みんなのシネマレビュー |
|
【製作年 : 2010年代 抽出】 >> 製作年レビュー統計
1. ジョーカー 《ネタバレ》 コレは【アカンやつ】やで!『自殺サークル』以来の?見終わった後の脳内に【映像】と【音楽】が反響し続ける映画。自分を解放して癒されていく主人公アーサーの姿からは、黒沢清監督の『CURE』を連想したり。そして『ダークナイト』からのコレで【ジョーカー】というキャラクターイメージは、しばらく不動になっちゃうかなぁと思ったり。想像以上に『タクシードライバー』でニヤニヤしたり。 ちなみに…【脳内恋人】に関して、まるでフジテレビの『放送禁止』のような【答え合わせシーン】は無い方がシャープな仕上がりになったと思いますが、これは「アーサーの絶望感をお腹いっぱいになるまで味わってちょうだい!」という意図だったのかもですねぇ。[インターネット(吹替)] 9点(2022-03-04 19:53:44)《改行有》 2. 遊星からの物体X ファーストコンタクト 《ネタバレ》 『SW ローグワン』と同じく【ケツが決まっている】物語ではあるのですが、ハラハラドキドキしまくっていた俺はピュアなお客さんだと思います(笑)。見る前には「どうせCGバリバリなんでしょ?あの時代のアナログSFXだからこその味があるんだよなぁ…」などと思っていたのですが、【物体】の造形は生々しく肉々しく、さらに最新技術ならではの見せ方もあったりして全然OK! 前作との対比で言えば、ノルウェー隊はアメリカ隊と比べると全然陽気だなぁ~とホッコリしたり、南極基地にいる隊員が英語しゃべれない?という疑問への29年目の回答に膝を打ったり、最後の最後の「ベンベン…」に拍手したり…と、【偉大なる作品への時間を経過してからの続編】というハードルをポンと超えてきたコトにはアッパレだぁ! そして…主演のメアリー・エリザベス・ウィンステッド可愛すぎワロス!(;´Д`)ハァハァ[インターネット(吹替)] 8点(2022-03-04 19:29:39)《改行有》 3. ミッドサマー 《ネタバレ》 白夜による明るい日差しと北欧の美しい風景の中、映画の中身はカルト団体による洗脳の実践ドキュメンタリーで、閉鎖・薬物・感情の揺さぶりと共感…うむ、お見事!とりあえず「やなもの見たなぁ…」感の圧がスゴかったですね(汗)。余談ながら学生たちが【処女&ビッチ・戦士・学者・愚者】というホラーの定型だったのにちょっとニヤリ。 ところで…断崖のシーンで【トドメハンマー】が登場した時には「飛び降り方を失敗したヤツがいるんですよぉ~」「ぬわぁにぃ~?やっちまったな!」という掛け合いが脳内で聴こえたのは俺だけ?(笑)[インターネット(吹替)] 8点(2022-02-18 13:28:59)《改行有》 4. ホドロフスキーのDUNE 《ネタバレ》 ホドロフスキーのトークの上手さにニヤニヤしっぱなしの『SF業界版・知ってるつもり?』 御大ホドロフスキーに壮絶にディスられるダグラス・トランブルとリンチ版『デューン』(苦笑)。 まぁ逆説的に言えば、ダグラス・トランブルが堅実なビジネス感覚を持っていたというコトであり、デビット・リンチの才能をリスペクトした上での、プロデューサーのディノ・デ・ラウレンティスへのディスなんでしょうね。そして、この映画を見た人全員が「見たかったなぁ…『ホドロフスキーのDUNE』」と思ったであろうコトで、この勝負(ハリウッドVSホドロ)、勝者は…ホドロフスキー![インターネット(字幕)] 9点(2022-02-18 11:41:15)《改行有》 5. 10 クローバーフィールド・レーン 《ネタバレ》 映画の中盤まで、カタストロフが嘘か現実か、家主が正気か狂気か、そこが分からないまま進んでいく不穏なカンジがイイですねぇ。