みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
62.基本プロットを無批判に受け入れ、映画として楽しんでしまった(という訳でもないことは後述)ことを反省したい。と言うと、傲慢かもしれませんが。 「リベラル白人の亡命劇に移行してしまう」「しかも長が過ぎる」「いや、映画の成立上止むを得ない」等の皆さんの考察に大きな示唆を受けました。感謝。 見ていて、あまりの理不尽さに怒りがふつふつと湧いてきます。ぶっ殺してやる、みたいな。というわけで、実力抵抗はなかったのかと調べたりしましたが、軽く調べただけではあったことは分かりましたが十分な情報は得られませんでした。情勢決定要因にはならなかったということでしょうか?。 【傲霜】さん [地上波(吹替)] 7点(2024-01-27 22:08:27) 61.《ネタバレ》 重い題材を扱っていながら、ビコの言動そのものと同様に、決して声高になったり仰々しくなったりせずに、誠実に力強く主張を伝えてきているのが素晴らしい。だから、この作品は、観衆のそれぞれに普遍性を持ってこの問題を認識させることができるのである。中盤までの充実ぶりに比べ、後半がロードムービーみたいになってやや主題から外れ気味なのがちょっと残念。●と、思っていたのだが、再見して気づいた点。この作品は、「ビコという偉大な人がいました」というだけで終わらせてはいない。それを受け取った者が何をするか、がむしろ主題なのである。ウッズの場合は、すべてを捨て去り、家族まで命の危険にさらしての国外逃亡であった。だから、前半以上に時間が投入されているのも理解できる。そして、クラインもデンゼルももちろん素晴らしいが、ぎりぎりのところで冷静さを保つ妻の立場を的確に表現したペネロープ・ウィルトンの演技も素晴らしい。 【Olias】さん [DVD(字幕)] 8点(2024-01-11 01:32:20)(良:1票) 60.《ネタバレ》 “Cry Freedom”『自由を叫ぶ』。邦題も良いタイトルです。 社会科の授業で、アパルトヘイト政策なんてものが、この世の中にまだ存在していることに驚いたっけ。大学時代、ピーター・ガブリエルにハマり、ビコの存在を知ったんだわ。そしてこの映画の7年後に政策が撤廃されたのにも驚いたっけ。ただこの映画、私は相当怖い映画だと思っていました。実話系の人種差別モノ=人を人と思わない殺人描写がいっぱい。そんな先入観から、鑑賞したのは今回初です。 私はこの映画の、前段に興味が湧きました。貧しい家庭に産まれたビコが、如何にして反アパルトヘイトに目覚め、活動の中心人物になっていったのか。それとアパルトヘイト真っ只中の南アフリカ生まれのウッズが、如何にして黒人に対し中立なスタンスを取ることが出来たのか。人間は弱いもので、自分が優位な立場でいる以上、自分を貶めてまで他者を救う行動は取りにくい。まして差別対象の黒人に対し、白人のウッズはどうしてあそこまで戦えたのか。 前半のドキュメント映画な展開から、ビコが殺され、今度はウッズがビコと同じ監視される立場になります。後半は家族の脱出劇に変わります。原作の著者自身の物語だけに、映画的にスリリングな展開です。 時系列的に最初の方に出てくるべきソウェト蜂起は、映画の最後の方、ウッズの回想として出てきます。蜂起の映像にはビコもウッズも出てこないけど、映画的にはそれぞれの当時の感情や動きなどを描いてもらえると、2人の人物像がより解りやすかったかと思います。 この映画で妙に印象に残ったのがクルーガー長官の歴史の話。「1652年にこの地に白人が来て、荒れ地を耕し町を作った。この地を植民地にしたのではなく築き上げたんだ。それをビコは手放せという。」確かに、300年以上掛けて、白人が住みやすい街に作り上げたのが、今の南アフリカ。白人が1994年まで、時代錯誤なアパルトヘイト政策を続けた根深い理由が、そこにあるんだなぁ。 