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プロフィール
コメント数 3881
性別 男性
年齢 53歳

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2721.  サウスポー 《ネタバレ》 まず冒頭のボクシングシーンの迫真の描写にオドロキ。『ロッキー』なんかよりもずっと迫力あるのでは。 と、どうしても『ロッキー』と比べてしまう、比べられてしまう。 いっそ、クライマックスではロッキーの音楽パクって流しちゃえば、盛り上がったのにねえ。 なんて言ってはイケマセンけれども。 ボクシングシーンの出来は、やはり結局、冒頭が一番良かったのかな。クライマックスをもう少しうまく盛り上げて欲しかったところ。 妻を亡くしてボクシングに気が入らなくなり、財産も無くし、ついには娘とも引き離されようとして一念発起。ってな話で、主人公の身の回りには色々な事が起こるんだけど、結局のところ、妻と娘の二人がかりでも、あのボケーッとしたエイドリアン1人に存在感で勝てないってのが、やっぱり『ロッキー』の手ごわさ、なんでしょうか。 さすがにフォレスト・ウィテカーは、バージェス・メレディスと互角といってよさそう。あんなにアクが強くないけれど、静かな存在感を示しています。このヒト、「デカい」という印象があったんですが(初体験リッジモンドハイの時の印象か?)、この映画ではあまりデカさが目立ちませんね。[CS・衛星(吹替)] 6点(2021-03-13 15:32:18)《改行有》

2722.  南へ走れ、海の道を! 今では岩城滉一と言ったらジャワカレー食べてるおじさん、というイメージが強いけど(そうでもない?)、昔はトンがってて、その頃はこんなにカッコよかったんだよ、という映画。正確には、何とか落ち着いてきた頃、と言うべきかもしれませんが。 長髪に口髭、引き締まった体で拳銃を操り、その姿はまさに、歩くハードボイルド。 撃たれた安田成美を気遣いつつ、敵に立ち向かおうとするシーンの、どっち付かずの中途半端な仕草が、残念でしたが。 あと、主人公が浮世離れし過ぎているのも、ちょっと違和感があって。いや、この同じ役をもしも松田優作とかが演じてたら、「このヒト、どうやって生計立ててるんだろう」などという下世話なギモンが観てる最中に脳裏をよぎることも無かったんじゃないかな、と。 それが、松田優作とジャワカレーおじさんとの違い、なんですかね。 おそらくは潤沢な製作費など準備出来ないのだろうけど、沖縄ロケに、銃撃戦、血糊をふんだんに使ったバイオレンス描写など、数々の見どころを手際良くさばいてみせ、制作陣の熱い思いが伝わってくる作品となっています。[インターネット(邦画)] 6点(2021-03-07 13:52:53)《改行有》

2723.  バタリアン かつてはこんな映画でも金曜ロードショーとかで放送されてたわけですが。それでも水曜ロードショー時代よりはナンボかマシにはなってたんでしょうけど。で、本作の終了後、例によって解説の水野晴郎さんが、「さ、この映画の作者は、何を伝えたかったんでしょうか」みたいなことを言い出して、「最後は核兵器で解決しようとする恐ろしさ、ではないでしょうか」、みたいな感じで結論づけてしまう。たぶん、読みが深すぎるのか浅すぎるのか、どちらかだと思うんですが、いずれにせよ、さすがマイク水野だなあ、と。 この映画、原題を見ると明らかにロメロ作品を意識しているようなのですが、登場するゾンビの多彩さ、ユニークさは、今見ても新鮮で、創意工夫を感じさせます。『サンゲリア』が製作される際、スタッフは「ロメロ作品みたいな青い顔のゾンビは出さないと決めていた」、ってコトらしいんですが、このバタリアンと比べると、所詮はロメロ作品の二番煎じだったのかなあ、と。 ただ、本作は本作で、所詮ダン・オバノンは原作・脚本向きのヒトであって、監督としては素人っぽいですな。緊張感に欠いた手持ち無沙汰な雰囲気が、作品の多くを占めています。 それはそうと、いくら相手が死人だからといって、硝酸なんかぶっかけたら、キサントプロテイン反応起こして皮膚が黄色くなっちゃいますよ![インターネット(字幕)] 6点(2021-03-06 09:16:03)《改行有》