いつの間にか共同生活を楽しんでいる場面を挟み込むあたりも「イジワルだなぁ」と後にして思います(苦笑)。その分、ラスト近くから大盤振る舞いで出てくるモンスター描写はチョットやり過ぎ感も…。(ってか、そのネタバレビジュアルを宣伝ポスターや円盤ジャケットに使うセンスってどうよ?) まぁ、とにかく…主演のメアリー・エリザベス・ウィンステッド可愛すぎワロス!(;´Д`)ハァハァ 彼女が過去の後悔に落とし前をつけるべく前へ進むラストに胸熱なのです![インターネット(吹替)] 7点(2022-02-18 11:18:58)《改行有》 6. マーターズ(2015) 《ネタバレ》 オリジナル版の腑に落ちなかった点(ツッコミ所)を理詰めで修正して、ハリウッド基準の倫理観マシマシにして、胸糞&後味の悪さを消し去って、いわゆる【エンタメムービー】に落とし込んだ結果、『イベントホライゾン』を見ていると思ったら『エイリアン2』を見ていた!という驚きの結果に!(苦笑)なんだかオリジナルの良さが全て消えてしまったという印象でした…(´・ω・`)[インターネット(字幕)] 5点(2022-02-14 17:43:17) 7. 男はつらいよ お帰り 寅さん 《ネタバレ》 やっぱり寅さんというキャラクターは苦手。あの言動は俺にはキツくて、そのせいかシリーズをほぼ見たコトがない。(伝説の「メロン事件」はやはりツライ!)。ですから立ち位置としては【『シン・エヴァ』が初エヴァです!】みたいな状態での鑑賞となりました。 まずオープニングの桑田圭祐に「マジか!」と一瞬度肝を抜かれましたが、これは儀式の一環(降霊術?)なのだと考え、なんとか自分を納得させました…。 そして、今作の奇跡はゴクミが出演したことでしょう!長期間芸能界を離れていた分の演技のぎこちなさが、かえって不思議なリアルをかもし出していましたね。しかしながら、満男との蘇る青春の日々的なアレコレは「いやいや、そうはならんやろ?」と思いましたけど…。まぁ海外在住だからキスくらいなら挨拶みたいなものだったのかなぁ…。満男、いい夢見たな!(涙) そして浅丘ルリ子のリリー、夏木マリのゴクミの母も良かった!そして…病室でのくしゃくしゃの万札には涙腺大崩壊(笑)ひょっとして『北の国から』の泥万札のオマージュだったりして…なんてコトを考えながらも【怒涛のマドンナメモリーズ】に俺が謎の懐かしさで泣いてしまうこのカンジこそが、寅さんの存在感なのだなぁと!シリーズ全然見てないのに!←ソレを言っちゃあオシマイよォ…[インターネット(邦画)] 7点(2021-11-05 17:36:49)《改行有》 8. 凶悪 《ネタバレ》 【悪いこと】をしている時のリリー・フランキーさんと、ピエール瀧さんの楽しそうな笑顔が怖すぎ(笑)でも、もしこれが地味な俳優さんたちによるリアルヘビーな映画だったとしたら…『闇金ウシジマくん』を一気に読んだ時のように俺はぐったりしていたかもなぁ。内容的にはかなり凄惨なハナシなのに、ギリで面白く見られるバランスがお見事でした。 凶悪コンビの【ぶっこみ】パートと並行して描かれる、違うベクトルで荒んだ記者の家庭の光景に背筋がひやりとしたのは、俺自身の世代的な不安感からか。認知症の母親をホームに入れるエピソードと、借金が膨れ上がり存在自体が負債となった父親を凶悪チームに引き渡すエピソードが俺の中では同じような語られ方をしているように感じたのは気のせいなのか… 面会室のガラスに映しだされる山田孝之の顔が、取材が進むにつれてどんどんと幽霊じみていく雰囲気もなかなか良かったです。 ちなみに…瀧さん演じる須藤のキャラクターが、俺の昔の職場の上司に凄く似ていて懐かしいやらヒヤヒヤするやら。陽気で仲間思い、ものすごく人情家で…でもキレると誰も止められないザ・狂犬!当時の俺って、あの舎弟クンみたいな感じだったのかなぁ(苦笑)。