この映画を観て平等の大切さ、差別される側から観た人種差別の理不尽さを学ぶとともに、昨今の過剰なポリコレ風潮には嫌悪感を抱いてしまう私って、根底ではこの映画の時代の白人と大差無いのかもしれません。 【K&K】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2023-07-26 23:44:18) 59.たぶん私の不勉強のせいですが、アパルトヘイトの実態がわかるようでよくわからない。単に警察による嫌がらせや弾圧みたいなシーンばかりで、その目的が判然とせず。「斬り捨て御免」の世界のようでありながら、黒人も法廷に立つ権利はあるようで。その差別の温度感が伝わってこないのです。 結局、警察が映画的にわかりやすい悪役として描かれるだけ。彼らには彼らなりのロジックやメリットがあるはずで、そこを掘り下げて描いてくれたら、もっと問題の根深さがわかって、もっと絶望的な気分に浸れたような気がします。 また他の方も指摘していますが、後半の逃亡劇はオマケ的な感じですね。さして緊張感があるわけでもなく、感動があるわけでもなく。 まあ今なら原稿もメールに添付ファイルで匿名を条件に米英メディアに送るとか、SNSで発信するとか、いくらでも方法はあるわけで。混迷だとか戦前だとかいろいろ言われていますが、われわれはけっこういい時代に生きているのかもしれません。この作品を見て、あらためてそう思いました。 【眉山】さん [インターネット(字幕)] 5点(2023-01-15 02:02:41) 58.ビコの死が、あまりにもさりげなく流れていく。 それが時間の流れ、戦おうとするに思う気持ちを ぐらぐらと揺らつかせる。 正直いって、マスコミの男は出来すぎた男である。 出来すぎているがゆえに、 映画としては国内脱出に至るまで、緊張感が損なわれる。 とはいえ、真摯なスピーチを繰り広げたビコの姿。 ただただ、その姿を認めたマスコミという描写は 当時(はたまた今も)情勢を考えると異様なのだろう。 この映画のサビ/ピーク というものはわかりづらかったが、 人権の獲得に至る過程、その描き方としては これくらい分かりづらい経過が良いのかもしれない。 【元祖】さん [インターネット(字幕)] 7点(2022-01-15 21:43:45) 57.《ネタバレ》 ○2017/05/28、BD化されておらずDVDにて2度目の鑑賞。○2度の鑑賞に堪えうる、綿密に計算された展開。ビコとウッズが徐々に距離を縮めるドラマが中心の前半と、ウッズ家のスリリングな亡命劇の後半が融合している。○南アフリカに詳しくなくても分かるような明確な表現が用いられ、それがビコのキャラを視聴者に理解させる良い材料となっている。○軟弱そうで芯のあるウッズをケヴィン・クラインが、この作品以降もよく演じることとなる指導者の役どころをデンゼル・ワシントンが好演。開始1時間で早々に退場したビコを回想シーンで登場させたのは正解。少しでも長い間観ていたいキャラだった。○今作公開当時はまだまだアパルトヘイトが残る時代。94年のその撤廃までに幾多の犠牲があったと考えると身震いする。○人間の愚かさと素晴らしさ両面を描いた傑作。 【TOSHI】さん [DVD(字幕)] 9点(2017-05-28 21:05:33) 56.《ネタバレ》 スティーヴ・ビコというアパルトヘイト政策に立ち向かった活動家の伝記。前半の不遇な黒人人種差別は許されるものではない。差別の悲惨さと、対する活動がわかりやすく、情熱的に伝わってくる。後半は一転、家族の国内逃亡を描かれているが、スリリングで面白い。最期は不遇の死を遂げるが扱いが本当に酷い。残酷な作品である。 【SUPISUTA】さん [DVD(字幕)] 9点(2017-05-20 08:03:46) 55.《ネタバレ》 すばらしい映画。 後半のウッズ家族脱出劇が間延びしており、それを20分程短縮すれば、評価8点にしていただろう。 