みんなのシネマレビュー |
|
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
|
ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(10点検索)】
7.《ネタバレ》 出演俳優はサラ・ポーリーしか知らなかったし彼女の作品を見るのも初めて。どことなくスーザン・サランドンに似ている気がするサラ、母親はブロンディのあのデボラ・ハリーではないの、マリア・デ・メディロスが美容師になって登場するは、ダイエットおたくの友人はアマンダ・プラマーと驚きの連続という見始めでした。 とにかく設定の全てがなんと悲しいのか。アンの若さに泣けた。娘たちの幼さに泣けた。若い夫婦が貧しいけれど愛情いっぱいに暮らしているのに泣けた。そして死ぬまでにしておこうと書き出したことのほとんどがなんら特別なことではなく、日常普通にしていることなのが泣けた。告知されてからラストまでうるうるしながら見ていました。ラスト、残された人たちが新たな人生をスタートさせている様を見たとたん号泣。 若くして母親になり、夫しか知らず、貧しいトレーラー暮らしをグチらなくとも満足しているわけがない、彼女はまだ23才だもの。自分がこうなりたい、ああもしたいと望んでいたことを皆に託し、自分がそこにいない家族の光景を眺めながらひとり死んでいったアン、浮気に対して厳しいご意見もありますが、私的にはこの映画に関しては死を宣告された彼女の選択は完全に「有り」です。 語り継がれるようなことを成し得て死ぬ人もいますよ、それはそれで凄い。けれど変わり映えのしない平凡で退屈な日常もまた、どれほどの幸福であるかを思い知らされる映画でした。 【envy】さん [CS・衛星(字幕)] 10点(2009-11-13 13:20:49)(良:1票) 6.《ネタバレ》 名作。アンは、決して余命2,3か月と宣告された事も、泣く事も、通院する事も、絶対言わない、そんな姿を家族に見せない。なぜならそんな姿は、アンが死んだ後、残された者の記憶に焼き付いて離れないからである。夫や子供は、アンと過ごした楽しい思い出に上書きされて、最期の悲しい思い出に支配される。 浮気には共感しないが、多分リーがいたから悲しくてどうしようもない気持ちを消化でき、最期まで家族に優しい愛を向けられ、弱い所を見せずにいられたのだと思う。 最期の映像が、アンが望む、アンのいない生活なのだとしたら‥あまりにも悲しくて、切なすぎて痛かったです。 この映画の原題は、この映画を表す悲しい言葉だと思います。 【まりんこ】さん [DVD(字幕)] 10点(2008-12-13 23:30:16) 5.《ネタバレ》 とてもグッとくる映画だった。この映画は一種のファンタジーだと思う。 彼女はまだ23歳の女性だ。17歳で子供ができ、まともな恋愛も経験していない2児の母親である。夫は失業しており、自身は夜勤パート。昼間は寝ていて夕方と朝に夫と子供に触れ合う生活。低所得居住の象徴たるトレーラー暮らし。母親も父親もそれぞれ別々の移民系で、父親は刑務所にいる。ただ、生活に追われながらもそれなりに充足する毎日。それが主人公のバックグラウンドとしての現実である。僕らはその現実を理解できるだろうか? 感情移入できるだろうか? それはそれとして、実はその現実そのものを描くようなシリアスな作品を作るのは容易いことだ。しかし、それは当然のことながら製作者の本意ではない。それと同じように彼女の死に至る過程、病状や告知、闘病生活を描くこと(いわゆる難病もの?)も本意ではないと僕は思う。 「私のいない私の生活」それが原題である。さて、私がいなくても私の生活があるのだろうか? それがこの映画のタイトルに込められた作品のテーマではないかな。その時の「私」とは一体誰のことだろうか? この作品の主人公の境遇は上記に述べた通りであるが、何故、彼女が主人公に選ばれたのだろう? この映画で印象的だったのは最初と最後のモノローグである。 人は死ぬ時にひとりであることを強烈に自覚するに違いない。私がひとりの私であること。孤独。普段、僕らは生活の中でいろいろな関係性を生きている。(それが人間というものだから) しかし、その関係性の中にいる自分という人間、「私」を疎かにしていないだろうか。孤独を感じたくないが故に「私」を見殺しにしていないだろうか。 「死ぬまでにしたい10のこと」というのは印象的なタイトルであるがそれほど重要なことのように僕には思えない。彼女は「私のいない私の生活」を想像し、それを生きる決意をすることにより、「私」を得たのだと思う。それは楽しいことではない、とても辛いことでもあるのだけど、その実感こそが、彼女の現実を価値あるものにしたのではないだろうか。 最後に、、、母親役のデボラ・ハリー。存在感がありました。そして、隣人のアン役のレオノール・ワトリング。すごく魅力的な人だと思ったら、『トーク・トゥ・ハー』の彼女だったのですね。ショートカットもよく似合います。 【onomichi】さん [DVD(字幕)] 10点(2008-03-06 02:07:48)(良:3票) 4.淡々と進むストーリーにここまで感情を揺さぶられるとは良い意味で予想を裏切られた。ヒロインの子ども達が年代的に自分の子に重なることもあって、とにかく泣けて泣けて。端から見れば貧しく悲惨な家庭環境であっても、愛する家族を得てささやかな幸せを享受できることが、なんと有り難いことか。思わず自分自身の現況を省みて、この先失う可能性のあるものの大きさに愕然とした。