みんなのシネマレビュー

天地明察

2012年【日】 上映時間:141分
ドラマ時代劇歴史もの伝記もの小説の映画化
[テンチメイサツ]
新規登録(2012-07-06)【イニシャルK】さん
タイトル情報更新(2022-08-01)【イニシャルK】さん
公開開始日(2012-09-15)


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監督滝田洋二郎
助監督増田伸弥
演出諸鍛冶裕太(アクションコーディネーター)
キャスト岡田准一(男優)安井算哲
宮崎あおい(女優)村瀬えん
中井貴一(男優)水戸光國
松本幸四郎(九代目)(男優)保科正之
佐藤隆太(男優)村瀬義益
市川猿之助(四代目)(男優)関孝和
笹野高史(男優)建部昌明
岸部一徳(男優)伊藤重孝
渡辺大(男優)安藤有益
白井晃(男優)山崎闇斎
市川染五郎(七代目)(男優)宮栖川友麿
笠原秀幸(男優)土御門泰福
徳井優(男優)弥吉
染谷将太(男優)徳川家綱
きたろう(男優)安井算知
尾藤イサオ(男優)本因坊道悦
横山裕(男優)本因坊道策
竹嶋康成(男優)公家侍従
吉岡里帆(女優)町娘
真田広之ナレーション
原作冲方丁「天地明察」
脚本滝田洋二郎
加藤正人
音楽久石譲
撮影浜田毅
製作椎名保
松竹(「天地明察」製作委員会)
角川書店(「天地明察」製作委員会)
TBS(「天地明察」製作委員会)
WOWOW(「天地明察」製作委員会)
朝日新聞社(「天地明察」製作委員会)
毎日新聞社(「天地明察」製作委員会)
毎日放送(「天地明察」製作委員会)
ジェイ・ストーム(「天地明察」製作委員会)
プロデューサー榎望
制作角川映画(制作プロダクション)
配給松竹
角川映画
美術部谷京子
編集上野聡一
録音小野寺修
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未見の方は注意です!




【クチコミ・感想】

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12



17.《ネタバレ》 原作未読。歴史物が好きで、劇場に行たいと思いつつ時間がなかったので、DVDにて鑑賞。結果、行かなくて良かった。
題材は非情に興味深く面白いのに、いろんな意味で残念な作品でした。

先の方が書かれていたように、当時の政治・経済・文化面からの改暦の必然性を訴える描写・説明が薄く、武家対公家の短絡的な対立構図に終始していた感あり。公家の描写もあまりにステロタイプで、画策したり暗躍する登場人物もおらず、人間ドラマが薄い。そもそも綱吉の時代になってまで、あれほど朝廷の権力が強いのか、というのもやや疑問(不勉強ならご容赦を)。
京言葉のイントネーションも微妙におかしかった。
これは歴史物のどの映画やドラマにも共通してありがちなので、作品の質が高ければさほど気にならない。それが気になるぐらい脚本と俳優陣の演技力が甘かったということでしょう。

特に岡田さんはキャスティングミス。温厚で人柄が良さそうだという印象付けのせいかもしれないが、恩師達や関との交流も友情物語レベルで、周囲が彼を推挙する動機づけが弱い。時系列の描写が淡々と過ぎて行くので、己の自説を強調できるほど学者ならではの信念や頑固さが伝わって来ず、そのため後半、光圀へ暴言を吐き、自決を決意する場面が生きてこなかった。
個人的に宮崎さんは好きだが、江戸時代にしては「自己主張が強く風変わりな」女性らしからぬ、それこそ「可愛い妻」でしかない存在。夫を支える毅然としたところも、反して糠みその妻的献身も描写不足。
終盤は予定調和が読めてしまい、感動に至らず、つまらなかった。

機会があれば、じっくり原作を読もうと思います。
キムバリー・ルイーズさん [DVD(邦画)] 3点(2013-03-19 09:56:22)

16.評価が低かったので、期待しないで観たら..いやいや、なかなか映画らしい映画でした..脚本も、演出も、しっかりしているし..役者陣も好演..シリアスさの中に笑いもあり、面白かったです..ラストあたりは、演出過剰ぎみでしたが、映画として十分堪能できます... コナンが一番さん [DVD(邦画)] 8点(2013-03-02 13:49:39)