【cogito】さん [DVD(字幕)] 7点(2016-09-11 20:21:54) 54.《ネタバレ》 重厚な内容にグイグイ惹かれました。不条理な人種差別と抵抗を描いた前半、それらを伝えるための故郷を捨てての逃亡劇を描いた後半では確かに色合いが全く違います。この映画の伝えたいことは前半の内容のはずなので、逃亡劇に半分時間が割かれていることにふと疑問も抱いたのですが、どちらも命を賭けた尊い行動であり、この逃亡劇の成功がなかったらそもそもこの映画は存在しなかったのでしょう。そう考えると、逃亡劇が半分となっていることに納得がいくような気がします。一見の価値がある映画だと思います。 【川本知佳】さん [DVD(字幕)] 8点(2014-12-07 13:58:58) 53.《ネタバレ》 重い、苦しい 人間の闇 遠い夜明け 【aimihcimuim】さん [DVD(字幕)] 10点(2014-08-02 11:27:59) 52.《ネタバレ》 スティーヴ・ビコのカリスマとしての言動、立ち居振る舞いこそが本作の魅力。かっこいい。物語中盤で残念な死を迎えるわけですが、最も「価値のある死」を求めていたのだろうという意見に賛成。ただ、物語後半のドナルド・ウッズの亡命シーンが長いんだ。原作者ウッズとしても、自分パートがこんなに長いんじゃ、不本意なんじゃないか。作中、彼の作品に書かれているであろう偉大なビコに関するエピソードを時々折り込みつつの逃走劇にすれば、緊張感も続いたんじゃないでしょうか。 【なたね】さん [DVD(字幕)] 5点(2012-02-25 08:22:03) 51.後半が普通のサスペンスになってしまった。全体的に編集もぶつ切りで良くない。重大なテーマを扱っているのだからもう少し考えて作れないものか。 【akila】さん [DVD(字幕)] 5点(2011-06-19 13:04:39) 50.ドキュメントとしては最高だと思います。キリングフィールドと並ぶ作品だと思います。 【トメ吉】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2011-05-09 20:19:00) 49.《ネタバレ》 普通に見てれば非常にいい映画。前半は黒人たちの受けているひどい境遇とその訴えに心動かされ、後半ではサスペンスフルな脱出劇。実際見ている間はすごい引き込まれて、時間の長さが全く気にならなかった。 ■けどすごい気になったのは「あれ、この映画ビコとウッズが力を合わせて戦い抜く映画じゃないんだ!」ってこと。途中でビコがあっさり死んでしまい、いつの間にか話がウッズの脱出劇になっている。そこを不自然に思わせないのは演出の巧さなのだろうが。 ■しかし考えてみる。もともとの目標は「黒人の受けているひどい扱いを打破すること」のはず。いつの間にか目標が国外逃亡に変わってしまっていいのか!?しかももともとならウッズは好き勝手に海外に行ける身だったんだから、落ち着いて考えてみればさっさと国外に文書だけでも送っておけばよかっただけじゃないか、という話になる。 ■そして重要なのは、ウッズのような白人は国外に亡命する資金も行く場所もあるが、現地の黒人はそうはいかないということだ。ウッズとビコは似たような境遇になったとはいえ、この点が決定的に違う。そこら辺を意識していないあたりがこの映画の弱さだと思う。同じアフリカ国外亡命系の映画ならその点「ブラッド・ダイヤモンド」の方がおススメか。 【θ】さん [DVD(字幕)] 7点(2011-03-22 00:19:05) 48.映像の悪さが気になった。1987年の映画にしては悪いと思う。 【のははすひ】さん [DVD(字幕)] 5点(2011-01-09 22:58:39) 47.《ネタバレ》 Afrikanerの友人がいるので非常に興味深く見ることができてラッキーでした. タクシーを捕まえるシーンでDutch系白人言語のAfrikaansが聞けます. 