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評価順12345678910

1.  恋は雨上がりのように 《ネタバレ》 原作は読んでいないが、アニメ版を観ていたために、良いのか悪いのか、流れは一通り頭に入っていた。できれば映画→アニメの順で観たかったが、録りためて我慢ってのができない性分だからなぁ…。それはともかく映画としてはとても良くできていたと思う。テンポがよく、ときどき笑いが起きて(そのための大泉洋起用かな)、キャスティングも脇役に至るまでバッチリ。九条ちひろに戸次重幸とか、役に説得力がありすぎるよ。そして大人としてのモラルが示されていて気持ちがいい。年の差カップルが悪いってことではないんだけど、相手はまだ高校生だし、実際問題としてはなかなか厳しい。その前提のもとで店長の振る舞いはおっさんとしてかっこよかった。厨房の加瀬さんが解説してくれてたけど、店長はあきらが人生の雨宿り中なのを知っている。だから突き放すことなく、もちろん近寄りすぎることもなく、適度な距離感を保った。そして然るべきときに「さあ、雨は上がったよ」と背中を押してくれる。意図を汲んだあきらが見せる笑顔… いいね。そして、はるかと一緒に練習を再開する場面のなんと美しいことか。さらに、さらに、ラストもまた素晴らしい。物語は、映画を観た人の心の中で続いていくはず。その後をどう想像しようと自由だ。この大いなる爽快感は良作の証。[映画館(邦画)] 8点(2018-06-03 00:00:34)(良:5票)

2.  ボーイズ・オン・ザ・ラン 《ネタバレ》 原作漫画は未読で、正直前半の下品な感じに先が思いやられたが、電話での宣戦布告から一気にボルテージが上がった。あしたのジョー(も、よくは知らないけど)ばりに熱血スポ魂モノみたいで燃えないわけにはいかない、ビールばっかり飲んでたおっさんの本気も凄くいい、だんだん様になってくる田西、必殺・名刺作戦も考えて、いよいよ青山をボコボコにする時が来たのだ! と、思ったら、人生甘くないな~。見事に返り討ちに遭いボコボコ、しかもその後ちはるにとどめの一言を食らって涙目という凄いオチなのに、不思議と後味の悪さは無かった。雑草魂を持った田西は立ち直ると思えたし、「大脱走」じゃないけど、何かに真剣になってた時期は後から考えると凄く良い日々になるんだよな~。殴られても踏んづけられても田西みたいに強く生きていけたら・・・ そんな風に思いました。 [DVD(邦画)] 8点(2010-11-17 23:46:07)(良:3票) 《改行有》

3.  ドラゴンボールZ 復活の「F」 シリーズの中でも屈指の人気を誇る悪役フリーザを復活させようという思いつきですが、だいぶ無理があったようだ…。今の悟空、ベジータと同程度の強さになって襲来するってのがそもそも…。んで悟飯はもう戦力外なんですね。あれだけ強かった悟飯が雑魚に苦労してるの見ると悲しいよ。殺さないようにやってるんだとフリーザ様から直々に説明があったけど、それはそれで意味が分からない。逆に亀仙人は健闘しすぎ。めちゃくちゃですな。今やってる超とかっていうシリーズも1~2回見て切っちゃったし、やはり自分の中ではドラゴンボールはZで終わりです。少年時代のよき思い出として、悟空はウーブと共に修行の旅に出た。そこで完結としたい。改めてそう思いました。[地上波(邦画)] 4点(2016-08-30 22:45:07)(良:3票)

4.  私の中のあなた 《ネタバレ》 ある意味反則ネタだし、感動的な場面も多くて雰囲気としては良かった。ただ、当初のテーマで堂々と勝負しなかったのは、逃げた感がある。現実はアナみたいな出来た人間ばかりじゃない。綺麗な話じゃなくてもいい、深く切り込んでほしかった。[CS・衛星(字幕)] 7点(2010-09-06 19:37:17)(良:3票)

5.  フローズン・リバー 《ネタバレ》 貧困が犯罪を生むという典型。この手の映画を見ていると主人公に感情移入してしまうため、警察がまるで敵のように思えてしまうこともあるが、本作ではその取締りがなければレイとライラの間の「境界線」は残ったままだったはずだ。ちなみに境界線という言葉は監督が使っていたものであり、この映画のテーマだという。物語の舞台はアメリカとカナダの国境でもあるセントローレンス川、密入国の手助けをして金を得るレイとライラが毎回渡ることになった凍った川だ。境界線は国境の意味に留まらず、人種や民族、格差に至るまでさまざまな問題を提起する。監督はそういった境界線は愚かなものであり、壊れてゆけばいい、と語る。その形のひとつがレイとライラの関係であり、境界線が消えた時、人は苦しい中にあっても、希望を感じられるのだというメッセージがラストのあたたかさそのものだった。観て良かった~と思えた映画です。[CS・衛星(字幕)] 8点(2011-07-09 00:00:22)(良:2票)