[インターネット(邦画)] 8点(2021-06-07 20:57:54)《改行有》 9. ボヘミアン・ラプソディ 《ネタバレ》 小学6年生の頃…イトコのお姉ちゃんから借りた『オペラ座の夜』と『華麗なるレース』。それがクィーンとの出会いであり【ロック初体験】でした。それまでクラッシックばかり聴いてた俺にとっては奇跡的なロックへのソフトランディングだったと思います。 その後【宝島ロック野郎】となった俺の目に飛び込んできた『フレディマーキューリー、エイズを公表』の記事。そして訃報。 公開当時、大ヒットしているのはもちろん知っていたけど、なんとなく見そびれてしまっていて… やっと見ました。泣きました。泣きました。泣きました。 他にいうことはありません。以上! PS.何度も見ていたライブエイドの動画を見ると号泣するようになりました!(泣き笑い)[インターネット(字幕)] 10点(2021-05-18 02:04:08)《改行有》 10. 馬の骨 《ネタバレ》 泣きました!!大泣きです!!(号泣) 映画序盤で描かれる若き日のバンド『馬の骨』のステージ。オッサンになってからの工事現場でのポンコツな仕事っぷり。どちらも本当に“しょーもない”のです。そんな50過ぎのオッサンが【挫折した地下アイドル】に出会い、彼女がシンガーとして歩み始める姿、そしてオッサンが一夜限りの『馬の骨』復活ライブへ!(ヘタレてステージから逃げた青春へのオトシマエ)ってのが大まかなあらすじなワケなんですが、復活ライブ当日、負け犬人生を過ごしてきたオッサンが逃げるのをヤメて【覚醒】して現れてから、俺の涙腺は決壊し涙があふれ出し続けたワケなのです!序盤で描かれた最低なステージが、実は壮大な前振りだったのがハッキリわかる復活ステージの神がかり!「六根清浄!六根清浄!ロックオン!」まるで『81/2』の大団円のフィナーレのように、いい人もイヤナヤツも映画の登場人物が全員笑顔でノリまくっているライブの神々しさ!画面のコチラでも俺も一緒に涙ダラダラ出しながらシャウトしてしまったワケなのです…。 オッサンは【シンガーソングライターのタマゴ】となった彼女に音楽の魂のバトンを渡し、【モヤモヤとした青春の後悔】から抜け出したンですね。ラストシーン、工事現場で精悍な顔つきで黙々とハンマーで杭を叩きつづける姿が実に…実にロックでした!ライブハウスのステージ上じゃなくても、どこでだって【ロックでいるコト】は可能なんですね…。以前『フィッシュストーリー』のレビューで書いた繰り返しになりますが【ロックのチカラを信じるすべての人に】見て欲しい映画です。[インターネット(邦画)] 10点(2021-05-07 21:28:08)(良:1票) 《改行有》 11. 魔女の宅急便(2014) 《ネタバレ》 主演の小芝風花さん!見ているうちにドンドンとハマってしまうキュートな魅力が素晴らしい!彼女を主演にしたのは正解だったかもですね。ジブリ版とも違う、オリジナルの魅力あるキキだったと思います。 しかしながら、魔法とかファンタジー的世界観を日本に(厳密には日本とは言ってないケド)置き換えるのはやはり無理があるのかなぁ。中盤ちょっと展開がダル~ンとしちゃうのもあって、途中からは【画面の中から『呪怨』っぽいトコロを探す】という行為に夢中になってしまったダメな呪怨ファンな俺(苦笑)。 動物園の飼育員の新井浩文がDQN過ぎて今見ると色々ヤバかったり、浅野忠信が出てくると急に画面がビシッと締まるなぁとか、黒猫のジジのCGが不気味の谷なのは意図的なのか?とか、まぁなんだかんだで見どころはいっぱいでした(謎のまとめ)。 だけど…失意のキキが【飛ぶ意味】を見出したと同時に、覚醒したホウキとシンクロ率無限大(∞)になった場面でオジサンは涙腺大崩壊だったので、そんなに悪い後味ではナイのです。