15.《ネタバレ》 暦というものが権威や文化、常識と一体化し、科学的知見によってそれを変えることの困難さを痛感させられる。こういった話は、科学が発達した現代にも通じるものがあるんじゃなかろうか。そしてまた安井算哲という実在の人物がいたことを知らなかった自分としては、その人物像においても興味深かった。岡田君はこの人物を実に「気持ちのよい男」として演じていたように思う。素敵な笑顔、純粋さと生真面目、腕を振って快活に歩く姿。彼の恋人役の宮崎あおいもやはりいい演技だったように思う。文字通り、彼にとっての「太陽」のような存在であり、あのとびきりの笑顔を見せてくれるから、安井算哲は孤立奮闘して頑張れたのだな、なんて思わせるほどのものである。ただ、不満な点も多々ある。複数の暦の違いや専門的な知識がわかりにくいのと、なにより誰も年を取っているようには見えないので、「月日が経っている」という感覚に乏しい。新しい暦を作る計画の旅路も、それほどの困難さが伝わってこないし、途中出てきたチャンバラも、どことなく作風に合っていないような印象だった。良い点と悪い点が混在しているような作品だったので、とりあえず6点をということにしておきます。 あろえりーなさん [DVD(邦画)] 6点(2013-02-20 21:37:52)

14.《ネタバレ》  原作は未読。
 江戸時代の暦作りの話。数学者の話かと思ったら、天文学者の話だったようだ。しかし、惜しむらくは、この人がどんな論理によって、天体の動きを考え、計算をしているのかが、観ている者によく分からなかったことだ。(私だけかな?)
 原作物の基本ストーリーに文句を言ってもしょうがないが、初めの方で描かれる算術の内容が、天体の観測と計算に使われること、それまでの暦の何が問題で、どう解決したかというような事を、分かりやすく見たかった。例えて言うなら、サイモン・シンの科学ルポのような。根拠はないが、伊丹十三ならきっと、そんなこと軽くやってのけたと思う。そういう類の映画として見たかった。

 それでも、ありがちなラブストーリー重視的な部分も少なく、時代劇としては、珍しいテーマで面白い映画でした。 Tolbieさん [DVD(邦画)] 6点(2013-02-12 23:56:00)

13.《ネタバレ》 旅行の機内で観賞。岡田君が好きなので、劇場で見逃したしわくわくして見たんですががっかりでした。歴史上の人物を描きたいのか、夫婦愛(恋愛)を描きたいのかが中途半端。主人公が子供の頃勉強を教わっていた師匠が、回想シーンとほとんど変わらず年取らずに登場とかなんか非常に安っぽいし、岸部一徳さん、笹野高文さんがいなければまとまらなかった映画です。宮崎あおいも江戸時代の女性に見えないし(アイドル演技やめろ)佐藤隆太に至ってはそのままどっかの高校の野球部監督ができそう。時代劇に出ているって自覚あるんだろうか?演出家はなにをしていたんだろう?この監督の映画は過去に「陰陽師」を見ていたけど、あれもまぁアイドル演技の人たちがいたっけな、と思い劇場で見なくてよかったと思いました。時代劇を勉強していただきたいです。あまりに軽い。しかし、時代物だからと言って重厚にする必要はないので、だったらいっそのこともっと軽快にできないものかと。中途半端でつまらなかったです。 MILAさん [DVD(字幕なし「原語」)] 3点(2013-02-10 02:00:46)(良:1票)

12.原作未読。地味なテーマで上映時間も長いですが、要所要所でしっかり盛り上がり、おしまいまでダレることなく大変面白く観ました。序盤の笹野高史さんが良かったです。あそこで掴まれた。あえて文句を言えば、ちょっと全体に演出過剰かなあと。地味な題材なので、あのくらいやらないとエンタテイメントにはならないのかもしれませんが。しかし個人的にはなかなか良い映画だったと思います。満足しました。 すらりんさん [映画館(邦画)] 8点(2012-10-14 22:20:26)

11.実際の月日と暦が2日違っていたら、それは大変なことだと考える人とそれくらいの違いが何なのだと考える人では映画に対する見方は当然変わってくる。また十数年の間に日食がそう何回もあるはずがないと思う人と小説や映画だから気にしないと思う人でもそうだろう。だがはっきり言えるのは暦や天文など専門的な知識がなくても、十分に楽しめる映画だということだ。囲碁を嗜み、天文が好きで、数学の教鞭をとっていた私にはまさに格好の映画だった。 ESPERANZAさん [映画館(邦画)] 8点(2012-10-07 14:40:10)

