2024-04-06 19:17:25) 33.《ネタバレ》 総じてよくできた作品だと思うが、まるで「理路整然と美しく作られた箱庭を上から見つめている」気分になる作品でもある。 地震そのものを巨大なミミズの形にシンボライズさせ(そういえばミミズは「地竜」とも言うんだよなぁ)、選ばれた人間がその発生や活動を食い止めているというのが本作の基本設定である。地震の予知と阻止は、我々現実の人間にとっても夢であり憧れだ。本作は、我々の普遍的な願望を取り入れたファンタジーとなっているのだ。 物語の主人公は、宮崎県に住む女子高生・鈴芽だ。幼いころの不思議な記憶がある彼女は、人知れず地震を食い止める任務を持つ大学生・草太と出会う。(鈴芽にとって)魅力的な外見を持つ彼は、神道的祝詞を唱えたり、手で印を結んだりしながら、日本各地の廃墟にある扉(後ろ戸)から現れるミミズを封印する。ここで物語に少女マンガ的要素やヒーロー物の要素、セカイ系の要素も加わっている。さらに言えば、廃墟ブームを取り入れた設定は、そこでの封印シーンが(周りに人がいないために)作画の面で描きやすく、カタルシスが得られやすいというメリットも持つ。 ミミズを封印していた要石(かなめいし)はかわいらしい猫の姿となって、人目を気にせず日本各地を巡りながら北上していく。なぜか、その要所要所にはミミズが封印された扉がある。草太が、猫によって、鈴芽が子供の頃に使っていたお気に入りの椅子に姿を変えられてしまい、鈴芽は、草太の手助けをしようと扉封印の旅に同行する。猫はあちこちで写真に撮られ、ハッシュタグをつけた形でネットにアップされ、それを手掛かりに鈴芽たちは猫を追う。物語を象徴するマスコットキャラが誕生し、その後はネット社会の描写を取り入れながらロードムービーとして物語は進んでいく。 このように、本作には幅広い観客の目や心を惹く様々な要素が巧みに織り込まれている。観客を満足させようとあの手この手で情報を並べて入れ込み飾り立てていくのだ。本作を箱庭にたとえたゆえんである。 実際、ミミズの封印シーンはカタルシスのある見せ場となっているし、草太に起こる中盤のさらなる悲劇は涙を誘う。少なくとも、観て後悔する作品ではない。 だが、心から満足できたかといえば、そうとは言えない。以下に二つの理由を書いてみたい。 まず一つ目の理由は、猫がなぜ鈴芽を助けるのかがわからなかったことだ。上記のように、猫はわざわざミミズが封印された扉があるところに姿を現わす。物語後半では、鈴芽の生まれ故郷に同行するのだ。鈴芽たちは「敵」に守られながら「敵」を封印しようとしているのだろうか。訳がわからない。結局、後半の展開への感情移入が阻まれてしまったのだった。 二つ目の理由は、箱庭の負の部分になぞらえて述べれば、上からきれいに見える一方でその内部に入り込めなかったことや、作品を主観的に楽しめずどこか疎外感さえ残ったことだ。 まず、本作のあちこちに散りばめられた、あまりにもあからさまな庵野秀明・宮崎駿・細田守各監督作品のリスペクトやオマージュからは、仕込み感や作り物感・メタ的感が強く感じられてしまった。 それ以上に大きかったのは、本作で鈴芽にふりかかる一連の困難が、まるで鈴芽の成長を助けるように、鈴芽の過去のトラウマを払拭させるように思えてしまったところだ。周りの様々な環境や状況によって鈴芽に降りかかる苦しみが、鈴芽に試練を与えながらも同時に鈴芽を引き立てているように見えてしまったのだ。 僕はここである言葉を思い出す。「神は乗り越えられない試練は与えない」。新約聖書にあるこの言葉は、現実の様々な難題で心身が消耗している人に対して、励ましの目的で使われることが多い。製作者は、本作の鈴芽をこの言葉の体現のために描いたのではないかと思えてしまうのだ。 …とまあ、いろいろと細かく書いてみたが、単純に、普通の女子高生に超絶アクションをさせることの限界が露呈しただけなのかもしれない。男のようにあちこち出血させてズタボロのケガまみれ姿にさせるのは難しいからなぁ(それをさせると作品の“色”が大きく変わってしまう)。 これまで観てきた『ほしのこえ』『君の名は。』