みんなのシネマレビュー |
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361. ミッドナイト・イン・パリ 《ネタバレ》 最後、古物店のお嬢さんと仲良くなる展開も良かったです。ああ、いい子なんだろうなあって思ってましたんで。まさかのタイムスリップものですが、SF的な注意事項(過去を変えてはならない、とか)を一切考慮しないイサギの良さ。なんか、オオゲサなドタバタ話じゃないところも良かったですよ。尺が短いところも良かった。今時(でもないが)、1時間半くらいで終わる映画って貴重です。[インターネット(字幕)] 7点(2019-08-15 22:08:55) 362. 上意討ち 拝領妻始末 《ネタバレ》 綺麗な映画だったなと思う。常にシンメトリーとか、お侍さんの所作が美しいとか。武家社会のねちっこいいやらしさも、それに爆発する嘆願書もいい。しかし。いちと与五郎の二人を犬死にしないためには、是が非でも江戸に行かなければならなかったはず。作中人物である伊三郎には藩に鉄砲があることはわかってたんでしょう。なんの工夫もなく、関所を経由して江戸に行こうとする伊三郎がわからなかったですよ。関所で待っている帯刀と対決しなければならなかったにせよ。たとえこの話が、バッドエンド以外に終わりようがないんだとしても。【追記】高橋外記を倒したところで、終わっていればよかったのに。[DVD(邦画)] 6点(2019-08-11 21:14:20)(良:2票) 363. 新聞記者 《ネタバレ》 このどう評価したらよいのかわからない映画を噛み砕くために、原案とされる「新聞記者(望月衣塑子氏)」を読みました。少なくとも原案の書籍では、内調がSNSを活用して世論を撹乱しようとしているというような記述や、特区での大学設置による生物兵器開発疑惑なんてなかったですよ。だからワタシにとってはこの映画は、やや「トンデモ」映画であり、モデルと想像される望月記者について世間に誤解を与えかねない映画なのではないかと危惧してします。4点は、あくまでも、ひたむきで美しい女性記者を演じたシム・ウンギョンさんに。かっこよかった。しかし、この映画に、それ以上のなにかを読み込むのはむしろ状況をおかしくしないか。【追記】ラストシーン。わたしには、杉原のクチビルは「ゴメン」って動いているように見えました。そういう映画だと思っています。[映画館(邦画)] 4点(2019-08-01 21:16:01)(良:2票) 364. 用心棒 《ネタバレ》 「おめえはな、本当の悪じゃねえ。悪に見せるのが好きなだけらしいな」。結局、かけた情けが隙(スキ)になって、反撃を食らってしまうわけです。三十郎は、とことんそういうところのないやつでよかったんじゃないでしょうか。ただ単に無責任な面白がり。そんなロクでなしがやってきて、ロクでもない街を焼け野原にして去っていく。しかし、なぜかそこには秩序がもたらされている。ラストシーン。番太に「クビでもくくりな」っていうシーンがすき。一番ロクでもないのは、この番太だもんね。[DVD(邦画)] 6点(2019-07-28 21:44:07) 365. 運び屋 《ネタバレ》 「グラン・トリノ」がもう10年以上前の作になるんですか。彼の作でも、こういう風に年をとったらいいじゃん(困難だけど)という人生の手本をいただいたような気がしていましたが、本作でもそう。「チクショー」って言いながら、車転がして「あちこちに行く」。年齢と戦わず、年齢を味方につける。クリント・イーストウッドの佇まいがカッコいいのが説得力だとは思います。しかし、とにかく。健康第一。病床の奥さんとのシーンも良かった。[DVD(字幕)] 8点(2019-07-25 22:17:00) 366. スマホを落としただけなのに 《ネタバレ》 なんだそれ。漢気あふれるフォルダー名が飛び出しますが、一体これの出所は原作なのか。あるいは、製作チームのチェックのゆるさなのか。これを確認するために原作を読みましたよ。結果、フォルダー名としてはもちろん、そうでない場合でも、小説には一回も出てきませんでしたよ、セックスフレンド。観客へのわかりやすさからの配慮かもしれませんが、あまりに、登場人物である武井をバカにしすぎてないか。そんなこんなで、2点です。