10.《ネタバレ》 原作未読。
まずストーリーよりも何よりも、役者がひどい。豪華な歌舞伎役者三人衆はそろってやりすぎ演技で浮いちゃうし、逆に主役の岡田准一はひとり学芸会。そんな状態なんで、中井貴一はすげー演技上手いんだ、というどうでもよいことを実感させられた。
そしてストーリーは詰め込み過ぎで、結果ご都合主義。最後、なんで宮崎あおいが京都にいたの?? さっぱりわからん。
でも、一番まずいのは音楽。中途半端に入れるんなら、音楽要らないんじゃない?
これ見て原作つまらんのかと決めつけるのもあれなんで、ひとまず原作読んでみます。 ぽん太さん [映画館(邦画)] 4点(2012-09-29 15:04:47)(良:1票)

9.《ネタバレ》 原作の良さを充分に映像化している素敵な映画だったと思います。演じる役者も違和感なくストレスを感じることなく観る事が出来ました。ただし!!!原作にないチャンバラを入れる必要はなかったなー 東京ロッキーさん [映画館(邦画)] 7点(2012-09-27 16:41:57)

8.《ネタバレ》 原作未読。
トータルでは鑑賞後に爽やかさを覚える良作だったと思います。当時の日本の文化レベルの高さを史実を通じて伝えられる点では、中高生あたりにぜひ観てもらいたいですね。
映画としての表現では、地球儀に灯りをかざしながら時差の存在に気付くあたりや、クライマックスでの昼間の星などが秀逸でした。

ただ、テーマも俳優陣も非常に良いだけに、マイナス点も目立ってしまいます。
他の方も書かれているように、年単位での時間の経過が感じられず、事が次々に進んでいく印象を受けてしまいます。老けた顔を作らなかったのは、効率の関係で時間軸を前後しての撮影などがあったことも理由でしょうか?これで全体に薄まってしまった感があります(宮﨑あおいが最後まで可愛いのだけはいいけど)。
岡田くんが切腹しかかったあと、傷付いて血に濡れているはずの手で宮﨑あおいの肩を抱く場面も、ちょっと冷めました。
また更に細かいことを言うと、前半の飲食シーンでキュウリをかじる場面(岸辺一徳だった?)がありましたが、あの時代にはなかった種類に見えましたし、そもそも江戸時代前期にキュウリをあのようにして食べる習慣もなく、特に徳川家に仕える武士はキュウリを食べることを禁忌としていたという話もあります(理由は切り口が三つ葉葵の形に見えるからだとか)。他にも言葉遣いが極端に現代的な部分などもあり、その辺のディテールの甘さの故、最後まで作品の世界観に入り込み切れず、やや消化不良気味でした。

遊山さん [映画館(邦画)] 6点(2012-09-26 10:02:00)

7.原作に感動した作品の映像化は、どうしても辛口になりがち。この作品も、観る前からそうなるのだろうか、とつい思いながら、映画館に足を運んだ。
当然、プロットは原作を超えられないのは致し方無い。でもこの映画の良さは、演じる俳優達にある。
引っ張りだこの笹野高史、岸部一徳、前半、この二人が見事に主役を盛り立てる。
宮崎あおいの存在感は一貫してこの映画のテーマとシンクロして秀逸。
結局、算哲演じる岡田准一の奮闘を、安心して観られることになり、ラストまでハラハラしないことになる。
中井貴一の光圀、これは個別で派生映像化して欲しい、と思ったりもした。 Postefさん [映画館(邦画)] 7点(2012-09-24 22:31:36)

6.《ネタバレ》 一応、面白かった。特に前半は笹野・岸部ご両人の存在感が大きい。後半は宮崎あおいの奥方が要所を締めていました。笑いをとるところも心得ています。問題は、公家を悪役として強調しすぎていて、話が味方と敵との争いという話に単純化されてしまったこと。山崎闇斎の最期にしても、そうした流れの中に取り込まれてしまって、史実と異なるのが必ずしも悪いとは思いませんが、ああいう扱いはどうでしょう。また、一年・三年・数十年と年を経たというのが感じられず、結果として「積年の宿願」であるはずがあまり盛り上がりも感じられず、それが相まって薄っぺらい印象になったのは残念でした。題材としてはもっと面白くなりそうなのですが。その一方で、「昼間の星」とか、最後のクレジットで場違いな歌を使わないとか、いいところもありました。なにより、長さを感じず鑑賞することができました。 アングロファイルさん [映画館(邦画)] 7点(2012-09-23 11:34:31)