の印象も併せて考えると、僕と新海誠監督作品との相性は良くないのかもしれない。 【はあ】さん [地上波(邦画)] 6点(2024-04-06 18:38:09) 32.3.11を話のネタにするにはまだ早いのかなと個人的には思う。 なんか泣かそうという魂胆があざといというか生々しい。 ドライブで福島に行く下りがこの映画の中で一番面白かった。 【miso】さん [地上波(邦画)] 5点(2024-04-05 23:27:30) 31.《ネタバレ》 先日能登半島地震が起きたばかりなので見るタイミングとしては最悪でしたね。ここまでがっつり震災を扱ってるとは思ってなかった。これタイミング悪かったら公開出来なかったでしょ。 人が死ぬよなど無駄に煽ってくるダイジンや草太の祖父が現在進行形で死者が増えてる現実と重なってかなり不快。ダイジンは神様という設定なので性格ヤバいのは理解出来るけど、ここまで煽りキャラにする必要性は全く感じなかった。 閉じ師が1人で片手間で行動してるのも役割の重要性から考えたら全く腑に落ちない。すずめに惚れさせるための要素に全振りしていて気味が悪い テーマが重すぎるのを軽減するためか軽快な音楽を多用してるのも今は不快に感じてしまった。 震災をこういうエンタメ的な作品で扱うのはリスクが高いね。見る時が違ったらまた感想は変わっただろうけど、今は全体として不快感のみしか残らなかった。 【映画大好きっ子】さん [インターネット(邦画)] 2点(2024-01-07 09:27:46) 30.まだるっこしい展開が続き前半はイライラしたが、終盤で少し回収していく。 それでもここで描きたいことは自分には理解が及ばない気がする。絵や音楽は良いが、それだけで評価するのは厳しい。 しかしそれにしてもこの作品が石川の大震災や大津波警報の日に放映される、という偶然に驚く。その意味で印象深い作品にはなった。 【simple】さん [CS・衛星(邦画)] 4点(2024-01-03 16:21:25) 29.ロードムービー的な所が冗長で、そういうシーンを描きたかったんだろうなと感じた。肝心の解決シーンも今イチ盛り上がりなかった。 【Yoshi】さん [DVD(邦画)] 4点(2023-12-06 18:31:10) 28.《ネタバレ》 うーん。監督はいつもと同じことをやっているのだと思います。ワタシ、見始めたら最後まで一気に行きましたから、何かに惹かれてたとは思うんだけど、見終わった後は、一体、今なに見たんだろう、と。新興宗教の方の作ったアニメ+廃墟ブーム+いわゆる「聖地」作り、みたいな印象。なんでもかんでも、理由を教えてもらえたり、説明があると思うなよってことかなあ。そういえば、物語の最初の方で鈴芽が違和感に戸惑いつつも、状況に前のめりの入り込んでいくところは好きでした。全然わかんないけど、こっちに進むのがいいみたいというような。 【なたね】さん [DVD(邦画)] 4点(2023-11-23 22:03:25) 27.《ネタバレ》 映像が本当にきめ細やかで美しいなと思いました。 浮世絵の国が育んだ映像表現の到達点という気が致します。 東日本大震災を取り上げているのでヘビーになりすぎたりしないかと心配しましたが、 ファンタジーもの青春ものとしてちゃんと成立していて、この塩梅と言いますかバランスの摂り具合が素晴らしいと思いました。 それでいてちゃんとユーモアも散りばめられていて、感動させつつも笑えたりもして本当に見事ですね。 【あろえりーな】さん [ブルーレイ(邦画)] 8点(2023-11-07 13:30:20) 26.《ネタバレ》 やっと配信が始まったので鑑賞。正直期待が大きすぎたかもしれません。いつもの新海誠ワールドでしたが、私的には天気のこのほうが突き抜けてて面白かったです。けっきょくダイジンって、左大臣って何だったのでしょう? 【木村一号】さん [インターネット(邦画)] 7点(2023-10-28 18:34:54) 25.《ネタバレ》 細かいツッコミどころはさておき、前向きな人生観に感銘を受けた。 ・何と言っても、最後に、母を無くした幼少のすずめを励ますシーン。「どんなに悲しくても、ちゃんと大きくなる。