みんなのシネマレビュー |
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ネタバレは禁止していませんので 未見の方は注意です! 【クチコミ・感想】
15.《ネタバレ》 破滅型の主人公より、相方の優男ジョージ・ラフト氏の方が断然カッコいい!!彼がこの映画でコインを指先で投げる仕草が大いに受けて、当時のニッポン国の若者の間で大流行したとの事だが実物を観るに及んでさもありなんと思わせる。鑑賞後、自分も早速真似してはみましたが・・・なかなか難しいんだな、これが。キャストは皆適役適演だけど、妹役の女優だけが弱い。アバズレ風の濃ゆいメイクアップのせいかもしれないが、主人公が己の命を賭けても守り抜きたいと思わせる魅力が決定的に欠けている。後年の秀作群では、女性キャストの選択眼が非常に優れていたホークス監督なのに。 【放浪紳士チャーリー】さん [DVD(字幕)] 8点(2023-08-24 21:55:01) 14.パチーノのトニー・モンタナを少し上品で無邪気にしたポール・ムニのトニー・カモンテ。最期はパチーノにまったく及ばないものの、脇役の面々は本作が上回り、トータルでは本作がリメイクを上回る。world is yours が感慨深い。 【The Grey Heron】さん [DVD(字幕)] 8点(2018-02-07 01:13:06) 13.《ネタバレ》 トニーのような破滅型は、どの道殺されるしか終わりが見えない。 ギャングに無関心な政府を告発するために作ったとの冒頭メッセージがやけに不自然に感じたけれど、映倫の審査を通す苦肉の策だったようだ。 トニーの妹への異常な溺愛と干渉も、近親相姦的なニュアンスがあったとなれば納得がいく。 モノクロ映像の古い映画だが、後のギャング映画にかなりの影響を与えているのがわかる。 当時としては大きなインパクトがあったに違いない。 ただ、やっぱり撮影技術や演技などいろんな面での進歩がうかがえるリメイク版のアル・パチーノ主演「スカーフェイス」のほうが楽しめた。 【飛鳥】さん [DVD(字幕)] 6点(2017-12-29 00:51:55) 12.《ネタバレ》 おそろしくスピーディーな語りのリズムが(現今の『ジャージーボーイズ』を連想させる)伸し上がっていく暴力的野心家の勢いそのもので、これぞ形式と内容の一致である。マシンガンの速射がカレンダーをめくっていく奇抜な画像は典型例だ。 【ひと3】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2015-02-10 23:57:58) 11.《ネタバレ》 女の人達の容姿が古い映画のようだ、、、っておいっ!何と今から80年も(!!)前の映画じゃないかこれはっ! 今となっては常識的なギャング映画の原点かつ最高峰と呼ばれるだけのものはありますね。無駄な展開がなくシンプルでスタイリッシュ。今でも普通に観れちゃうってすごいね~~、女の人達の雰囲気だけはちょっと時代を感じるけど、男のかっこは全然変わらない・・・このカッコよさはある意味普遍的なものなのデショウ 【Kaname】さん [DVD(字幕)] 8点(2014-02-03 09:50:41) 10.《ネタバレ》 ハワード・ホークス最高傑作の一つ。一体このハワード・ホークスという男は何処まで人を楽しませてくれるのだろう。 純粋な娯楽の中に現代にも通じるテーマをねじ込むその心意気。劇中で粉々になる夥しい窓ガラスの雨。 この一枚一枚が現代社会の「ルール」なのかも知れない。それを破壊していったある男の生き様を描く! 女性陣のメイクはサイレント時代の名残か少々濃いが、この妖艶なアイシャドウは暗黒街を照ら“瞳”となり、は本作を彩る最高の華となる。 無駄な音楽と血の描写を徹底的に廃したこだわり。 “滅びの美学”を血の雨で語らないのがこの時代の映画だ。 冒頭の“暗殺”までの張り詰めた5分間、“星”で火をつけるマフィアと警察の対立、抗争の裏で回転する“コイン”の一時の安息・・・最初25分の丁寧な展開はまったく飽きない。 だが「早く何か起こらないかな」と否応なしにワクワクしてしまうのも確かだ。 