[DVD(邦画)] 2点(2019-07-24 23:08:58)(良:1票) 367. インファナル・アフェア 《ネタバレ》 上手い。そして、ラウ刑事がえらいかっこいい。そのラウ刑事のみが生き残り、無間地獄を生きていくっていうラストがいいです。ただ、ワタシはヤン警官もまったく名誉を回復することなく、チンピラのまま死んでいくのがこの映画の本筋だと思います。やるせなくっていいじゃないですか。【追記】とはいえ、ヤンにラウが献花するラストシーンも是非とも欲しいわけですので、本作の筋がやっぱり妥当なのですね。[DVD(字幕)] 7点(2019-07-21 21:36:14) 368. 刑事コロンボ/逆転の構図<TVM> 《ネタバレ》 プロカメラマンの行いが愚かすぎてつらい。ダシュラーがバカだとは思っていなかったけど、プロカメラマンのことは大分早い段階から、そうだと踏んでいたんじゃないでしょうか。新聞紙のことから、わざわざ暖炉に捨てた写真のことからなにもかも。奥さんのいまわの際の写真を見て、露出とかフレーミングとかいう人間、オカシイですよね。「人のズボンにかじりついたら離れない小うるさくて生意気なスピッツ」発言も、やましい気持ちのない人からは決して出ない発言なんですよ。ラストシーンのコロンボは、バカがやっぱりこのカメラに手を伸ばしちゃったよって、うんざりしているようにも見える。シスターのシーンは好きなので5点です。[地上波(吹替)] 5点(2019-07-15 20:51:47) 369. カメラを止めるな!スピンオフ「ハリウッド大作戦!」<TVM> 《ネタバレ》 作品登録する際に、タイトル名で悩んだのですが、あくまでも本家ありきなものと思い、「カメラを止めるな!スピンオフ」を付けました。二匹目のドジョウをどう見るかなのですが、ワタシには結構面白かったです。サイドストーリーの恋の物語をワンカットに中に入れ込んできたところがよかったです。ただ、あの監督の娘さん。何を根拠にこんなに横柄で、自信満々であるにも関わらず、一応、この職場(他の現場ではとにかく)では周囲が許しているのか、そのあたりがわかると良かったです。「監督の娘だから、特別扱い?」と思われるのは、作品にとって損だと思いますので。上田氏は、本作では監督をやらなかったですね。ホントは同じようなしかけのものを2回やりたくない人とみた。寡作でもいいから、納得いくものを作って欲しい。[DVD(邦画)] 6点(2019-07-12 20:49:23) 370. 告発 《ネタバレ》 裁判の最初の方の審理で、検事が「なぜなら(3年間)誰とも接触がなかったからです」といったとき、これがテコになって勝利することが想像されてしまいます。また、被告と弁護士が友情を育んでいるかにみえるところも、何となく興ざめ。もっとスタンフィルはもう少し悪賢い奴のヤツで良かったのではないでしょうかi[DVD(字幕)] 6点(2019-07-07 21:15:54) 371. パラドクス 《ネタバレ》 ええ~っ。これは難解だけれど、なんか結構面白いのをみせられたような気がするぞ。これはつまり、我々のこのみずみずしい世界を支えているのは、彼らの無間地獄というようなお話だったのでしょうか?通常営業の世界から見たら、彼らの世界はincident(ささいな出来事)に過ぎないけれど。この解釈、全然自信がありませんが、しかし。DVDジャケのようなシーンは一つもなかったと一応言っときます。【追記】ローグさん、わかりやすい説明、ありがとうございました。それと知って、+1点。視聴後第一感の感想を全部消したくなりましたが、恥ずかしいけど残しておくことにします。[DVD(字幕)] 8点(2019-07-05 21:56:46) 372. 刑事コロンボ/歌声の消えた海<TVM> 《ネタバレ》 ああ、これはいいですね。シリーズ中、そのトレードマークとはいえ、どんなときでもコートを着ているコロンボが少しうっとうしかったのですね。スーツや私服のコロンボは、刑事としての腕で勝負している感じがします。階段を駆け下りるときなど、動きももっさりしてなくて、軽快でした。ウィリアム・ドリスキル氏が脚本したコロンボがワタシは好きです。[地上波(吹替)] 9点(2019-07-03 17:31:21) 373. 刑事コロンボ/祝砲の挽歌<TVM> 《ネタバレ》 つくづくコロンボは犯人次第だと思いますが、今回の犯人は最低じゃないですか。