未来なんて怖くない。」未来に不安を覚える多くの迷える少年少女(年齢にかかわらず)に希望を与える真っ直ぐな言葉。 ・(駐車場に現れた左大臣のせいで?)キレたおばさんの一言はひどくはあるが、それはそれで本心でもあった。自転車のシーンで、あえて否定はせず、「それだけやないとよ」(他にも沢山良いことがあったよ)、と、綺麗事にせず清濁あわせて前向きに捉えた仲直りが良かった。 全体を通し、災害をテーマにしつつ、人生なにがあるかわからないが、今日一日でも、一時間でも、生きたい、というポジティブな方向に振り切っている。細かい設定の伏線回収不足など気にならず、清々しい映画であった。 【チェブ大王】さん [インターネット(邦画)] 8点(2023-09-24 22:44:06) 24.自然災害やパンデミックなど、これまで想定もしていなかったことが起きる昨今、若い世代は希望が持てるのか。 新海監督が伝えたかったのは「希望を持つことの大切さ」なのではないか。コントロールできない災害はどうしても起こり得る。 アンコントローラブルな出来事を受け止めながらも、日常を取り戻し、希望を見出すこと。前へ進むこと。そう思えました。 東日本大地震の記憶が呼び起こされて途中息苦しくなりましたが、すずめがその過去を受け入れて前へ進む姿は、まさに「希望」でした。ありがとうございました。 【ハクリキコ】さん [映画館(邦画)] 8点(2023-07-02 01:49:36) 23.《ネタバレ》 最後の戸締まりと銘打って特別上映だったのでようやく初鑑賞した。 新海誠の通例である「ボーイ・ミーツ・ガール」+「描き込まれた映像美」=「セカイ系」には食傷気味だったものの、 『天気の子』よりはモヤモヤとフラストレーションは少なくて見やすかった。 それでもダイジンの立ち位置が不明瞭で、風呂敷を畳め切れていない点はなくはないけれど。 今回はロードムービーとしての面白さがあった。 青年の身体を取り戻すために西から東へ戸締りしながら行く先々での人々との交流。 『君の名は。』や『天気の子』でもぼかした形で描かれていたが、 やがて東日本大震災の記憶と向き合うことになる。 当事者には思い出したくない記憶と恐怖があり、奪われてしまった故郷と人生がある。 叔母の葛藤と吐露がそうだ。 それでも一人で生きていくことは不可能で、旅先を含めた誰かの支えによってヒロインの現在があり、 青年と自分自身の救済に繋がっていく。 無理に向き合わなくても希望に向けて歩くことはできる。 ただ、災いからはいつかどこかで起きて避けられないし、 そこにはかつて人の営みや時間があったことを風化しないで欲しい。 そういうメッセージを感じ取れた。 【Cinecdocke】さん [映画館(邦画)] 8点(2023-05-23 22:19:31) 22.《ネタバレ》 すっかりレビューを書くのを忘れていました。今更ながら書きます。 阪神淡路大震災と東日本大震災の両方を(震源地から離れているとはいえ)経験した身としては、今回の映画はグッとくるものがありました。 特に東日本大震災よりも震源地に近いところに住んでいた阪神淡路大震災の方が印象に残っているので、あの近辺で地震を防ぐという展開はかなり響きましたね。 ただダイジンの見せ方がほんとにいまいちで、何がしたいのかわからない、掴みどころがないキャラとなっている為、各地の開きかけている裏戸を案内していたといわれても、「もっと違うやり方あるよね?」という感じでもやっとした気分のまま終わりました。 この点を改良し、ダイジンを素直な裏戸案内役として物語を展開すれば、あんまりモヤっとすることなく終わったんだろうなと思いましたが、それをやると「現代のSNSのバズりを活かした探索」という、もう一つやりたかったであろう表現が使えないでしょうから、難しいところですね。 とまあ脚本にはやや不満が残るものの、映像、音楽とどれも高品質で、大人向けの現代ファンタジーアニメとして確固たる地位を確立してるなという印象。 ジブリの代わりにはならないけど、新海誠の安定した立ち位置は揺るがなさそうだなと思いました。 