溢れかえるビールは女の初潮か、流される血の噴水を現すのか・・・。嵐の前の静かな25分間。そして次々と銃声が飛び交う凄まじい抗争の幕開けだ。 マシンガンのようにめくれるカレンダー、凄まじい銃撃戦、ぐしゃぐしゃになる車、疑心暗鬼、騙し合いと殺し合い・・・たった1時間30分の中でこれほどの密度、これほどの余裕。 終始撃ちまくっている映画なのだが、その合間合間で光る人間ドラマの魅力もこの映画を更に盛り上げてくれる。 組織社会での成り上がり、コインのような日常と犯罪の表裏一体の生活、生と死、光と闇。 際限の無い復讐戦は何も産まない。 あるのは果てしない「暴力の愚かさ」がこの映画の根底には存在している。 権力、裏切り、妹にまで欲情する色欲・・・あらゆる欲望に染まっていったトニー。 「THE WORLD IS ROURS!」 「世界は俺の物だ!全ては俺の物だ!!!」 ラスト6分の最後の銃撃まで息を抜けない、ギャング映画の傑作。 【すかあふえいす】さん [DVD(字幕)] 10点(2013-12-19 14:17:36)(良:1票) 9.開口一番の長回しでぎゅっとひきつけて、アクションシーンは鮮やかなカット割りでポンポン見せてくる。緩急のつけかたが巧すぎ。ハイテンポで見せるカーアクションがまた素晴らしく、並走シーンもクラッシュシーンもかっこよすぎ!死体と共に映される×印(作品の一番最初は画面いっぱいの×印)がいやでも目に付き、だからこそ妹と相棒の部屋ナンバーⅩが映されるところはショッキング(リメイク作『スカーフェイス』で知ってはいるんだけど)。ボーリングをするシーンと殺しのシーンのカットバックは『ゴッドファーザー』を代表とする後年の様々なギャング映画が頭をめぐる。このときの最後のワンピンの倒れ方がまたかっこいいのだがどうやって撮ってるんだろう。カポネをモデルにしたというキャラクターがまた強烈なのだがその子供のようなわかりやすさが魅力的でもあって、その魅力は映画に釘付けにする重要な要素ともなっている。忘れちゃいけないのがお間抜けな秘書の存在。当時としてはかなり強烈なバイオレンス描写に富んだ作品だったと思うが、そんな中でもユーモアはけして忘れない。それでいてユーモア部門を一手に引き受けていたこの秘書が最後の最後に感動まで届けてくれるのだ。いやー、書いてみてあらためて思ったが、素晴らしい映画だ。 【R&A】さん [映画館(字幕)] 9点(2010-03-05 18:06:07)(良:2票) 8.《ネタバレ》 時代を考えるとこれはすごい。今見ても飽きることがない映画。 リメイクの方は見ていたが、あっちは尺がこの1.5倍超あって冗長だったのに対して、こっちは非常にテンポがいい。 冒頭の暗殺シーン、マシンガン、裏切り、仲間割れ、恋愛、そして破滅という、ギャング映画のエッセンスが詰まっている。 しかし破滅するならもっと美しく蜂の巣にされてほしかったなぁ。あのみっともない死に際は・・・いや、だからこそなのかもしれんが、しかし・・・ 【θ】さん [DVD(字幕)] 7点(2009-02-24 09:53:35) 7.ギャング映画の原点にして、ギャング映画の最高峰といわれる本作。 やっと鑑賞できました。 「顔に傷のある男はヤクザ(マフィア)」という常識(?)って、本作から生まれたんでしょうか?! だとしたら凄い影響力ですね。 70年以上前の作品とは思えぬ程、そつなく楽しめました。 【にじばぶ】さん [ビデオ(字幕)] 7点(2007-12-05 14:05:46) 6.裏切りと脅迫、そして滑稽ギリギリの狂気。すべての元祖とも言える異常なほど色褪せない名場面の宝庫。完璧な面白さに脱帽。 【よし坊】さん [DVD(字幕)] 8点(2006-05-05 06:54:30) 5.《ネタバレ》 ハワード・ホークス監督のギャング映画とはどんなものかと興味あって、ずっと前に借りてきて観たこの作品、やはり面白い。流石、ハワード・ホークス監督!ちょっとした何気ない工夫によって、ただのマフィア映画ではない凄さを感じました。雨の中での弾丸シーンやラストの「X」などこういう所も本当に上手いと思った。 