2724.  イルカの日 《ネタバレ》 イルカが言葉をしゃべってる時点で、そこはかとなくイヤな予感がしてくるのだけど、そしてそのイヤな予感とは、「最後はイルカ同士が英語で会話するようになっちゃうんじゃないか」ということなのだけど、さすがにそうはならず、ホッといたしました。 大体、あの口の構造で、複雑な子音を持った言語である英語をしゃべるというのが、我々英語オンチには信じられないのですが、いや、あの程度でも通じるんだから、もっと自信を持ってよいのかな、と。映画に全然関係ない話ですね、すみません。 人間には誰からも怖がられるであろう顔立ちのジョージ・C・スコットが、イルカにはどうやら好かれているらしくって、この辺り、一見奇妙なキャスティング、ではあります。彼が白いTシャツ姿で首にタオルをかけていると、ステテコ姿のオッサンにしか見えないんですけどね。その彼がこういう、動物と交流する役をやる、というのが、妙味と言えば妙味、でしょうか。ただ、ひとり顔に迫力があり過ぎて、他のヒトがイマイチ目立たない。 一方で、イルカの演技、泳ぐ姿、ってのは、これはさすが、作品の大きな見どころになってます。 あとは、サスペンスとしてもう少し盛り上げてくれれば・・・大統領暗殺という大事件のハズなのに、どうもホノボノとした感じで、悪党どもも最後まで穏やかな表情のまま爆死していく、ってのは、コレ、どうなんでしょうね。[CS・衛星(字幕)] 6点(2021-02-27 10:07:38)(良:1票) 《改行有》

2725.  ある日どこかで 《ネタバレ》 テレビ放送でコレを初めて見たのは、高校生ぐらいだったと思うんですが、どの番組枠だったか、トンと思い出せません。ひっそりと深夜に放送されてたのかな。何せ、タイムトラベルもの、というSFネタの映画なのに、まあこの地味なこと。むしろ意識的にSF要素を排除して作られた映画のようにも思われます。 タイムスリップを起こす描写ですら、過去に行くのは「寝て、起きたら、到着」だし、現在に戻る場面に至っては、コインを手にしたクリストファー・リーヴがヘンな格好で固まるだけ、という描写で、まさに地味一直線(しかしこの彼が固まったヘンな格好が、妙に忘れられないんですけどね・・・)。しかも、“現在”の人間が過去に行くオハナシなのに、“現在”の知識なり道具なりを過去で活かすどころか、「“現在”を思い出してはいけない」という、およそSF的発想とは真逆の設定があって、主人公もひたすら過去の世界に自分を合わせようとする。アンチミステリ、ってのはよくあるけど、これは一種のアンチSF、ですな。 しかしコレ、主演がスーパーマンで良かったんですかねえ。不器用な感じがイイのかも知れないけれど、ちょっと不器用過ぎかな。映画が重たくなっちゃう。こんなメロドラマに出てるヒマがあったら、ニュークリアマンといつまでも戦っとけ、と言いたくなるのですが(いや、当時まだスーパーマンは2作目くらいですかね)。 その野暮ったい彼が、昔の女優の写真に一目ぼれし、タイムスリップを試みる。映画女優、ではなく、写真の中の女優。この時点ですでに、静的な雰囲気が漂います。 で、彼は野暮ったいまま、彼女にアタックし、どういう訳かウマく行ってしまう。それじゃ物語が盛り上がらずツマランので二人の仲を割こうと、クリストファー・プラマーが登場。恋を邪魔する人物の登場で、さらに恋が燃え上がる、だなんて、いやもう、何というシンプルな設定。そんな邪魔しているヒマがあったら、エーデルワイスをいつまでも歌っとけ、と言いたくなるのですが。 で、まあ結局、二人の恋は「時間」によって引き裂かれ、忸怩たる思いだけが後に残る。ちょっとしたミスが二人の別れに繋がるのだけど、人生、そういうもの。取返しがつかない過去を思い、ため息をつく。老いるとは、そういうこと。[CS・衛星(吹替)] 6点(2021-02-25 11:51:26)(良:2票) 《改行有》