【みーちゃん】さん [映画館(邦画)] 7点(2023-03-28 14:39:25) 21.《ネタバレ》 多少おどろおどろしいシーンもありますがありがちな突然のショッキングなシーンというのはなくそういう点で好みの映画でした。 荒唐無稽なアイデアというわけではなく日本人の肌感に合う、つまり別の見方をすれば割とありがちなアイデアから脱してはいないと思いました。 感動の後すっきりした終わり方が良いと思いました。 しかし見た直後はそうでもなかったのですが、帰宅の道すがら思い出してみると喉元に引っ掛かる違和感のようなものもありました。 猫の性格づけというか意味付けが不安定で、上手い転換というよりなんかいやーな騙され方した感があります。 最後に男が帰ってくるシーンがありますが、じゃあ日本から地震を一掃したということでしょうか。まさかね。変な所です。 3.11の津波は遠く太平洋沖で発生した地震なのですが、この映画のミミズは国内にうづいているだけであり、それさえ退治すればいいのだろうか。変に感じます。 地震や津波は発生させなければよいという種類のものではないことは日本に住む者なら誰でも知っている事です。起こるものは起こるのだから防災や減災のため普段の用意や心構えの方が大事だよねとあらためて思ったのでした。 まあ深く考えず単純に映画として評価するなら、流して見るなら自分の好みに合う良い映画でした。では時間が経ったらまた見るかというとそれはないなと思う映画でした。 現場からは以上です。 【ほとはら】さん [映画館(邦画)] 6点(2023-03-18 21:39:45) 20.《ネタバレ》 相変わらず絵は綺麗。 キラキラ夜空もちゃんと出てくるし、新海エフェクトのかかった夕日がちなシーン、都会の建物の林立具合も美しいし、東京都を見下ろしたような緻密な描画も登場する。 美しく緻密に描かれた自然や都会の中で登場人物たちが躍動し、人外の大いなる存在が荒ぶる壮大な姿を映画館の大音響とともに観てしまうと、大迫力に押されてそれだけで涙が出てしまう...。 ただ、他のレビュアーも書いているように、引っかかる点も多かった。 - 要石になること=体が凍ること。これは凍るのではなく、石英として結晶化していく描写だったのか? - 要石の化身が動物なのはいいが、グッズ展開を見込んだようなファンシーで目の大きいネコである必然性は... - 細腕の女子高生にあの懸垂は無理がある。新海誠は筋トレを経験すべき。 - 地鎮、荒ぶる神、神の人情味のなさ...もののけ姫? - みみずが殲滅されるときは全身モコモコに膨らんで虹色に破裂する。エヴァ? - 椅子...ピクサー映画を見ているようだった これらが対して何を暗喩しているのか、掘り下げた先に果たして奥行きはあるのかが自信を持って感じられず、鑑賞中引っかかり続けた。 - そして愛が全てを解決する、世界を救う、ヒーロー譚…。ハリウッドや昔のトレンディドラマのような既視感... - オープンカーのルーフの故障、などなど 震災を風化させないというテーマ自体はチャレンジングでリスペクトするし、2時間退屈せずに見れたし、傷ついた魂の救済や異なる世界線と時空の交差が描かれているところは他の新海誠作品同様に私の琴線をボロンボロンかき鳴らしてくるので、そこは大いによかった。叔母さんの善意の代償について辛辣な心情を吐露するシーンも現代の心情に寄り添っていてとてもよかった (たまきさんにはその後、みのるさんと幸せになる将来が待っていてほしい)。 だけど、先述の設定の恣意性がもうちょっとなんとかなったのではという思いが残り、この点数とさせてもらった。 本当は震災、人知を超えた不条理さとそれでも生きていく、生きていかねばならない人間たちそのものを描くつもりが、大人の事情でネコやイケメン、ラブロマンスを捩じ込まざるを得なかったのか?私の掘り下げが足りないのかも知れないし、そもそもが文芸性よりもエンタメ性に振っていて、前提とする視点が異なるのかも知れない。 どこかの機会で再鑑賞したい。 【よこやまゆうき】さん [映画館(邦画)] 6点(2023-01-15 00:01:06) 19.ロードムービーの趣きですね。