逃れられない運命を受け入れるべく、自分に正直に向き合い、メソメソと惨めに死なない為に精一杯のリストを作り、それをたった一人で遂行していくアンの強さに感動した。私が彼女なら、一人で死んでいく孤独に耐えきれず周りの人間を巻き込んでしまうだろう。そして自分がいない未来に目を向ける余裕などないまま、今の幸せにしがみついて残された時間の短さを嘆いて過ごすのだろうが、それは残される人々を苦しめることでもある。愛する人が余命幾ばくもないと知ったとき、残される者は凄まじい無力感に苛まれることだろう。だからこそ、誰に甘えることなく自力で己の人生を全うさせようとする彼女の潔さは、尊敬に値するものと思える。不倫を責める声も多いようだが、私は死に臨んで自分に正直であることは潔くて良いと思う。アンの夫への愛情の深さはきちんと描かれていたし、残される家族の幸せを願い、そこに自分が居ない運命を受け入れた若きアンにそれぐらいのご褒美はあげたい。 【lady wolf】さん [映画館(字幕)] 10点(2005-10-08 22:35:07)(良:6票) 3.《ネタバレ》 観る前はタイトル負けしてないかどうかがすごく心配な映画でした。 原題は全然違うのに、日本のスタッフが余計なことをしてただ人の目を引くだけの邦題をつけたんじゃないだろうなとか、すごく疑りぶかくなりながら観始めましたが、 もうこれは素晴らしいものでした!初めて邦題をつけた人に「グッジョブ!」と心で叫びました(笑) 何が素晴らしいってまず、全ての人物一人ひとりにそれぞれの人情味のようなものがすごくわかりやすく描かれているところです。感情移入と言うとその人物を完全に理解してないと言えないようなことですが、オレはそれぞれの人物に部分的に感情移入できたと思います。 これを観た他の人も完全にじゃなくても理解できる所はあったんじゃないでしょうか。 主役のほうのアン(=サラ・ポーリー)の「死ぬまでにしたい10のこと」もとても共感できました。<旦那以外の男と寝る>という項目は当然ふざけんなという人も多いでしょうが、これ、ちゃんと英語で映画を観てると、<旦那以外の男と寝る>のあとに<それがどんなものか知りたい>って書いてあるんですよ。これと合わせて22歳というアンの若さを考えたとき、オレには共感できるものとなりました。 自分が好きな話を聞かせたいアンの母の気持ちもわかったし、監獄にいるアンの父がせめて自分にもできることをと、アンの子供の靴を作らせて欲しいというのもうなづけました。 もう一つの素晴らしい所として、映画の中での主人公アンの詩的な語りがすごく良かったと思います。映画が始まってすぐに、雨に打たれるアンとその淡々とした語りに引き込まれてしまいました。心身ともに、なんというのか、染みました。 あのゆきずりのにーちゃんはあの程度の扱いでちょうど良かったと思います。 だってなんかずうずうしい。コーヒーはともかくジャケットなんか人にあげたら絶対相手は申し訳なく思って返しに来るだろうし、「ジャケットは返しに来なくていい」なんていいながらしっかり電話番号を書いた本を相手の洗濯物に仕込むそのずうずうしさ。まあアンも勝手だとは思うが、そう言う点ではこの男も自業自得である。 作中にはなかったですが、家族にビーチに行ったりしてるシーンや、アンが死んだその後みたいなのももっと見たかったですね。 【TANTO】さん 10点(2004-09-25 22:16:22)(良:2票) 2.《ネタバレ》 なんか、感動しました。淡々と進む、映画のなか、景色も綺麗だし、主人公のサラも綺麗だし、あの、死を宣告する医者が良いです。同僚の拒食症気味の彼女も、笑えるし、旦那役はベンは、あのワウワウドラマのベンだとおもいました、彼の優しい、ちょっと頼りない役作りも素敵、ワウワウドラマのベンは、野性的でちょっと不良系の彼もかっこいいけど。死ぬまでにしたいこと、10個は、たとえ書き出せても、もし、じぶんなら、その内の3個くらいしか、できないかも。それより、私が死ぬときは、年とって、よぼよぼになって死ぬのか、内科系の病気で、ヘロヘロになって、しぬのか、どちらかでしょう、ドラマのように、若くて、綺麗な内には死ねない、ちょっと、それを、喜ぶべきなのか、悲しむべきなのか、ただ、まだ、しぬまでに、時間が、数十年あるだろうから、これから、家を造ったり、子供達のしょうもない、成長をみつづけることになるだろう、それとも、どこかで、世界戦争でも、おから無いかと、すくなくとも、私の達の世代は無いかもしれないし、癌で、死ぬのかもしれないし、あと、2-30年の人生、って、なんだろう、少しでも、有効に生きられたらいいのに、この映画を、作ろうとした人たちの気持ちが、感じられます。映画って、本当に素晴らしいと思います。 【yasuto】さん 10点(2004-08-24 02:17:44) 1.《ネタバレ》 思わず号泣してしまった作品。みなさんの投稿を見ると、ヒロインが浮気をするエピソードが好きじゃない、という意見も多いみたいだけど、私はそこが、この映画をより素晴らしいものにしている、と思った。死ぬまでに夫以外の誰かと、と思うヒロインの気持ちが私はとてもよくわかったし、死の宣告を受けてから夫とのシーンが少ないのは、或る程度の距離をとらないと決心がくずれてしまいそうなヒロインの心理の表れなのでは、と思った。映画を見た後、私だったら死ぬまでにどんな10のことをしようかな、などと考えてしまった。さりげない演出が、思い切り私のツボをつきました。 【ジャスミン】さん 10点(2003-12-23 04:30:04)(良:2票)
【点数情報】
【その他点数情報】
|
Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS