みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想(8点検索)】
35.《ネタバレ》 【再投稿 2023/5/8】 「前書き」 まるでタイミングを合わせたかの様に、心酔していた日本の偉大なミュージシャンが二人も亡くなられてしまった。 悲し過ぎる。 その中のお一人、坂本龍一氏のファン達へ贈り物の様にオープンした「109シネマズプレミアム新宿」。 音響監修だけでなく館内で流れる各種音楽も坂本龍一氏自らが手掛けたと言う。 入場料金は最も良い席で6,000円もしたが、坂本龍一氏への感謝とご霊前の意味も含め奮発した次第。 「本題」 映画鑑賞と言うものは、やはり鑑賞した時の自らの環境や、直面している問題・悩み、その時までに新たに得られた知識によって より芳醇な経験になるのだと言う事を改めて強く再認識した次第。 坂本龍一氏が手掛けた音響は素晴らしく、贅沢極まり無い豪華なシートの座り心地も良く濃密な3時間を過ごす事が出来た。 残念ながら坂本龍一氏の演技は大根(偉大なる)だったが、それを補って余りあるほどに見応えの有る作品だった。 奮発してよかった。 【前回投稿 2010/7/13】 私に取って、鑑賞する事で気持ちが「昇華」した作品の一つ。 23年前、YMOのファンだった私は「坂本龍一が音楽を担当しているから」という不遜な理由だけで劇場に足を運んだ。 確かに音楽は素晴らしかった。 だがそれ以上に、近代日本史に興味が有った事も手伝い、時代に翻弄されながらも気丈に生きる主人公に感情移入する自分が居た。 終盤、観光地と化した宮殿で主人公が王座の後ろから楽しそうに壷を取り出し、中からコオロギが出てくる~主人公の姿が何処かに消える・・・と言う描写に私は身体の震えが止まらなかった。 壷の中のコオロギ=囚われの身だった主人公に他ならず、壷から出てくる事即ち主人公が精神的にも・身体的にも文字通り「解放」された事で有り、それまでの長い間の主人公の境遇を思い返し、言葉で表現する事が難しい感情の昂ぶり=「昇華」を感じた次第。 淡々とした展開で人に因っては眠くなる映画かも知れないが、良作です。 【たくわん】さん [映画館(字幕)] 8点(2023-05-08 16:11:03) 34.《ネタバレ》 高校で世界史をやっていて良かったと思わせる作品。あまり長さを感じることなく最初からストーリーにぐいぐい引き込まれていきます。マイナス要因としては、中盤から終盤にかけて暗い場面が多いことぐらいでしょうが、史実なのだから仕方なしかと。印象に残っている場面としては、宦官が墨汁を一気に飲み干すところと婦人が半狂乱になるところ。ラストシーンも普通はありえないと思いますが、自分も昔皇帝だったらどんな気分で皇帝の椅子に座るだろうかと、嫌が応にもイマジネーションを掻き立てられます。 (2020年1月再見。映像美や音楽、構成といいパーフェクトに近い作品だと改めて感じた。皇帝から戦犯へと、歴史に運命を翻弄された人生がドラマチックに、しかも抑えた演出で描かれているのが素晴らしい。紫禁城のスケールも壮大。長尺だが一気に見ることができる構成も見事。とはいえ、全体的に悲劇なので見ていて元気の出る映画でないのは確か。忘れたころにゆっくり観るのが合っているのかも。) 【mhiro】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2020-01-29 20:04:30) 33.超久しぶりに再見。この映画の主人公は、実は音楽じゃないかという気がします。映像は美しいし話は壮大だし、ジョン・ローンもよくがんばっていたと思うのですが、映画として劇的な瞬間というものが今ひとつ足りない気がします。登場人物もいろいろいますが、いすれも関係は希薄です。時代に翻弄された人生だったことはわかりますが、その背景の描き方もあっさり。中国や日本の近代史がある程度頭に入っていないと、状況がよく飲み込めないんじゃないでしょうか。 しかし、音楽がそのすべてをカバーし、劇的で孤独でオリエンタルな主人公の一代記を物語ってくれていた気がします。その結果、各所で印象的に流れる曲を思い出すだけで、ものすごくいい映画を見た気分になれます。坂本龍一の凄さを再確認しました。 【眉山】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2018-04-02 23:17:56) 32.昔と今、時間軸を行き来する映画、ってのはしばしばあるけれど、そしてまたしばしば、「ああ昔はよかったなあ」ってなことになるんでしょうけれど、それにしたってこの映画の主人公・愛新覚羅溥儀の、あまりと言えばあんまりな、この立場。 幼少期から大勢に囲まれ皇帝として育った男が、劣悪な環境の収容所に入れられ「思想教育」を受けている。自分の靴紐すら結べない、この男。 しかも、そもそも「昔はよかった」わけでも何でもない。周りを他人に囲まれ、さらにその外側には、自分の知らない、自分とは無関係の世界が広がっている。生まれながらの皇帝であると同時に、生まれながらの「過去の遺物」とでもいうべき存在。 無論、そんな彼にも、心を通わせる人物というものは居て、またそこには別れもある。この映画には、乳母との別れ、そして2人の妃との別れ、都合3つの別れがあるのだけど、最初の乳母との別れが印象的であったのに比べ、2人の妃との別れはどちらも、ドラマチックにすらなれない虚しさが漂っていて。 史実とことなる部分もそりゃあるだろうけれど、特異な人生を送った男の孤独を、実に見事に浮き彫りにしてみせてくれます。で、それを否定も肯定もせず、「確かにそんな人がいたんだよ」という風に終わるラストが、たまらないんだなあ。 【鱗歌】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2017-08-07 21:26:21) 31.《ネタバレ》 リバイバル上映にて2度目の劇場鑑賞。1987年の上映時は中学生だったのであまりわかっていなかったように思う。改めて見ると子供ではわからなかった多くのことに気付く。紫禁城内での風俗習慣が恐らく昔から連綿と続く中国宮中の伝統であろうことや紫禁城にラクダがたくさんいたことなど、実に興味深い。3時間近い大作だが、長いと感じることはなかった。最後の皇帝である溥儀は生まれてから年老いるまで「塀の中」で暮らし、真の自由を得ることはなかった。最初は紫禁城、次に天津の日本大使館、最後は牢獄。いつも塀の外へ自由を得に行こうとするとその扉は閉ざされる。身分や金銭的待遇は良かったかもしれないが実権もなく、寂しい人生だったのではないかと想像できる。しかし、決してハッピーな内容ではないにもかかわらず見終わったときに何とも言えない充足感が得られるのはなぜだろう。ベルトリッチ監督のなせる業だろうか。最後になるが、やはり教授(坂本龍一)、デヴィッド・バーン、コン・スーの劇伴音楽は素晴らしいの一言に尽きる。 【MASS】さん [映画館(字幕)] 8点(2015-12-13 18:09:58) 30.《ネタバレ》 そう言えば『秦・始皇帝』も自分は観たので、知らないうちに“中華王朝マラソン完走!”の偉業を達成していました。でもその間の2100年間の中華皇帝の映画なんて観てないし(そんな映画自体がほとんど存在してないでしょ)、すみません全然意味がありませんでした(笑)。 ご存知、史上2作しかないオスカーのパーフェクト受賞達成(これはもう紛れもない偉業です)映画ですが、ひとことでまとめるとベルトリッチという西洋人の眼で観た現代中国史と言えるでしょう。頑迷なる東洋文明が近代西洋文明によっていかに変容させられたかということを追求する視点が貫かれています。西洋文明には共産主義も当然含まれるわけです。あとかなり溥儀の残した自己弁護に基づいて脚色され、お決まりの日本悪玉パターンが徹底しているところも要注意です。この映画は溥儀が紫禁城を出るまでの前半が映像と言いドラマチックな構成といいもうパーフェクトなんですが、満州に舞台が移ってからはとくに日本含みのパートが妙に薄っぺらで価値を落としています。坂本龍一の甘粕正彦なんて登場させている意図が判らないほどの影の薄さでした。婉容の私生児の件なんか、まるっきり日本が殺させたなんて史実と真逆の描き方なのはちょっと酷すぎの感があります。 溥儀の人生は日本が利用して狂わせたが、共産中国が刑務所で教育して真人間に生まれ変わらせたという結末なんですけど、ベルトリッチは共産主義を信じているんだなとため息が出てしまいます。 私の祖父は満州国政府の日本人官吏だったので皇帝溥儀と接触する機会もあったのですが、「溥儀は腹黒くて冷酷な人物だった」と回想していたそうです。 【S&S】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2014-11-18 16:37:57)(良:1票) 29.中国の歴史、文化、最後の皇帝、薄儀の人生の波乱に満ちた物語をスケール感たっぷりに描いている作品として見応え十分!あの音楽の美しさと力強さ、映像の美しさといい、この監督の色彩感覚は眼を見張るものがある。はっきり言って下手なハリウッド大作よりも見ていて面白い上に観終わった後の充実感もある。歴史ものに少しでも興味のある方なら間違いなく楽しめるはずです。 【青観】さん [DVD(字幕)] 8点(2010-12-05 13:18:34) 28.壮大なスケール!文句なしの大作。 【のははすひ】さん [DVD(字幕)] 8点(2010-02-24 23:48:43) 27.《ネタバレ》 映像と音楽、ラストシーンが素晴らしい。全長版も観てみたい。 【eureka】さん [DVD(字幕)] 8点(2010-02-17 11:19:59) 26.3回目観賞?。観れば観るほど歴史の一端が解る大歴史物語。最後の皇帝の哀れさの一面が良く描かれている。 ほんの少し前の出来事。新聞紙上でも読んだ記憶もある出来事。故宮での撮影は圧巻!!坂本龍一の音楽も秀逸 【ご自由さん】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2008-03-06 19:15:02) 25.紫禁城を見に行ったら、無性にもう一度見たくなって帰国後に友人に借りて見てしまいました。何度見ても面白かったです。もう少し満州国建国後も描いてもらいたかったです。途中から凄い速さで終わりに向かっていくものですから… それから、この映画には紫禁城内のスターバックスは出てきません。 【TINTIN】さん [映画館(字幕)] 8点(2008-02-06 00:48:59) 24.《ネタバレ》 劇場公開から早くも20年。良い意味でも悪い意味でも日中間の微妙な、この時期に改めて深く観察。壮大な紫禁城での撮影をはじめ手の込んだ衣装、装飾品は本物ではないのか?と思わせるほど。若い頃はついついジョン・ローンの美麗な姿に目を奪われ、経た年月が私を成長させたのか?ずいぶんと印象が違って映りました。英国の満州に対するあり方や、その卑劣な行為を日本人側に押しつけているようにも思え、また英国への逃亡を何度も幼少時から試みる溥儀だが、結局満州という名の紫禁城で幽閉され、それを中国共産党思想は(他国では嫌われて久しい主義だ)が、彼の心だけは解き放ったのではないか?とも考えられる。溥儀が母を追いかけ閉ざされていく“門”へ掛けよりバックに流れるMR.SAKAMOTOの名曲だけが、敬慕したくなるほど色褪せていない。 【成田とうこ】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2007-07-16 23:14:34) 23.《ネタバレ》 最後のシーンは涙が出ます。 すごいスケールの映画です。 この映画を見た後でこの舞台を訪れた時は尚更感慨深いものがありました。 見て損なし。 【坊主13】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2005-11-11 19:41:33) 22.溥儀そっくりの友人がいます。 【アルテマ温泉】さん [映画館(字幕)] 8点(2005-05-22 22:34:37)(笑:1票) 21.《ネタバレ》 当事者でありながらも客観的に描かれている、 それはまるで「太陽の帝国」のイギリスの少年のように。 自分は生まれながらにして皇帝(3歳時から!)一番と思い込み、 それが徐々に幽閉されたお城のごとく世間から離れ、 それでも出たくてたまらなかったお城から出らざるをえなくなる。 昔からそういうことはありますし(国取りものとか) 感情移入もないはずでしたが、イギリス(スコットランド)教師の オトゥールが自立を教えだしてから、天皇のようなお城の王は目覚めた。 ここらがとてもいいんです。ともすれば暗い客観的な映画が、 主人公は溥儀だと思わずにいられないような、教師役の明るい品の良さ と引き立て役に徹する引きのうまさ。 まさにアジアの人から見た外人なのです。 最初から現代の溥儀役を重なる役でやっていた主役、ジョン・ローンの登場。 3歳の過去から現代までを描いているのですが、この俳優もうまいです。 私が気になったのは、坂本龍一氏の登場&アヘン女。 これは事実なんだろうか。唯一の娯楽とも取れるんだけど面白くない。 ここらとお家騒動のあたりがたいくつで安っぽく感じてしまった。 坂本氏は音楽ではとても良いのですが・・ 身が引き締まるような戦争の映像やドラマや人とのふれあい、 それらはよかったのになんか娯楽を入れてしまったようでしらけた。 高得点のわけは、やはり最初と最後の同じ宮廷の場面です。 あれを観ると全体につまらなくとも許してしまう感動できました。 拝観料を支払い自分の城に入る溥儀、 その見えない姿はあまりにも哀れで歴史の目まぐるしさを感じる。 どこかへ旅行して遺跡やお城を見つけたらこんな物語があったと、 また感慨深く思うでしょう。 こおろぎでしたか、あれもいいです。 すごいおちだなぁと感心。 なんか自分も生きているというより生かされてるんだと。 本当は暗く重い映画なのかもしれないけれど、 妙に勇気さえ沸いてくるのはなんでだろうか・・ この主人公がつまらない人間だったとは思えないし、 高貴な人間だったとも思わない。 歴史を変えようとして勇敢に死んだ方が後世から観れば面白いんだけど。 それだけじゃあないような気もしますね。 朕、皇帝側から情勢を描くことに成功した映画は珍しいと思います。 【アルメイダ】さん [DVD(字幕)] 8点(2005-05-07 08:15:04) 20.史実物として考えたら賛否両論があるかもしれないけれど、これぞ映画であり一度は見ておいて間違いないくらいの稀有なる作品だと思う。西洋人からみた中国の神秘や憧れといった一種の東洋趣味が目立つものの、それがかえってこの作品のスケールや映像美につながっているように感じる。特に紫禁城での壮大なロケシーンは圧巻。CGなどのVFX技術が発達しても、実写のリアリティには遠く及ばないことを教えられる。音楽もそうだし照明や衣装小道具、ロケハンも職人芸だ。 実際の史実からは「?」と感ずる部分も多い。しかし外の世界から見た近代東アジア史の映画はそう多くないので興味深いです。数奇な人生を送った愛親覚羅溥儀の物語は西洋人には全体像をつかみにくいかもしれないけれど、ナレーションも無く淡々と進行する流れが逆に彼の人生を象徴しているように感じました。 印象的なシーンはいっぱいあったけど、オープニングとエンディングはそのなかでも強烈だった。良い悪いではなく、ただただ「凄い映画」ですね。 【トト】さん [DVD(字幕)] 8点(2005-04-17 05:42:40) 19.映画を観て初めてサントラというものを買った作品です。それほど坂本龍一のつくりあげた音楽が良すぎました。この作品以降のテレビ番組は中国といったらこの曲を流すので完全に”中国”のテーマ曲としての固定概念をを作り上げてしまった。言うならばボクシングといったら”ロッキーのテーマ”が流れるようなもの。 【tetsu78】さん 8点(2005-02-06 12:35:41) 18.《ネタバレ》 英語なんて聞いたこともないような風体の宦官たちにむかってYou are all rier!と叫ぶあたりとか、風景にEnglishが似合わないです。観光ガイドさんが溥儀の生涯を一言の説明で終わらせるラストシーンがとてつもなく感動しました。 【no_the_war】さん 8点(2004-01-08 09:43:50) 17.ジョン・ローンはかっこいいねぇ・・・ しかし、わがまま小僧ばかりでちょっとばかし嫌にもなります。 そもそもなんで、紫禁城のなかでは皇帝でいられたのかわからんし・・・(@_@) ちゃんと勉強してみたほうがよかったのかなぁ ということで7点。【インモンキー♂】 今観てもよくできた映画。大作。ジョンローン男前すぎるから9点【インモンキー♀】 総合で8点!! 【インモンキー】さん 8点(2004-01-01 03:09:04) 16.支那の思想教育は恐ろしいな。本当ならダライラマも思想改造されてたんだろうな。 【guijiu】さん 8点(2003-11-27 00:58:17)
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