というワケで見ている途中では「コレはレビュー書かないパターンか…?」と思っていたけど、この点数で。[インターネット(邦画)] 6点(2021-04-22 15:21:00)《改行有》 12. 触手 《ネタバレ》 あれ?結構ヨカッタんだけどなぁ(苦笑)。かつてイザベル・アジャーニの『ポゼッション』で「もっと見せんかい!」と血の涙を流した身としては、今回の触手によるアンナコトやコンナコトをちゃんと見せてくれただけで結構満足しちゃったんですよねぇ~。その辺が触手マスター諸兄たちとは見解が分かれた部分なのですかねぇ…。 不安定な登場人物による不穏な人間関係、そして挟み込まれる不安感マシマシの風景。そんな映画全体のトーンが「あっ黒沢清っぽいなぁ~」と思って、俺的には【黒沢清の触手モノ】(笑)というカンジで面白かったです。それと…クレーターでの【集団アニマル〇EX】は度肝を抜かれました。あんなトンデモシーンを見れただけで最高っす!まぁ、ある意味では裏ギャグシーンだったような気もしますが…。 というワケで…なんとなく佐藤栞里ちゃん似のSimone Bucioタン、可愛すぎ微エロすぎワロス (;´Д`)ハァハァ[インターネット(字幕)] 7点(2021-04-22 01:18:03)《改行有》 13. レディ・プレイヤー1 《ネタバレ》 (このひとつ前に書いた『シャイニング』のレビューからのつづき) さて、これで基礎を押さえたので満を持して『あの作品』を見るのだ! To be continued→→→ (画面の下からアバターの姿で飛び出しながら) 「ハイッ!とーゆーワケでぇ!『シャイニング』を見終わってすぐに『レディ・プレイヤー1』を見ましたヨ~!」 『キャビン』が【ホラー映画ファンに贈るホラー祭り】だったとすれば、『レディ・プレイヤー1』は【ポップカルチャーファン(ヲタク)に贈るポップカルチャー&80年代カルチャー祭り】でした!もう俺自身、自分の人生に間違いがなかったことをスピルバーグに認めてもらえたような気がして何度か謎の涙が出ました(笑)。 そして『シャイニング』のパート。扉を開けて【あのホール】がバーン!と目の前に広がった瞬間は笑いながら鳥肌が立ちました!どちらも初見の状態で連続で見るという奇跡的体験をするために…俺は今までこの2作品を見てなかったンだなぁ、とシミジミ。このパートは執念すら感じる作り込みが素晴らしかったです。 あと、映画の作劇法として仕方ないかもしれないけど、鍵を受け取ろうとしたら(&鍵を差そうとしたら)外からの妨害で上手くいかない…っていう場面は俺的には「いや、もうそういうのいいから!」ってカンジです(苦笑)。 オープニングで流れるヴァン・ヘイレンの『ジャンプ』からノンストップで最高が続くこの映画、俺が「あれっ?」となったのはラスト。アバターじゃなくて現実の彼女とイチャイチャするのはいい。だけど、ラストシーンは【アバターじゃない生身の体で、オアシス世界の中で抱き合う姿】だった方が、俺にはしっくりきたかナァ…。 ちなみに…「アナタは私のコトなんにも知らないでしょう?この姿は本当の私じゃナイの。コレは私の理想の女性の姿。アナタはそれに恋してるだけなのよ…。」今は亡き某アバター型ブラウザゲームで10年間女性として過ごしていた俺は、告白して来た人に同じセリフを言ったコトがありますよ…(火暴)。[インターネット(吹替)] 9点(2021-04-10 13:18:04)(良:1票) 《改行有》 14. KARATE KILL/カラテ・キル 《ネタバレ》 いやー!見る前にジャケ絵に覚えた不安感は完全にフキ飛ばされました。まさに【こんな映画を見たかった!】ってヤツです。ボトムズのキリコとケンシロウがフュージョンしたようなカラテ家の青年が、アメリカでさらわれた妹を助けるために【チャールズ・マンソン一家のような闇スナッフ映像配信組織】に殴り込みをかける!