映画は娯楽として楽しめる造りになっていてよかったと思います. あのおぞましい場面 ... Soweto Uprisingの起こった日は「若者の日」として現在では休日になっているそうです. 【RTNEE USA】さん [DVD(字幕)] 8点(2009-12-20 12:36:24) 46.この映画を見たおかげでビコという人物を知ることができた。パワーのある映画だ。 【雪駄】さん [DVD(字幕)] 8点(2009-06-16 18:43:36) 45.アパルトヘイトによって多くの人が犠牲になり、それを命を賭けてまで伝えようとした物語。ひとりでも多くの人が見なければならない。忘れられない、忘れてはならない事実。 【茶畑】さん [DVD(字幕)] 8点(2008-09-23 18:05:46) 44.《ネタバレ》 公開当時(南アフリカでは劇場が爆破されたとのこと)も続いていたアパルトヘイト政策に真っ向から立ち向かった、歴史の真実を伝えるためにも大変意義のある作品。後半の脱出劇は娯楽作品としても楽しめる。ラストのテロップが胸にずしりと響きました。 【すたーちゃいるど】さん [DVD(字幕)] 8点(2008-08-12 23:10:42) 43.《ネタバレ》 高校生の時、同級生の女子が父親の仕事の都合で南アフリカのヨハネスブルグへ行くため退学した。今思えばそのころビコはもう死んでいて、マンデラはまだ刑務所だった。 彼女のためにまわってきたサイン帳に「むこうで名誉白人扱いされても思い上がってはいけない」と迷わず書いた。私は生意気で血の気の多い意地悪な高校生だったので。 私と南アフリカの接点はそれしかなかったのだが、この作品を見ていろいろ調べたり考えることになった。 この映画は、マンデラが大統領になる前の作品だという前提で見なければならないだろう。 また、マンデラとビコの対比について考えざるを得ない。 マンデラが27年間も殺されなかったのになぜビコはあっけなく殺されたのか。 マンデラは部族の長の家系だから、日本でいったら皇族に近いだろう。皇太子がレジスタンスの指導者になって逮捕されたら、殺すのと人質にしておくのとどちらが有効か。そういうことなのではないか。 いっぽうビコはどこの馬の骨かわからない貧民街生まれ。 エンディングの獄中死亡者名を見ながら、ビコが死んでマンデラが生きのびた意味を考えていた。「殺す」のが当たり前であって、利用価値のある者だけが例外的に生かされたのだ。 そしてビコはたぶんそのことがわかっていて、「なるべくならあまり早く死なないほうがいいけれども自分の場合はいずれ殺されるだろう」という前提のもとに活動していたとしか思えない。そして死んだ場合には、それが運動のために「価値ある死」になることを望んでいた。 逆にマンデラは、「自分が死なないこと」に全力を注いで獄中を生きたのだと思う。 結果的に、両者とも正解だったことを歴史が証明した。 ビコたちが命を捧げた戦いに一応の勝利をおさめたというのに、「エイズ」という新たな敵が南アフリカを滅ぼそうとしている事実は皮肉である。 映画の構成としては、冒頭で公権を剥奪されたビコの不自由さを第三者的に見せておいて、後半でウッズが同じ立場に立たされてはじめてビコの気持ちを知るあたりなどうまい。もう少し、ウッズ家以外の白人社会の生活風景を描いて、黒人社会との差を見せるべきだったか。ビコの拷問シーンをカットしたのは正解。デンゼルは出番少ないが、ラストのウッズとの電話シーンがビコ役のすべてを決めた。デンゼルは確かにビコだった。リチャード・アッテンボローの勇気に敬意を表す。 【パブロン中毒】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2008-07-20 20:22:02)(良:2票)
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