【青観】さん [ビデオ(字幕)] 9点(2005-09-11 19:24:19)(良:2票) 4.《ネタバレ》 X[エックス]が×[バツ]に見えて、×=[消すぞ]という予告殺人的なところにドキドキ感が煽られます。秘書とうまく発音できないおじさんが、ずっと最後まで彼につきそっているあたり、(いかにもトニーがチンピラから成り上がったって雰囲気があって)ちょっと和むのですが、結局は破滅の道に突き進んでいくわけで……。作り手側が「デタラメな社会に提言する」って思想が入っている割には、重苦しくなく面白く見せてくれた映画ではあります。でもトニーがすんごくマヌケで執着心が強く、短気な性格という描かれ方をしているのが、なんとも哀れで。秘書のおじさんも哀れ。妹もやっぱりおバカで哀れ。できれば主役は死ぬにしても格好良く。自らが作らせたバカげた要塞にこもって……だなんて、あまりにも哀れすぎて、映画を楽しむどころではないのがマイナスでした。 【元みかん】さん 6点(2004-11-13 20:39:20)(良:1票) 3.カポネをモデルにした映画だそうで、ホークスが語るところによると、実際にカポネが見て偉大な映画だと言っていたそうな。なんかそれを知るだけで凄いもんですね。さてさて、この顔役さんは、無邪気で子どもっぽくて寂しがりやにして、征服欲、独占欲にあふれたギャングであります。トンマなシショをずっと雇っているところや、妹から撃たれないところなどなんか憎めません。突然の発砲音にも平然とする強さと、周りの人物がもがれうろたえる脆さ、そこがなかなか魅力的なのですが、ラストは大きく×の刻印が打たれたかのように突き放されてしまいました。この×印の使い方、まーいろいろと出てくるんですが、私は妹のドレスが一番気になりました。妹が派手になり背中にはドレスの×のラインが・・・、顔役のラストを暗示するようで。見終わって思わずコインを弾きたくなるエポックな一品であります。 【彦馬】さん 9点(2004-06-11 00:32:30)(良:3票) 2.《ネタバレ》 先にアル・パチーノのリメイク版を見ていたのでどうしても比べながら見てしまいましたが、こんなにシンプルでスタイリッシュだったとは。特に冒頭の、口笛吹きつつ銃を構えてボス(当時)を撃ち殺すシーン。影のみの表現。社会正義に満ちた前口上がしらじらしく思えるほどかっこいい。ギャング映画を見る男は、どこかギャングにあこがれる部分を持っている、という男の心理を良く分かっている。この映画を見て「ギャングはいけない」と思う男はいないだろう。むしろ男たちの破滅の美学を感じて憧れてしまいそうだ。ただ、妹への執着やボスの女への横恋慕の部分はリメイク版の方がしっかり描かれていたと思う。 【ラーション】さん 9点(2004-06-05 00:49:33) 1. アル・カポネの逸話を下敷きにアーミテージ・トレイルが書いた原作を、伝説の富豪兼プロデューサーとして名を馳せたハワード・ヒューズが制作し、当時36歳の若きハワード・ホークスが実にダイナミックに監督したギャング映画の傑作がコレ。1983年にデ・パルマが「スカーフェイス」のタイトルで設定を現代化して(パチーノ主演で)リメイクしたが、このオリジナル版には遠く及ばぬ冗長な凡作。トニーを演じたポール・ムニの醸し出す凄味・狂気は本作が今を去ること70年前の作品という事実を踏まえれば見事と言うほか無かろう。しかし、本作とリメイク版との最大の差はトニーの舎弟役をニヒルに演じたジョージ・ラフトの(コインを指で弾く独特のポーズが実にキマった)圧倒的存在感に尽きる。本作で一気にブレイクしたのも納得!リメイク版のスティーブン・バウアーなんぞ比較対象にすらならないw。そして何よりもホークスの畳み掛けるかのような簡潔にして要領を得たテンポの良い演出で93分を一気に観せるってか魅せるのが矢張り最高!!ベン・ヘクトの練達のシナリオも貢献度大。以後の犯罪映画に与えた絶大なるインパクトに敬意を表して…9点! 【へちょちょ】さん 9点(2003-07-28 03:39:15)(良:2票)
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