2726.  たつまき奉行 この頃の大スターというのは、見た感じ、五頭身くらいしかないので、どこをどのように味わえばこれをカッコイイと感じることができるのかがまだ会得できていないのですが、そんな大スター・片岡千恵蔵が遠山の金さんを演じていて。 悪役が月形龍之介だもんで、金さんと水戸黄門が対決しているようなもんで、そうなるとどうみても千恵蔵金さんの方が分が悪く、こちらの方が悪いヒトに見えてしまう。そんな大スターの、大活躍。 物語はと言うと、佐渡丸の難破事件に端を発し、それを捜査する金さんの前に現れるさまざまな登場人物たち、その中には思わぬヒトが実は思わぬ正体だったりして、話は二転三転、最終的には陰謀が白日の下に晒される、という、同じ船の難破でもヒッチコックの『レベッカ』より数層倍、込み入ったオハナシになってます。 まさにこれぞ、エスピオナージュ。 でもちょいと、やり過ぎ、ですかね。裏の多い物語に対し、見せ場の方が追い付かず、気が付いたら事件が終わっちゃってる、みたいな印象です。演出にやや雑な部分も。 とは言え、例によって群衆シーンなんかは気合いが入っていたりして、さすがは「この頃の」東映、といったところでしょうか。[CS・衛星(邦画)] 6点(2021-02-23 19:51:34)《改行有》

2727.  ノッティングヒルの恋人 くそ~何となく腹立つよな~ という、そんな映画。ああ、何という投げやりなコメント。そう羨むなっての。 とりあえず、ジュリア・ロバーツがちゃんとチャーミングに描かれていて、それ以外の人物たちがちゃんとブサイクに描かれているので、映画の所期の目標は達成できていると言ってよいのではないか、と。特にこの、ヒュー・グラントのタレ目っぷりが、もう頼りなさ全開で。かつてはイギリス美青年軍団の一翼を担っていて、実際私もいまだにこのヒトと言えば『モーリス』のイメージなんですけれども、ここではまあ見事にダメダメ感を出してくれています。周りがもっと変だから、そんなに目立たないけれど。 という訳で、いっそこの映画のタイトルは、『ノッティングヒルの変人』でどうでしょうか。←青い山脈かっての。 ・・・と、それはともかく。 浮世離れしているであろうハリウッド女優が割と普通の感覚を持った自然体の女性であり、むしろ庶民の代表のような本屋の兄ちゃんが煮え切らない態度を取って右往左往するもんだから、纏まるものも纏まらない、という、実に実に「さもありなん」なオハナシ、なんですね。いや、時々は行動を起こそうとするんですけどね、でも結局は、ただのイイ人。自分がイイ人だと、周りも何となく気を使ってしまう。それがまた本人をスポイルしてしまう。しかし本人の決断と周りの一押し二押しがシンクロすれば、それはもう鬼に金棒で、クライマックスで何で全員がクルマにすし詰めになって主人公に同行しなきゃいけないのか訳がわからんのだけど、でも実際、これが妙に盛り上がるんです。カーチェイスみたいな派手さは無いのに、カーチェイス並みに盛り上がる。 結局は、ヒュー・グラントって手がかかるよね、という事なんですけれども。[CS・衛星(字幕)] 6点(2021-02-22 20:41:23)《改行有》

2728.  暴力金脈 《ネタバレ》 ヤクザ映画も、かつての任侠モノから、組織ヤクザ・経済ヤクザが描かれるようになって、「だったらこういのもアリでしょ」とばかり、総会屋をテーマにした作品なんですけれども。若干、無理があったかな、と。でもまあ、そこがユニークだったりもします。 主演が松方弘樹で、最初は単なるチンピラみたいな彼が、やがて総会屋としてのし上がって行って、でも世の中にはさらに巨悪が存在していて単身それに立ち向かっても勝てやしない、という、一種の挫折に終わる。「茶番だ!」と世の中をあざ笑いながら。 松方弘樹がバイタリティの塊みたいにガツガツしているのが、まず迫力があって、映画の推進力になってます。が、ヤクザ社会を絡めつつもあくまでテーマが総会屋なので、あまりアクションに走ることもできず、またユーモアを絡めつつ社会批判的な要素を匂わせつつもその路線に突っ走ることもできず、やっぱりちょっと、中途半端かなあ、と。 ヤンチャな松方と冷徹な丹波が好対照。やっぱり、丹波の勝ち、ですかねえ。[CS・衛星(邦画)] 6点(2021-02-12 22:17:03)《改行有》