6.  クレアモントホテル 《ネタバレ》 現代の映画に白馬の王子様を登場させちゃダメじゃないか!…とは言わないけど、ルードヴィックが好青年すぎて、「何か裏がある?」と疑うレベルだった。そんな考えを裏切ってくれてありがたく思う。友情に年齢差は関係ないし、人との出会いは大切にしていきたい。そう思わせてくれるまっすぐで温かい映画だった。「逢びき」もいずれ観てみたい。[CS・衛星(字幕)] 7点(2012-05-30 17:32:14)(良:2票)

7.  シラノ・ド・ベルジュラック(1990) 《ネタバレ》 シラノ・ド・ベルジュラックはお人好し。だけど、手紙を書くのは自分の欲求でもある。思いの丈をぶつけることで自分も救われていた、というか、自分が救われていた。シラノが紡ぐ言葉は意図せずクリスチャンを苦しめる。到底真似できない文才を前にした絶望。ロクサーヌが愛しているのは自分ではなく、言葉の向こう側にいるシラノだと知りながらも、どうしようもないのはつらい。せめて、あの優しい嘘で安らかに眠れたかな?。シラノの行動に納得できるかどうかは人それぞれだけど、コンプレックスのない人間は存在しない以上、誰でも多かれ少なかれ共感できる部分はあると思う。せっかくだから洒落た言葉を添えたいが、シラノのように簡単には思い浮かばないな~。[CS・衛星(字幕)] 8点(2012-07-15 18:05:33)(良:2票)

8.  X-MEN:フューチャー&パスト 《ネタバレ》 相変わらずこの人たちの内輪揉めは面白いな。「ミュータントを守る」 この目的はチャールズ、エリック共に同じだから未来では協力しあっている。しかし過去では手段の違いから袂を分かつことになる。そして二人の間で揺れ動くレイブン。この3人を軸にしたドラマは非常に見応えがある。と言うとローガンが蚊帳の外みたいだが、プロフェッサーとの友情、50年後の「おかえり」には感動した。映像面で言うとクイックシルバーの本気がスゴイ。「Time in a Bottle」という曲をBGMにしたこのシーンは格別。ここだけ3~4回見てしまった。[CS・衛星(字幕)] 8点(2015-04-08 19:12:25)(良:2票)

9.  マイティ・ソー 《ネタバレ》 興味を惹かれる映画ではなかったが、「アベンジャーズ」のためと思って一応観てみた。結論から言って、やはり合わなかったけど、コメディパートはわりと面白い。派手な神の国と質素なニューメキシコの落差で、かなり浮いちゃうソー。暴れたり、コーヒーカップを叩き割ったり、ペットショップで「馬をくれ」と言ってみたり、神の国のゴタゴタより、こっちに時間を割いてくれればな~、と思うのでした。[CS・衛星(字幕)] 4点(2012-05-25 17:37:03)(良:2票)

10.  さんかく 《ネタバレ》 3人が3人とも身近に感じられる範囲で痛い奴。現代は誰もがストーカーになり得てしまう時代だから、リアルだし面白い。まあ、現代に限定する訳じゃないが、「待つわ」とか「まちぶせ」の時代からするとやっぱり難しい時代なんだろうなと思ったり…。最初にストーカー扱いされたのは先輩のバイト先に現れた桃だった、次にリアル犯罪行為の佳代、最後に百瀬で、桃の同級生(ガキだが柔道やってる)から散々に言われ、桃からも捨てられ、さらに投げられてしまう百瀬が情けなくて、情けなくて…。この一連の高岡蒼甫の演技は最高だった。そして百瀬は自分も痛い奴だったと知った後で、同じく痛かった佳代を少し理解した。人に好きになればなるほど痛くなってしまうのが人間って事か、仕方ないね。いやぁ、本当に楽しめた映画でした。[CS・衛星(邦画)] 8点(2011-05-05 17:40:30)(良:2票)

