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【製作年 : 2000年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
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1.  オフサイド・ガールズ 《ネタバレ》 サッカーの試合前の興奮で始まり、試合後の興奮で終わる映画。この興奮から締め出されてなるものかというガールズの奮闘の話、いや、なかなか奮闘させてもらえないんだけど、その気合いだけは凄い。終わって思い直してみると、ホントこれだけの設定で、あれだけ豊かな時間が流れていたことにびっくりさせられる。恨みがましくなく、とりたてて女性を締め出す制度への批判を大声で叫んでいるわけでもない。まあ批判は許されてないんだろうけど、そのためにホノボノとした笑いにひたされた良質の時間が生まれた。憂い顔の責任者の小隊長がおかしい。田舎の出で都会の女性への偏見を募らせているけど、憎めないヤツ、この映画に登場する人物の中で唯一サッカーに興味を示さない。絶えずボヤいていたその彼が、車のラジオのアンテナを一生懸命いじるとこが、笑わせつつ感動もの。ほかにも、見張りの兵が実況中継をするとことか、捕えられているコーナーをサッカー場に見立てていくとことか、ささいなことなのに面白い。隙を突いての逃走で見せる一瞬の開放感。この映画は、スポーツを見せないで見事なスポーツ賛歌に仕上げた。上映時間がほぼ90分というのも洒落ているではないか、ロスタイム2分が付いた92分。イラン映画ではキアロスタミの『トラベラー』という傑作が、これまたサッカーを見られない子どもの話だった。なぜか競技場の外でいいドラマが生まれる国だ。[DVD(字幕)] 8点(2008-09-21 12:18:05)(良:1票)

2.  鬼が来た! 話が歴史から寓話へ半分溶け出しているようなところが面白い。戦争について考えると、どうしてもそうなるのかもしれない。一般人にとって戦争はとりあえず「迷惑」なんだな。でも迷惑のレベルでなんとかやり過ごそうとしても、何かのきっかけでたちまち狂気の渦に巻き込まれ、迷惑どころではない事態に雪崩れ込んでしまうことがある。傍観者で居続けようとしても向こうから積極的に関わってくる戦争というものの怖さを、新たに見せてもらった気がする。最近の映画はロングショット主体で芸術性を出すのが多いなかで、久しぶりにアップを多用し、それでも安っぽくならない映画だった。こそこそした感じも出てるし。[映画館(字幕)] 8点(2008-06-18 12:18:38)

3.  ALWAYS 続・三丁目の夕日 《ネタバレ》 もしかすると、ワイドの画面てのが一番懐かしかったかもしれない。怪獣映画が始まるときのワクワク感を東宝スコープマークで思い出していると、それがそのままラジオに重なり、ゴジラの襲来につながっていくニクい設定。まだゴジラが戦争の記憶にかろうじてつながっていた時代へと引き戻されていく。着ぐるみのゴジラがCGで再現されるところに、この作品の立ち位置が表われている。あたりさわりのない話に風俗図鑑を埋め込んだ構成。むかしの現代劇映画を見れば、時代考証の必要のないそのものズバリの懐かしの風俗を発見することはできるが、それらを集めた図鑑をパラパラと眺めるような楽しみがこの映画の味だ。拾った捨て犬を空き地で飼えた最後の時代か。狂犬病対策で野良犬が撲滅され、空き地も消えていく。戦争がらみの亡霊もやがて消えていくだろう。最後に東京タワーからの展望が出るかと思ったが、さすがにそれを作るのは大変だったか。[DVD(邦画)] 7点(2008-09-01 12:13:48)(良:2票)

4.  オアシス ソル・ギョングを強烈に印象づけた一本だった。これ本当に『ペパーミント・キャンディ』の人? と疑ったもんね。インテリの苦悩という純文学的主人公をじっとり演じたあの人が、強姦未遂の前科持ちという大衆文学の脇役的人物を、本当にそれらしく演じる。こういうのいるよ。へらへら笑ってて、洟を始終すすってて、なんか落ち着きがなくて、映画で似たのと言えばパゾリーニ映画の常連だったニネット・ダボリをちょっと思い出す。でもニネット・ダボリはおそらくインテリの苦悩は演じられない。恐るべき俳優だ。疎外されたもの同士のいたわりあい、というと、日本だともっと弱者性が前に出て、見物するには心地よい悲劇の舞台を作ってしまうのだけど、この映画はこっちを挑発してくる。この主演二人の凄味が大きい。[映画館(字幕)] 7点(2008-05-05 12:20:54)