2729.  めぐり逢えたら 《ネタバレ》 「トム・ハンクスとメグ・ライアン共演のロマンチック・ラブコメディ」などというものがすでに一つのジャンル映画みたいで何だか胡散臭く、きっと二人の共演映画が無数にあるんだろう、とか思ってたりしたもんですが、実際はこの映画で2本目、なんですね(今現在で4本らしい)。ちょっと安心。 トム・ハンクスと言えば、今では性格俳優みたいな位置づけだけど、当時の世評は、コメディのできる二枚目俳優、ってなところだったかと。でもそれはビル・プルマンだってそうでしょう。トム・ハンクスなら良くって、ビル・プルマンではダメなのか。確かにダメな気がするなあ。 本作、恋愛モノではあるんだろうけれど、なかなか二人はめぐり逢わず、二人が同じカメラに収まるシーンも殆ど無い、ってのがなかなかユニーク。めぐり逢いそうもない二人をどうやって物語の中でめぐり逢わせるのか、というのが見どころの一つになってます。と言っても正直、やや強引なところもあるんですけれど、それでも最後までハラハラさせるのは、やっぱりうまいですね。でも強引ですね。ここまで来たらいっそ、もう会わないまま映画終わっちゃえよ、と少しイジワルな気分にもなってきちゃうんですけどね。でもそれでも、ついに出会う二人の姿には、やはりグッとくるものはあります。 ビル・プルマンの元を去るメグ・ライアン、その場面で、最後にもう一度、ビル・プルマンの寂しい笑顔を映し出してくれたらなあ、とか思っちゃう。でも、こうやってひっそりと退場するのも、彼らしくて、いいかもしれない。[CS・衛星(字幕)] 6点(2021-02-07 21:16:14)《改行有》

2730.  踊る大紐育(ニューヨーク) 上陸許可を得た3人の水兵さんの、ニューヨークにおける一日。ナンパしたり逆ナンパされたり、それぞれ女性とイチャイチャして、3組の男女プラス1名(?)が、歌って踊る他愛ないオハナシ。ミュージカルなので、歌って踊るたびにストーリー進行がストップしちゃうけど、もともと、進行がストップしても差し支えない程度のオハナシなので、気にせず歌とダンスが楽しめます。そしてその合間にはちょいと笑いも挟んでみたり。ちょいとカーチェイスまでやってみたり。 何せ6人で歌ったり踊ったり、なもんで、当時の1.37対1(でしたっけ?)の画面サイズには、ちと収まり切りません。もう少し横長の画面が欲しくなります。ただ、それだけじゃなくって、カメラに対し人物が重なってしまう部分があったりして、ちょっと雑な部分もあるかな、と。ミュージカルたるもの、とことん計算された画面で、とことんキメて欲しいところです。 面白いことは確かに面白いんですけれども、終盤、ややダレ気味になるのも、残念。[CS・衛星(字幕)] 6点(2021-01-11 21:42:59)《改行有》