11.  BLUE GIANT 《ネタバレ》 <原作未読>随分評判が良いから観てみたが想像を超えてきた。ジャズ、というか音楽自体素人だけど熱がね… 赤を超えて青になるという熱が伝わってきて圧倒された。それはわりと早い段階からそうで、こんなに飛ばして大丈夫かと心配になるほどだったが、ジャズバンドはロックのそれと違いずっと組むものじゃない、というのが伏線になってたんだな。JASS最後の演奏、So Blueでの一夜はクライマックスに相応しかった。低予算ゆえか所々映像に違和感があるのはやはり残念だが、傑作の評に疑いはない。追伸、間宮祥太朗の声の艶はどうなってるんだ。実写のときは全然意識しなかったが、あれはとんでもないぞ。[映画館(邦画)] 9点(2023-04-13 23:12:26)(良:2票)

12.  息もできない 《ネタバレ》 漢江での膝枕シーンが素晴らしすぎる…。本当はお互いにもっと自分のことを打ち明けたかったはず、でもそれができない二人が流す涙。苦しくて、切なくて、でも安らぎも感じるこの気持ちは只事ではない。本当に凄い映画だと思った。つらい環境の中でも笑顔を失くさず、ひたむきに生きるヨニが愛らしくて、みんな幸せになってほしいと願ったけど、サンフンの死は因縁になっているのでこの結末ありきの物語。暴力の連鎖をしっかり描いている。[CS・衛星(字幕)] 9点(2011-03-24 21:37:42)(良:2票)

13.  嫌われ松子の一生 《ネタバレ》 <原作未読>悲劇×喜劇×ミュージカル×映像美で傑作誕生。圧倒的中島哲也ワールドに酔いしれた。映像美とは言っても、世に言う名画のそれと違い、不自然なまでの色鮮やかさと「オズの魔法使い」やディズニー作品のパロディに、暴力・セックス・微グロが入り乱れた映像に気品は感じられない。そこで社長の言葉が思い起こされる。「女の子なら誰だって白雪姫やシンデレラ… そんなかわいいおとぎ話に憧れるもんさ」「たった一度の、一回きりの人生なのに、おとぎ話なら残酷すぎるぜ」。そうか。どんなおとぎ話でも主人公はハッピーエンドを諦めてはいけないのではないか。この演出はそう言いたいが為だと思えた。もちろん、あんな死に方はバッドエンドに決まってる。でも、廃人と化していた松子がもう一度生きようとした事実。またその決意の中には妹がいたこと。そしてそれはラストシーンの感動に繋がっていく。悲惨な人生だったことは否定できない、しかし残ったのは後味の悪さではなかったことに、この映画の凄さを感じた。[CS・衛星(邦画)] 8点(2014-05-04 15:49:02)(良:2票)

14.  おおかみこどもの雨と雪 《ネタバレ》 花はよくやりました。頑張る母の物語です。と同時に親のエゴに近いものもテーマになっていて考えさせられた。おおかみとして生きていく決意をした雨をどうにか引きとめようとする花。人間としてはまだまだでも、おおかみとしては十分に生きていける。そのことを感じ取っていながら、「まだあなたに何もしてあげてない」という言葉が出る。もっと子供でいてほしいし、もっと母親をしていたいと…。引っ越す理由を「人間とおおかみ、どちらでも選べるように」と説明していたが、実際は人間として育てる気満々だったんだよね。これは親というより人間の自惚れなのかもしれない。しかし雨は巣立っていく。この後のシーンが最も印象的だった。そう、見送る花は笑顔になったんだ。この時、花に芽生えた感情は寂しさを一気に凌駕した。これが親の役目であり、幸せでもあるんだよ。そんな作者のメッセージ。映像は綺麗だし、宮崎あおいをはじめとした声優陣も素晴らしいし、これはもう満点。何もかもが太陽に輝いていた朝の空気、しっかり伝わってきました。[ブルーレイ(邦画)] 10点(2013-12-05 00:51:01)(良:2票)

15.  死霊館 エンフィールド事件 《ネタバレ》 ホラー映画だけど、ドラマ部分もしっかりしてるのが良い。ターゲットにされたジャネットは恐怖と睡眠不足で精神的にも肉体的にも弱っていく。周りからも気持ち悪がられて、孤立していくんだけど、家族だけはずっと味方でいてくれた。そして死を予感しながらも戦うウォーレン夫妻。この二つの感動ポイントが交わっていく。監視カメラがとらえた意外な映像で、先が読めなくなるなど、展開の仕方も面白い。「霊的なものを感じない」と伏線を張っていたのもこのためだ。最後の方はパニック映画に近い感じだけど、これはこれで嫌いじゃない。難があるとすれば、悪魔の力が分かりづらいところかな。どこまでできるのか、手を下せるのか… はっきりしちゃうと怖さが低下するって面もあるのだろうか? 難しい。でも全体的にはよく出来ていると思う。濃い2時間+αだったから。[CS・衛星(字幕)] 7点(2017-05-24 00:33:53)(良:2票)