5.  オールド・ボーイ(2003) 《ネタバレ》 壮大な復讐。オ・デスは口数が多すぎるんです、という罪か。15年の監禁が復讐だったのではなく、解放の後に復讐が仕組まれてるの。アルバムをめくっていくときのサスペンス。口数が多すぎた罪の罰として、己れの舌を切り取る。復讐者のユ・ジテののっぺり顔が怖い。復讐の正体が映画のキモのすべてで、このねちっこさをすごいと褒め称えるか、きもちわる~いと顔をそらすか、微妙なところだが、こういう遠大な計画そのものの迫力ってのはあるわな。それが善きことであれ悪しきことであれ、真剣なことであれつまらないことであれ、途中で挫けずにやり通していたってことの凄味。けっきょくそこがこの映画の・この犯罪のキモ。[DVD(字幕)] 6点(2014-02-12 10:14:25)

6.  おとうと(2009) 《ネタバレ》 鶴瓶と吉永小百合の「合わなさ」ってのは、本当なら『男はつらいよ』における渥美清と前田吟の「合わなさ」みたいな組み合わせとなるはずだったろう。チャランポランと正論の対比で、寅シリーズの場合、その合わなさがお互いの批評になって、いつのまにか絶妙のコンビとなっていた。ヒロシの言う正論はもっともなんだけど、寅を介すると、その遊びのない正論が痩せたものに見えてくることがあり、そこにあのシリーズの広がりがあった。渥美と前田という全然違う個性がうまく対するようになれたのは、間に倍賞千恵子という緩衝材があったからかもしれない。SKD出身で浅草の匂いを残しているが立ち位置としては前田寄りの正論派に属している倍賞さくらの存在で、うまく機能できたのだ。そういう緩衝材抜きで鶴瓶と対さねばならなかった吉永小百合は気の毒であった。彼女が正論を述べると、それをやわらげてくれるフィルターがなく、白けてしまう。鶴瓶にしても、結婚式の場、その場が白けることを演じてるんだけれど、映画を見ているこちらも、そこに参加して白けてしまう。こちらもフィルターがないのだ。あらためて寅シリーズがうまく機能していたことに驚かされた。この映画でハッとさせられたシーンは、鶴瓶の部屋が大きな鳥籠になってるとこ。自由人としての彼の象徴でもあろうが、姉の家にあった鳥籠を思い出させ、姉への想いが言葉でなく状況で伝わってくる仕掛け、こういうところはちゃんとしている。それと崑への追悼が感じられたのは、出戻ってきた蒼井優が部屋へ上がっていくとき脱いだコートが襖の間に挟まるとこ、晩年の崑がサインのようによく描いた着物の裾を襖に挟むシーンの模倣をやってみたのだと思ったが、違うか。[DVD(邦画)] 6点(2011-07-12 10:44:21)(良:1票)

7.  大阪ハムレット 《ネタバレ》 自分に与えられた輪郭に収まりきらない人たちのドラマ。大学生に見える中学生、女の子になりたい男の子、うじうじ悩むのが苦手なトサカ頭のハムレット、彼らのそれぞれの「戦い」の物語、ってことになるのか。彼らの芯になるのが、松坂・岸部の『死の棘』コンビで、あれとは全く違ったキャラクターながら、「どっしり」と「ヒョウヒョウ」を楽しそうに演じている。ただそれらの「戦い」のラストが、どうにも冴えなく、かなりガックリくる。学芸会の場の観衆の反応など言葉で説明しているだけで、たしかに言葉で言ってもらわなければこっちには伝わってこない演出で、「感動のシーン」だったんだな、ということを理屈で納得するだけ。町の描きかたなど高低差を生かしてかなり良かっただけに惜しい。遠くの橋の上、歩道橋、駅の階段、あるいは崖下の老夫婦との会話。しばしば人が高低差を越えて会話をしたり、移動したりするとき、画面が活気づく。川の堤防の上を走りながら、大阪弁のハムレットを語っていく。ただ言葉が変わるだけでなく、ハムレットの性格も大阪人になっているのだ。[DVD(邦画)] 6点(2010-02-24 12:01:29)

8.  オーストラリア(2008) 《ネタバレ》 この監督の独特のタッチ、たとえば水中の少年に死体が被さってくるようなところ、あるいは車から見えるカンガルーの観光的情景とその始末、人物のアップのコミックのような感じ、などのキッチュ感に出だしはかなり期待したんだけど、自国名を題にして気合いが入りすぎたせいか、後半ちょっとマジメになってしまい失速気味。全体としても散らかった印象になった。まあこれがオーストラリア史の特徴なのかもしれない。アボリジニとカウボーイと日本軍が詰まって登場してくる。東洋やヨーロッパの歴史から見ると圧縮されて感じられるアメリカ史を、さらにギュッとつぶしたみたい。その古代と現代が平気で一緒にある感じは面白かった。散らかった印象を修復しようと、同じ街なかを前半では牛を走らせ、後半では子どもを走らせ対にしたり、「オーバー・ザ・レインボウ」を「ケセラセラ」のように使って全体を綴じ合わせようとしたりしてるけど、いまひとつ効果が薄かったような。[DVD(字幕)] 6点(2009-12-02 11:59:12)