5.《ネタバレ》 原作を読んでいなかったら2点くらいはプラスしたかも知れないけど、読んでしまったものは仕方がない。文庫で600ページ、10時間以上を要する内容を2時間にまとめる訳なので、1/5以下に希釈した印象を受けるのは映画化の宿命です。その視点だけで映画を観ているつもりはありませんが、本作は元々のテーマと映像化のポイントを大きく外してる感が拭えず、ガッカリが募る内容でした。政治・経済・文化全般に及ぶ改暦の意義が伝わってきません。20年以上を費やした事業が、公家との諍いに集約されているような見せ方でした。期間もいいとこ数年にしか見えません。水戸光圀を始めとした、改暦に絡んだ要人と主人公の関係描写が安直です。光圀に啖呵を切るような描写はあり得ないし、山崎闇斎を暗殺させるシナリオには驚きました。ヒロインは可愛く撮れていますが、ストーリーにおける必然が「可愛さ」以外に無い撮り方でドラマ性が希薄です。主人公が関孝和を強烈に意識するのは数学真理への道程において劣等感を持っていたからで、それが改暦作業に懸ける根源的な動機に繋がって行くのですが、その心情描写が疎かでした。原作読後に、「明察」とは自然科学の理の探究を通して自己の存在意義を明確化する姿勢と解釈していました。天地の明察化を通して自己を明察する。それが、本作では単に蝕当ての○×に堕ちています。そこが最も残念でした。 アンドレ・タカシさん [映画館(邦画)] 3点(2012-09-21 01:14:44)(良:2票)

4.《ネタバレ》  日本の暦を作った男を題材にドラマ性を強めた『劇場版プロジェクトX』だった。
 ただの碁打ちでしかなかった主人公が色んな人と出会い、色んな切っ掛けを貰い、壁にぶち当たりながらもその才能を活かして成功に導かれる段階がしっかり描かれており、映画特有の『上手くいき過ぎ』感が良い意味で感じられなかった。
 ただ、上記した出会いや事件、ひらめきが本当にまんま『プロジェクトX』なので、あっと驚くような展開やどんでん返しが無く、悪く言えば『予定調和』でしかなかったのは残念。また、上述した丁寧な描かれ方をしているのも主人公のみで、脇は人数も描写も少なく感情移入しにくかった。
 尺も2時間半と長めで無駄な部分こそ無いが、『頑張れば2時間位に収められたんじゃないかなぁ』と感じてしまう程度には薄くなっており、とびきり良かったと言うようなシーンがなかった。
 あと劇中10年以上時間が経過しているが、老けの描写が全然なく凄い短い期間での出来事のような錯覚を受けてしまったのもマイナス。
 総評
 出来が悪いわけではないのだが、洋画の様なド派手さや邦画の様な強烈なメッセージ性も無いので、『映画』として見るといささかインパクトに欠け、正に小説なり連続ドラマ向けな内容だった。
 いっそうのこと脚本時代のツテと知名度を利用してで劇場アニメ(上述した老けの描写もできるし)とかにした方がもっとインパクトがあったかな。 ムランさん [映画館(邦画)] 6点(2012-09-16 00:06:28)

3.《ネタバレ》 囲碁、算術、天文、暦とあまり映画とかドラマのネタにならない要素が満載だが、
うまくエンターテイメント作品と造られていて、そういうのに興味のないひとがみても
楽しめる出来になっていると思う。主人公が、日本中を旅したり、暦をつくる使命を
与えられるも幾度の失敗や挫折にめげそうになるが、良き妻に励まされ命がけで
再挑戦していくという定石どおりのストーリー展開なので老若男女だれでも楽しめる作品。
主要な女性登場人物は主人公の妻だけであとは男ばかりのせいか、その唯一の女性を演じる宮崎あおいの存在感が飛びぬけていた。役柄的には主人公を励ます妻役という最近の定番役なんだが、こういう役はほんとピッタリ。

サラウンダーさん [映画館(邦画)] 8点(2012-09-15 21:18:21)