2731.  制覇(1982) 物語の中心人物が、「谷」口組の田「所」組長、ってんだから、モデルが誰なのかは明らかで、さすが芸能界にも幅を利かせた人物だけのことはあって(なのかどうかは知らないけれど)、これでもかと有名俳優が名を連ねたオールスター映画となってます。冒頭に出演者がクレジットされないので、誰が出てくるかは見てのお楽しみ。まあ、あの人この人、出てくるわ出てくるわ。まずは主人公に、世界のミフネ。 医者役にはどこかで見たことのあるオジサンが。と思ったら鶴田浩二で、本来、このヒトの端正な顔立ちはこういう役にピッタリだと思うのだけど、ヤクザ映画にカタギの役で出てくるとヘンな違和感が。一瞬、誰かワカランかったぞ。そんでもって、日活からやってきた大スター、小林旭の顔も。なんだかこの辺り、モデルとなった組長さんとは因縁深いヒトたちでもありますが。 他にも菅原文太、若山富三郎、丹波哲郎などが続々登場、それから、意外に重要な役でハングマン名高達郎、意外に重要でない役でアオレンジャー宮内洋、等々。次は誰が出てくるかを気にしだしたら、お腹いっぱいになってしまいます。後半に入ったらもう新たには誰も出てこないだろう、と思ってたら何と、披露宴のシーンに志茂田景樹の姿が(?)。ただしこれは原作者枠であることがラストのクレジットで判明。 と、賑やかな顔触れのヤクザ映画巨編、という訳ですが、組長の家庭のシーンになると、これが途轍もなく日常的、庶民的。完全にホームドラマの世界です。暴力の世界と家族の世界を表裏一体で描く。他の組織との抗争、跡継ぎの問題。まあ、『ゴッドファーザー』みたいな路線を狙ったんだろう、とは、おそらく誰しもが感じるところ。 もちろん、完全に同じ路線ではないし、実際遠く及ばないし、一方で本作ならではの(良くも悪くも)日本らしさ、みたいなものがあったりもするのですが、いかんせん、内容的にチト弱い印象。組長襲撃に端を発する前半は、悪くないとは思うのですが、後半、やや薄味になってしまったような気がします。若山富三郎の無骨さは光っていますが、どうも尺の長さに割に見どころが少なくって。 とは言え、主役のモデルになったお方の息子さんが作品に関わっていることもあってか、雰囲気はよく出ています。跡目を発表する岡田茉莉子を前にして、幹部たちが居ずまいを正すシーンなんか、いいですね。[CS・衛星(邦画)] 6点(2020-12-26 06:10:36)《改行有》

2732.  日本女侠伝 鉄火芸者 藤純子さんの日本舞踊、さすがですね。冒頭のタイトルバックから、安心して見られます。本編の中でも随所で腕前を披露していて。寛美先生もご満足でしょうな、きっと(気難しげなお師匠さんの役です)。 物語はというと、曽我廼家明蝶vs安部徹、マジメ企業と悪徳企業との戦い。曽我廼家明蝶は藤純子演じる主人公の芸者さんのパトロンみたいな感じですかね。で、彼のもとで菅原文太が働いていて、藤純子と知り合って・・・ってのはいいけれど、二人が実は初対面ではなくって、過去に意外な接点があった、というあたりが、正直、出来過ぎた話で、もう一つ乗れないところ。回想シーンでこの事実を一気にバラされると、見てる方もちょっと面食らってしまいます。いや、出来過ぎで何が悪い、と言われりゃ、そうなんですけれども。 それ以外にも、ちょっと「え?(笑)」というような思わぬ事件が発生したりして。ちょっと強引かな、と。 とは言え、クライマックスに向けては、これはもう、強引で大いにOK、ああ、やっぱりそうなるよね、という大事件と、最後は殴りこみ。 結局、菅原文太であったり、エロ親父の伴淳三郎であったり、「男のヤセ我慢」みたいなのが見せ場になっていて、藤純子が啖呵を切ろうとなんだろうと、女性はそっと静かに耐えるだけ、というのが、女性を主人公にした作品にしてはちょいと寂しい部分でもあるのですが、今の視点でそれをどうこう言うのも、ちょっと違うかな、と。[CS・衛星(邦画)] 6点(2020-12-06 19:04:43)《改行有》

2733.  太陽の中の対決 駅馬車に乗り合わせた人々と、悪党どもとの戦い、という、いかにも西部劇でございます的な設定かと思わせて、まったく路線の違う映画。何しろ、登場人物たちの間にはひたすら不信感ばかりが渦巻いていて、ヒーロー譚とはかけ離れた世界となっています。一応はポール・ニューマンがヒーロー役ではあるけれど、そして敵と戦ってカッチョよいところは見せるけれど、他の登場人物たちとは打ち解けないし、他の登場人物たちも互いに打ち解け合わない。危機の中、何とか互いを繋ぎとめようとしても、裏切りがそれをぶち壊してしまう。 だもんで、まー、えらく娯楽色の乏しい作品ではあります。見てて、やりきれなくなってくる。 戦いの描写は、遠近感とか高低差とかを取り入れて、なかなか見応えがありますが、見てる我々を決して手放しでは喜ばせない、いや~な感じが、作品全体を覆っていて。独特の雰囲気があります。 ただ、「先住民に育てられた、異邦人としての主人公」という設定を、冒頭にまとめて提示しちゃうのは、いささか工夫が足りないような気もします。[CS・衛星(字幕)] 6点(2020-11-30 20:57:30)《改行有》