16.  ラブ・アゲイン 《ネタバレ》 面白かったな~。「ダッド!」「キャル」「キャル」「ジェシカ?」「バーニー?」 この後リンハーゲンまで現れてもう手が付けられないっていう… 上手い脚本だった。ダメ中年の改造計画を見て楽しむ前半、後半はそれぞれの愛の物語。「お約束の雨」(キャル談)に打たれながら「何やってんだ俺は…」と落ち込んでも、最終的には恋や愛に幻滅した13歳に「人を愛することは素晴らしい」「真実の愛はある」と言える大人であったこと。これはすべての世代に向けられたメッセージ。幸せの映画をありがとう。[CS・衛星(字幕)] 8点(2013-09-15 09:33:11)(良:2票)

17.  ダークナイト(2008) ジョーカーのやり方が最悪なんだけど最高だ。人間が持つ愚かさをとことん利用し楽しむ悪趣味ぶり…さすがです。最後の興味として、ジョーカーの死に方があったわけだが、この点は裏切られてしまった。それも悪くないけどね。[DVD(字幕)] 9点(2010-02-27 00:03:36)(良:2票)

18.  X-MEN:ファースト・ジェネレーション 《ネタバレ》 レイブンは青肌の自分を受け入れてくれるエリックに一女性としてこれまでにない喜びを感じたはずで、そのエリックの考え方は後のミュータント至上主義に繋がるとはいえ、ありのままの自分を受け入れろという言葉には説得力がある。悲しい生い立ちゆえに人間を信用できず、一番憎んでいたセバスチャン・ショウにも共感してしまうエリックが切ない。そんな友を救おうとして、救えなかったチャールズの苦しみもよく分かるし…。これが新3部作の第1部ってことで、まだまだ二人の複雑な?物語が見られると思うとワクワクが止まらない。そうそう、ヒュー・ジャックマンのカメオ出演は嬉しいサービスだった。初期型セレブロ登場も何となく嬉しい。最後になるけど、ジェームズ・マカヴォイ、マイケル・ファスベンダーはパトリック・スチュワート、イアン・マッケランにあまり似てないな、と思っていたが、そういう事がどうでもよくなるほど、二人とも素晴らしい仕事をしたと思う。ハリウッドは俳優の層の厚さも半端じゃないな…。[CS・衛星(字幕)] 8点(2012-05-20 12:30:23)(良:2票)

19.  X-MEN2 《ネタバレ》 あちゃ~ ストライカーとか出てくるんだ。無印→ZERO→2の順で鑑賞したが、やはり映画は製作年順に見るのがベストだと反省。原作を読んでる人にはどうでもいい問題なんだろうけど…。ともあれ「2」の感想としては「面白い」。プロフェッサーX陣営vsマグニートー陣営だった前作から、ストライカー陣営が加わり、より見応えあるストーリーに。それぞれの思惑が交差する戦いの中で、一時でもマグニートーらと共闘する形が見られたのは良かった。ウルヴァリンvs同じような能力を持つデスストライク?は痛い、痛い。でも妙に刺激的でもあった。[DVD(字幕)] 7点(2012-05-20 12:30:17)(良:2票)

20.  シン・ウルトラマン 《ネタバレ》 正直、ウルトラマンはあまり知らなくて、一応予習のつもりでyoutubeに上がってる動画を何本かは見たけど、思い入れとかはない。そんな自分が観ても次から次へと繰り出されるオマージュ砲には胸が躍った。これ、世代ドンピシャの人が観たらたまらないんじゃないかな? 物語は初代の最初の方に当たるのだろう。序盤はウルトラマンの強さにワクワク、中盤は津田健次郎ボイスで怪しさ全開の外星人ザラブが魅力的であった。その後はメフィラスやゾフィーが絡んでやや難解な話となり、失速感無きにしも非ずだったが、ここでも最後は初代のあのやりとり、名言を殆どそのまま再現するという潔さで勝負に出た。参りました、面白かったです。[映画館(邦画)] 7点(2022-05-13 20:06:15)(良:2票)


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