2.《ネタバレ》 学生時代、和暦の論文を書いたことがあるので、渋川春海(安井算哲)に元々興味があり、原作小説も発売当時に読みました。算哲と関孝和という二人の数学者のライバル関係を互いに認め合う爽やかな友情として描いてあるのが特徴です(余談ですが、劇中で関は素浪人みたいな形でしたが、史実の関は算哲の支援者である保科正之(将軍の叔父)や水戸光圀(将軍の父の従兄弟)よりも格上の甲府綱重(将軍の弟)に仕えた上級武士で、どちらが早く改暦できるかを算哲と争う政敵関係にありました。藤原正彦『天才の栄光と挫折』や鳴海風『算聖伝』のように関の側から見る作品だと、算哲は嫌な奴だったりします)。その辺の関係は忠実に映像化していて、算額を通じたやり取り等は、原作小説の雰囲気をよく生かしていると思います。映画としては少々上映時間が長いのですが、原作の筋も追いつつ、飽きさせない作りになっており、キャスティングも豪華で、面白い映画になっているとは思います。苦言を呈すれば、所作やセリフの現代っぽさ(時代劇っぽくなさ)がかなり目に付く点、幾人かの京都弁がどうにも板に付いてない感、また白い息や嵐のシーンが合成が荒いのか浮いているように見えた点等があります。それとスタッフロールの後「一部フィクションを加えています」とあったように、(時代劇にチャンバラが無いと締まらないと考えたのか)無理矢理加えた戦闘シーン。あれは頂けません。チープさが鼻につく上、大学者山崎闇斎を殺しちゃうとは無茶にも程があります。あのシーンが無ければもう1点上乗せした所ですが…。 蛇蟇斎狐狸窟さん [映画館(邦画)] 6点(2012-09-15 16:30:24)

1. 久々に映画館で観て、時間の長さを感じず観終った時、「ああよかった。自分の判断は間違ってなかった」と思わせてくれた映画。
 なんと言っても主人公がいい。もともと棋士だった主人公が、だんだん天文学、暦学の世界に入ってゆき、いろいろな人の気持ちを引き継いでやがては暦の改定に命をかけていく生きざまに魅かれた。特に前半部分の笹野さん、岸部さんとの出会い、別れが最高。あれで素直に映画の中に入っていけた。
 あと、宮崎おあいが可愛い。本当に久しぶり。宮崎おあいをみて心から可愛いなあと思えた封切り映画は。
 もともと歴史ヲタの割には文化史だけは相当弱い自分にとって、新しい分野に興味を持たしてくれた面も嬉しかった。
 ただ、難を言うなら公家・朝廷の描き方。悪役が必要だからああいう描き方になったと思うのだが、幕府の最盛期に幕閣の意向に朝廷独自の判断で真っ向から逆らったというような歴史的事実があったのかどうか?ここら辺りは原作を読んでの判断になります。
※ぶっちゃけ、自分は映画を女優で見る人間で、いささか引け目を感じることもあるんだけど、この映画に関してだけは監督や脚本で見る人間でなくてよかったとしみじみ。
だって、そうだったら雷桜の脚本家と阿修羅城の瞳の監督の歴史ものとか、お金もらっても見ないからw
原作を読んで。まず点数は変えません。一つに自分、宮崎あおいの基本点が5点(笑)であまり下げ幅がないこと、もう一つは原作、題材を100点と評価したうえでの8点です。ここまで改悪されても、なおかつこれだけ楽しませてくれる、信じがたいほど優れた名作です。是非、ご一読を。
しかし、加藤正人さん、つくづく歴史は駄目な人だなあ。まず素養がないし、その素養の無さを勉強によって補う真面目さ、プロ意識がない。そして一番致命的なのが、歴史の中に面白さを見出す感性が無い。大老酒井の新しい人物像とか、一方が保科、一方が山鹿で表される思想の対立とか、この人にとっては、何も感じず単に煩わしいだけだったんだろうな。そしてその代替えが、あの下劣な「分かりやすい」利権構造、嗚呼。
誰でも不得意な興味が無い分野があるのは仕方がないんだけれど、少なくともそういう分野の仕事は引き受けないでほしい。それがプロとしての矜持ってもんじゃないかな rhforeverさん [映画館(邦画)] 8点(2012-09-15 14:31:36)

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【点数情報】

Review人数 37人
平均点数 5.78点
000.00% line
100.00% line
212.70% line
338.11% line
4616.22% line
5410.81% line
6924.32% line
7718.92% line
8718.92% line
900.00% line
1000.00% line

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 9.00点 Review5人
2 ストーリー評価 6.00点 Review8人
3 鑑賞後の後味 6.62点 Review8人
4 音楽評価 6.00点 Review6人
5 感泣評価 4.28点 Review7人

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