脚本はかがみの孤城の方が良かったかな。作画はすずめの戸締まりの方が少し良かった。 【よしふみ】さん [映画館(邦画)] 7点(2023-01-14 21:02:52) 18.《ネタバレ》 友人が「ネコの扱いがどーも・・?」と言っていたので、ネコ好きの私としては、じゃあ今回は観なくていいか、と単純に思っていたのが、ポッカリ仕事のキャンセルで時間が空いたのでやっぱりこれか、と足を運びました。 結果、開始30分後あたりから引き込まれるわ、日本中走るわ、飛ぶわ、で目まぐるしかったものの、楽しめて良かった!! 確かに震災の傷はまだまだ解消されていないし、いろいろ??なところはあったけれど;。 芹澤君はいいねえ~(#^.^#) 旅の途中で出会う女性たちもみんな親切だし。人情は昭和っぽいかしらね。 で、、ダイジン、いいやつじゃんね、人間の代わりに救ってくれた。でもやっぱりいけにえみたいで・・。 そこが解消されれば+1点 【AKO】さん [映画館(邦画)] 7点(2023-01-14 17:48:02) 17.《ネタバレ》 良かった。世界観は整理できないところも多いが、ロードムービーとしては最高。旅の途中で出会う人物もバトンを渡しているようだった。芹澤が一番良かったかな。映像も素晴らしいし迫力十分。最後はグッときた。あれから12年。同じような経験をしている子が前向きに生きていることを願う。 【ラグ】さん [映画館(邦画)] 8点(2023-01-09 17:46:03) 16.《ネタバレ》 ★巷でいろいろ言われてたので心配しながら見たけど、普通に面白かった。 ★タイトル通り「主人公の女の子が地震の起こる元を不思議な力でとじていくお話」としては、スペクタクルな絵と音楽でごまかされてるけど(いや、見ごたえはあります、劇場で見ると)、すずめの能力、サブキャラの草太(閉じ師)や猫(要石)のダイジン、大みみずと常世、すべての設定がふわふわ過ぎる。 ★ただそんなのが気にならないくらい一つ一つのエピソードが面白くてくすっとしてしんみりしてちょと泣けて、好感持てた。ロードムービーは言いえて妙。 ★椅子の草太、椅子なのにしかも3本脚なのにアクティブ過ぎ!新しいアクションジャンルにしてもいいくらい縦横無尽に駆け回る。馬のギャロップみたいな「足音」が爽快(笑)。人間の姿だとただのスカしたイケメンかと思ったら寝坊はするはAIロボ呼ばわりされて子供たちのお守りさせられるし。 ★しかもネット含め衆目に堂々とさらされまくってるし(ダイジンもだ)。こうした不用心ともいえる開けっぴろげさと、実際の人間関係の微妙さとなんかずれた感じが現代っぽい。 ★震災をネタ(エンタメ)にしたことに対する批判については・・・半分は同意するがもう半分は過剰じゃね、と思う。特に当事者でもないやつらが得意げになって叩いてる様は見苦しい。じゃあ(同種の傾向を持つ戦争映画もだけど)いつまで遡ればいいのかね?直接体験したひとがみんな亡くなるまで?でもそれまでにまた災害起こるよね。 ★架空の物語なんだから全部架空にしちゃうのもありだが、たとえ東北とか311とか言わなくたってあの映像見りゃ分かるだろうし。どこまでブラインド掛ければいいのか?さじ加減は難しい。 ★ドキュメンタリーならOKなのか?ドキュメンタリーだって作成者の思想や脚色は入る。それに自分はエンタメだからと言ってドキュメンタリー映画に劣るものではないと思う。 ★「戸締り」は特別な能力者が地震の巣を封じ込めてはい解決、ではなく、登場人物たち、そして我々観客に対する呼び掛けでもある。大切な人、ものをなくすのは辛いし、過ぎ去った時は戻らないけど、いつかは前を向いて歩いていける、そういうきっかけを探そうよとも言えるし、目に見えない災い、いつ降りかかるかわからないそういう国に住んでいるんだなあと改めて思いを強くもする。 ★純粋に映画としては若干中途半端な出来かなだけど、観てよかったと思えたのでこの点数。 【wagasi】さん [映画館(邦画)] 7点(2023-01-09 00:47:31)
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