2734.  ディレイルド/暴走超特急 ヒドいヒドいとは聞いていましたが、しかしもうこれ以上、模型だからといってイジメてはいけないそうなので↓(笑)、とりあえずホメておくことにすると、最初っっっっから最後まで、ひたすらアタマ悪そうだったヴァンダムが、最後の最後に矛盾点を指摘して真相を喝破してみせる、これがスバラシイ。観てる我々だって、この時点では辻褄だの何だのはもう、どうでもよくなってる訳で、それをヴァンダムに指摘される、ってのがとても新鮮でした、ハイ。 出発前のブラチスラバの駅のシーン、ちゃんと駅らしい雰囲気が出ていて、良。ここだけは、K・ブラナーの『オリエント急行~』に勝ってると思いますよ。ここだけですけど。[CS・衛星(吹替)] 6点(2020-11-29 12:44:51)《改行有》

2735.  オリエント急行殺人事件(2017) 《ネタバレ》 「アクロイド」にしろ「オリエント急行」にしろ、フーダニットとして「のみ」みたら、そこまでして読者をダマしたいかよ、と言われかねないところですが、にも拘らず意外に読後感が悪くないのは、やはり、「ミステリとしてしっかり書き込まれているから」でしょう。一発ネタのみに終わらせないだけの、凝った構成(「アクロイド」はさすがにヒント出し過ぎ、勇み足の部分もあったけどね)。 だもんで、例えばこの「オリエント急行」など、読む分にはいいとしても、映画にするとなると、いささか内容がゴチャゴチャしかねないと思うのですが、それでも劇場映画化としては、(知られている範囲では)2回目。豪華列車に乗り合わせた12人の乗客が容疑者、ってな設定は確かに、いかにもオールスター映画向け、ですもんねえ。あとは映画としてどう料理するか。本作でも、あまりムキになってトリック解明に走らず(⇔市川崑映画で金田一が終盤にまくし立てる「真相」には、基本的についていけない)、雪崩のスペクタクルとか、追跡劇風のアクションとかを織り交ぜて映画を盛り上げます。 ただ、本作、あまりにも書き割り感溢れるCGが乱発される点については、かなり、ガッカリなんですけどね。いや、別に書き割りが悪だと言うワケではないんですけど、でも、過去の色んな映画において、「駅」という場所はとても魅力的に描かれてきた、ってのがあって。だからせめて、冒頭のイスタンブールを出発する場面の「駅」の描写だけは、もう少し雰囲気を出して欲しかった。このシーンがどうもガッカリで、それ以外の部分でも、残念ながら異国情緒のイの字も感じられない。 だから、ま、基本的にはコレ、「列車内」の映画、ですね。豪華列車の中に、多少クセのある俳優たちを閉じ込めて、彼らの姿をじっくり、しっかりと描いています。いわば、豪華列車に守られた犯人の姿、それがトンネル内へと舞台を移すことで、虚飾が剥がされる。トンネルから、光に向かって歩き出すのか、それとも闇にとどまるのか。 実際、どっちなんでしょうね(笑)? いずれにせよ、映画から異国情緒が感じられず、「こんな列車いつか乗ってみたいなあ」ともあまり感じられなかったのが、いかにも残念な作品、ではありました。[地上波(吹替)] 6点(2020-11-23 07:03:24)《改行有》