校長が学生に罪をなすりつけるってありえんでしょ。被害者ヘインズの男女共学にする構想だって、むべなるかなでしょ。ケインズ、経営者なんだし。自分の王国を荒らされなくなくって、殺しをやってしまう。すべてが露見してからも、失った権威にすがりつくように、大義を口にし、学生たちに指示をする。オラ、こんな犯人イヤだよ。冒頭の砲弾に細工をするシーンのみ、息詰まる感じでよかったです。[地上波(吹替)] 3点(2019-06-30 05:36:26)(良:1票) 374. オールド・ボーイ(2003) うわあ。ネタバレしてたら、観なかったよ。鑑賞後の今、誰ともこの映画について話したいと思わない。なので、ここに書き込むのすらイヤになってますが、しかし。こんな物語は初めてだよ。うんと悪い点数をつけたい気持ちですが、どうしても8点です(ファニーゲームと同じ)。まいりました。【追記】こんなにみなさん、「ネタバレ無」しで書き込みしている映画をワタシは知らない。とにかく、話の中身について話したくないんだ。その気持ち、わかるよ。[DVD(字幕)] 8点(2019-06-21 21:41:41) 375. インサイド・ヘッド 《ネタバレ》 竹内結子さん演じるヨロコビが輝いてみえるのは、大竹しのぶさんの演じるカナシミの闇が深いから。本作以上にエラい吹き替え現場だったのではないでしょうか。叫ぶ大竹、かわす竹内。[DVD(字幕)] 9点(2019-06-12 20:14:52) 376. 主戦場 《ネタバレ》 B級スラップスティックコメディを観たかのようです。でも、このインタビュイーたちに向けられたカメラの画角を変えたその先の先に、豆粒みたいなマヌケヅラしたワタシがいるかと思うと怖いです。つまり、ワタシもこんなろくでもない世界の構成要素。笑うに笑えなくって、嗤うに嗤えない。[映画館(字幕)] 7点(2019-06-05 19:24:33) 377. ヴェノム 《ネタバレ》 そもそもアメコミってよく知らないからだと思いますが、その実写化を、「漫画の映画化」ってあんまり思っていませんでした。いや、原作は漫画でも、そこに大人のコクを加味するのがアメリカ映画(バットマンにしろ、スパイダーマンにしろ)のやり方なのだと思っていました。が、しかし。本作については、アメリカで人気のコミックをそのまま実写化したんだなってそういう雰囲気がありました。アメリカの子供もいってるんじゃないでしょうか?エディのイメージが違ったとか、ヴェノムはあんな声じゃないとか。[DVD(字幕)] 4点(2019-06-03 23:04:19) 378. 刑事コロンボ/溶ける糸<TVM> 《ネタバレ》 外科医が出てきて「溶ける糸」とくれば、縫合糸を使った殺人と察しがついてしまうじゃないかと思いきや、溶ける糸を使った手術の疑惑から物語が始まる。冒頭のゆで卵のシーンは、笑うところなのだと思いますが、ちょっと警部いい加減にしましょうよ、と思ってしまいました。激高する警部が見所かと思います。[地上波(吹替)] 7点(2019-05-25 07:55:13) 379. ボヘミアン・ラプソディ 《ネタバレ》 2時間強の時間をじっくり費やして、ものまねショーを見た気持ちです。聞き覚えのある有名な曲の誕生譚とともに見ながらですので、ワタシは十分に満足しています。しかしこの、とてつもなくシンプルな物語(仲間は家族だ、裏切りと再会、不治の病など)。ショーを堪能するためには、ピッタリでした。温泉場を巡っている旅芸人のショーの大がかりなヤツという評価です。繰り返しますが、十分満足はしています。[DVD(字幕)] 8点(2019-05-19 22:36:59) 380. 刑事コロンボ/別れのワイン<TVM> 《ネタバレ》 さまざまな本シリーズの犯人を見てきましたが、エイドリアンが最もコロンボに近い人物だったかと思います。偏執的で、なんかイチイチちょっと嫌味な感じで。女性に弱そうなところもそうですな。ですので、最後のシークエンスは、コロンボにしてもエイドリアンにしても、やっと分かり合える友だちに巡り会えたような、同じ病状の人を相哀れむような、そんなやさしい印象がありました。[地上波(吹替)] 7点(2019-05-17 21:54:33)(良:2票)
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