9.  おくりびと 《ネタバレ》 いまコミカルな役者としての山崎努って貴重なんじゃないか。ほかの誰とも代替のきかないポジションを確保している。『八つ墓村』などの眼をギラギラさせた怖いイメージを残したまま、それをいまはユーモアに転化させている。山崎のユーモアセンスは伊丹作品で磨かれ、『刑務所の中』で全開した、ってところか。で本作、もう前半は彼と本木雅弘のツッコミとボケの息がピッタリの漫才を見ているよう。「大丈夫、大丈夫」と言いながら本木を不安に沈ませていく呼吸のよさ(この「大丈夫」の言葉は、山崎の最後のセリフとして生かされてる)。うまいんだよなあ、困ったことに、のセリフまわし。山崎が出ているシーンは、どれも楽しい。映画としても、彼が多く出ていた前半が良く、笑いと対比された「死」のナマナマしさが画面を引き締めていた。ただ後半になると、「死」が妻や父との和解ドラマの道具にされてしまい、いつもの情緒陶酔型の日本映画の悪癖が出てしまった。妻の造形なんか、最初からドラマの筋立てに奉仕するだけになっており、たとえば余貴美子の上村さんのような膨らみを与えられなかったか。[DVD(邦画)] 6点(2009-08-10 12:02:21)

10.  王は踊る 踊る王様って日本で言えば足利義政みたいなもんか。政治母なり妻なりにまかせてほっぽらかし、趣味に没頭して、こちらは銀閣寺を残し、あちらはベルサイユ宮殿を残した。政治的に無能な権力者って後世の人にとっては有り難いものだ。映画は当時の風俗が興味深かった。王が出掛ける先まで楽団も出張してBGMを奏でるの。王様が女性となんかしているときも、テントの外で気分を盛り上げる演奏をする。音楽を伴奏にそういうことが出来るってのは、王様並みのことなんだな。もっと言葉(モリエール)と音楽(リュリ)の争いが中心テーマになるのかと思ってたが、そうでもなかった。王の踊る足を崇拝していたリュリが、自分の足を指揮棒で突いて潰してしまう皮肉。[映画館(字幕)] 6点(2008-07-27 12:11:25)

11.  オペレッタ狸御殿 この監督の映画は安っぽさを何か肯定的なものに変えてしまうところが面白いんだけど、でもこれはただ安っぽいだけに見えるところも多く、あと何かギクシャクした感じを肯定的なものに変えてしまう面白さについても、以下同文なの。もしかするとこっちが安っぽさなりギクシャクなりを感じると、それを面白さなんだと思い込ませる回路がいつのまにか組み立てられていて、そういうのをそっと作らせてしまう才能が、名監督と呼ばれる条件なのかも知れない。なんてことをこのピカピカの狸御殿見ながら思ってた。そこまで思っても全否定は出来ないんだよね。琳派の美的雰囲気を全然その味わいを生かさないように使ってるあたり、やはりタダモノではなく、でもあれで美空ひばり出演って言っていいのかな。[DVD(邦画)] 5点(2013-11-12 09:37:00)

12.  おそいひと 《ネタバレ》 分かりませんでした。「作品の意図」とか「作者の言いたいこと」とか以前の問題として、そもそも話の展開が分からない。なぜ通り魔になったのか、という大事なポイントのとこで、思わせぶりな映像になってしまい、分からせようとしていない。全体としても無意味なアップや、なに映ってんだか分からないカットが多すぎ。最初の殺人はどうも嫉妬ゆえらしいんだけど、そこから殺人鬼にジャンプしたのは、女学生との問題だけなのか。階段の手前で進行を阻まれる電動車椅子のシーンはあり、それが階段の下で酔っ払いを待ち伏せる行為につながっていたのか、よく分からない。からかわれたり馬鹿にされたりするような、分かりやすい動機がないのはいい。でも彼の動機を納得させるだけの「彼の心の気分」は、せめて欲しい。それには電動車椅子から見た世界がどういうものかを、もっと描くべきだったのではないか。介助されることの苛立ち、よってたかって親切にされることの鬱陶しさを、車椅子の高さから見せるべきだったのではないか。介護されるほど募る孤独を描写で見せるべきだったのではないか。たぶんこの作品は、主人公を本物の身障者が演じているということに寄り掛かり過ぎている。でも私たちはそのことを、マスコミの情報なりレンタルDVDのパッケージなり、フィルムの外の回路を通じて知って観ているわけで、健常者の俳優が演じていると思って観てもいいわけだ。そう観てもこの作品は自立できるだろうか。たしかにドラマで障害者がいつもかわいそうな善人の役になるのは差別の一種だろうが、だからといって現実に実行できそうもない通り魔をやらせるのも、障害者が持つ夢や希望に対する侮りが感じられてしまうのだ。[DVD(邦画)] 4点(2010-12-05 10:07:01)

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