2736.  ゴールデン・チャイルド エディ・マーフィって、映画で良いコンビなりトリオなりが組めるといい味出してるんですが、単独だと薄っぺらい感じしかしなくって、どうもパッとしない。だもんで、売れ出した80年代にして早くもスランプに入っていたような印象が(一体何がどう星の王子なんだか。ブツブツ・・・)。 あと、80年代と言えば特殊効果の発展著しく、コマ撮りはゴーモーションの導入でよりスムーズな動きとなり、映像の大胆な合成も可能となり、他にも特殊メイクにアニマトロニクス、CGも少しずつ導入されて、もはやSFX表現できないシーンなんて無いんじゃないか・・・とか思ってたら、あれよあれよという間に発展したCG技術にすべてが呑み込まれてしまい。 80年代ってのは私の10代とほぼ重なるので、体感的には結構長かった気がしてしまうのですが、改めて振り返ると、アッという間に現れ、消えていった、妙な時代だったんだな、と。 というワケで、パッとしないエディ・マーフィが、主演と言いつつグダグダで、何をするでもなくただお寒いギャグを連発し、そこに、いかにも80年代でゴザイマスという特殊効果が、あまり脈絡もなく盛り込まれた映画、それが本作。だから、相当レベルにハズしまくってる印象は拭えないんですけどね。 でも、そういうデタラメさ、自由さが、なんか80年代らしいなあ、とか、何とか。[CS・衛星(吹替)] 6点(2020-11-12 21:18:46)(良:1票) 《改行有》

2737.  日本沈没(1973) 最初の方で小松左京さんが登場するシーン、なんだかやたらニヤつきながら画面を横切っていた、という印象があったんですけれども、今回、久しぶりに観てみたら、意外にニヤついてなかったなあ、と。そういや左京さんはもともとがこういう顔立ちなのであった。 中盤には監修の竹内均先生ご本人が登場しますけれども、かつてテレビでよくお姿を拝見していた頃の印象からは、たしか声がもう1オクターブくらい高くなかったっけ、とか思っちゃうのですが。もしかして歳とともにだんだん声が高くなっていって、ついにあのエキセントリックな境域に達したのでしょうか? まあ何にせよ、竹内先生の解説はさすが、とてもわかりやすいですね。 ・・・ってのはいいんですが、本作、映画全体がどうも解説くさくなってしまってるのが、ちょっとかったるい。SFであると同時に社会派作品、でもあるのでしょうが、成り行きの描き方が、どうも事務的、とでもいいますか。もうちょっと藤岡弘(、)には活躍して欲しいところで、小林桂樹の暑苦しい顔と丹波哲郎の暑苦しい存在感でこの尺を乗り切ろうとしても、ちと長すぎる感。 もちろん特撮の方は東宝作品だけのことはあって、そして中野昭慶氏だけのことはあって、ミニチュア撮影の粋を凝らし、さすがに気合が入ってます。人間が火だるまになるスタントも交え、なかなかのスペクタクル。 だけどやっぱり、沈む日本列島全体をそのまんま俯瞰で描写してみせるのは、何度見ても、無理があるなあ、と思っちゃいます。そんな映像を出すよりは、誰もが知っている日本各地の名所を水没させてみせるようなシーンを描いた方が、効果的ではなかったのかな。 ラストシーンは、とてもイイんですけどね。[CS・衛星(邦画)] 6点(2020-10-24 03:57:29)《改行有》

2738.  日本ダービー 勝負 実在の調教師をモデルに、彼の半生記を描きつつ、日本ダービーの歴史そのものも描く作品となっています。実在の人物をモデルにしているとは言っても、主人公の名前は少し変えられており、オハナシの方はおそらく相当変えられていることと推察されます。 この主人公を演じているのが三橋達也、ってのが、東映作品にしては珍しく、頑固一徹の調教師を演じつつ、彼の盟友役の若山富三郎と丁々発止のやりとりを見せてくれます。 しかも彼の弟子が高倉健であったり菅原文太であったり、彼の息子が梅宮辰夫であったり、と、今見りゃ脇役陣がえらく豪華。いささか収まりが悪い。高倉健の奥さん役には、いつのまに結婚したのやら気が付いたら藤純子。細かいコト抜きに、じゃんじゃん時代が進んでしまう、大味な作りになってます。 ところどころに挿入される競馬の映像が、過去に行われた実際の日本ダービーの貴重な映像なのか、それともそれっぽく見せてるだけのニセ映像なのか、ワカリマセンけれども、これという演出もなくレースの様子をロングで捉えた映像だけでは、あまり迫力が伝わらず、もどかしいところ。 で、さらに本作の奇妙な点が、時代が下って現在(1970年)の日本ダービーが近づくにつれ、最近のレースの模様ばかりが紹介されて、主人公のことはほったらかし同然となってしまう。何だコレ、伝記映画かと思ったら、「今年の日本ダービーに乞うご期待」という、壮大な前フリ、壮大な宣伝だったのか、と、ちょっと唖然としてしまいます。 ま、別にイイんですけどね。イイんですけど、でも、あまりに唐突に映画が終わるもんで。[CS・衛星(邦画)] 6点(2020-10-19 21:40:37)《改行有》

2739.  ベイビー・ドライバー 主人公が音楽を聴いてるだけで、実際には歌わない、口パクだけのミュージカル。その音楽に乗って、カーアクションがテンポよく繰り広げられます。主人公は銀行強盗をクルマに乗せて逃がすだけの仕事なので、強盗シーンなども描写が省略され、とにかくテンポよく進みます。コインランドリーの洗濯物たちも、映画の中で踊ってる。 ただ、次に狙う郵便局へ下見に行くシーンでは、沢山の監視カメラが映されたりするものの、主人公と一緒に下見に行った少年に瞬時に状況を把握させることで、下見シーンを大幅に省略してしまう。確かにテンポはいいけれど、さすがにちょっと、味気ない。映画でちゃんと描写されない警備なんて、あって無いようなもの。観てて、どうでもよくなってきちゃう。 おそらくは、後半、主人公の彼女が事件に巻き込まれてしまうのか・・・という部分を中心に描かんがために、他の部分を省略しているのかも知れないけれど、それにしては、ここに至ってなお、もうひとつハラハラさせてくれないのは、どうしたもんだか。 あと、アクションを音楽とシンクロさせるのはいいけれど、銃撃戦の銃声まで音楽に乗せると、ここまでシラけるものか、というのは、ちょっとした発見でした。銃撃戦が台無し、といっても過言ではないですな。思えば、チャイコフスキーが「1812年」においてラ・マルセイエーズとともに大砲を鳴らす場面で、4拍子の音楽に3拍ごとの砲声を重ねたのは、さすがというべきか。[地上波(吹替)] 6点(2020-10-04 15:16:11)《改行有》

2740.  極道の妻たち 最後の戦い 《ネタバレ》 岩下志麻の関西弁がヘンだ、という声がどうしても出てくるんですけれど、そして実際、一作目の時はどうしてもそういう印象を持ってしまうんですけれど。しかし、彼女が主演に復帰した、このシリーズ第4作。やっぱりみんな、この独特の関西弁を、待ってたんじゃないの?と思えてくる。 この不思議なイントネーションで発せられるセリフは、彼女がいくら演技しようと、無感情なセリフと化してしまうのですが、そもそも彼女が演じるこの姐さんに、常人の持つ感情など不要。彼女には常に迷いがなく、常に自分がこれからすべきことを熟知している。まさに、極道界における神のような存在ですな。 夫役の小林稔侍は、刑務所に入っている間こそ、まるで鶴田浩二のような趣きを感じさせるのに、娑婆に出てくると二流、三流感が出てきて、これもいかにも小林稔侍らしい、というか。 かたせ梨乃は、ええと、これは、一体どういうイメージなんですかね。ははは。迷彩服って・・・。 岩下志麻が刀を自分の足の甲に突き刺す場面は、名シーンと言っていいでしょう。抜き身の刀を突きつける小林稔侍、その彼とのやり取りが上半身の動きで描かれる中で、突如、刃が足元に向かう意外性と、その衝撃。 ただ、足を大怪我しちゃったもんで、肝心のクライマックスで動きが悪くなっちゃう、という代償を払うことになりましたが。 ラストシーンでは(なぜか)背後から警官隊に乱射され、これはクライマックスで活躍できなかったお詫び、ということでしょうか。[CS・衛星(邦画)] 6点(2020-10-04 14:40:41)《改行有》

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