そして、それを手助けする片腕女ガンマンがこれまたカッコヨイ!殺人カラテも銃撃も刃物攻撃も、バイオレンスは容赦なく流血もゴアシーンも激しいですが、見せ方がしつこくないので苦手な方もギリ大丈夫かなぁと思います。 敵の組織が闇配信をしているので、カメラ視点の映像が多く出てきますが、フェイクドキュメンタリー伝統の【カメラ横倒し】が何度か出てきて思わずニヤリ。それ以外にも多くの【こういうジャンル映画】へのオマージュ的な要素が多く詰め込まれ、センスの良いサンプリングミュージックを聴いているような心地よさがありました。 見ていて一番感じたのはサービス精神。退屈なシーンがほぼ無く、どんなシーンにも見ている人を退屈させないように気を使っているのが感じられました。あ、それと【ππ的な意味】でもサービスは多いです(微笑)。 相棒の女ガンマンは『ストリート・オブ・ファイヤー』でのマッコイ(軍人お姉さん)を彷彿とさせ、バディ(相棒)ムービーとしてグッドなのですが、終盤に意外な形で【もう一人の相棒】が出てくるところでは「そうくるか!?でもいいゾ!!」とテンションが上がりました。いい意味でクセのあるキャラでしたからね(笑)。 というわけでまさに、「こういうのでいいんだよ!」な映画でしたので、文句なしにこの点数です。[インターネット(邦画)] 8点(2021-04-04 16:56:18)《改行有》 15. ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章 《ネタバレ》 おれは面白かったぞ!ジョジョーッ!! というワケで。 【『ジョジョ』実写化】という【呪縛】が無ければ、もっとフツーに受け入れられた映画だったかもしれませんね。CGで処理された【スタンド】の表現も全然問題ナシ…というより逆にこれはもうバッチリでしょう。色々言われていたキャスティングも、岡田将生の形兆も良かったし、億泰が思ってた以上に億泰でビックリしたンですが、演じてたのが真剣佑だと分かってさらにビックリ(笑)ただし承太郎だけは…「違う、そうじゃない。」でしたねぇ。 アンジェロとの戦いも緊迫感があったし、クライマックスでの「バッド・カンパニー」戦は、原作を読んだ時にビンビンに感じた「もしも、おもちゃの兵隊が本気で戦争したら…」というワクワク感を見事に実写映像化していて、もうコレだけで大満足でした。 ちなみにロケ地を海外にしたのはイマイチ意味が分からなかったなぁ…。【いつもの見慣れた日本の景色】とは違う空気感を出したいという意図は分かりますが…それにしても、あまりにも外国すぎでした。建物や風景が出てくるたびに「いやいや、これは外国じゃん!」という意識がノイズとしてずっと残ってしまいました。もうちょい違う場所はなかったのでしょうか…。 とまぁ文句も言いましたが… 【第一章】のまま終わってしまった不運の作品なれど、俺は面白かったのでこの点数です![インターネット(邦画)] 8点(2021-03-30 03:21:36)《改行有》 16. TOKYO TRIBE 《ネタバレ》 一言で言えば…HIP-HOP版『ストリートオブファイアー』あるいは『ブレードランナー』的世界観での『燃えよドラゴン』です。 実は俺は園子温監督とはずーっと相性が悪くて「今度はいけるかも…」と思っては「嗚呼…やっぱ俺は園映画はダメだぁ」となるのが常でしたが、今作は大丈夫でした。映画しょっぱなからMC SHOWこと染谷将太がカメラ目線で観客に状況説明をラップするコトで、この映画の虚構性(あるいは寓話性)がハッキリしたワケで。それによって、この映画内における【残虐性&暴力性】が中和されたからかなぁと思います。(ちなみに縄張りが細分化されたTOKYOの街を自由に歩き回る染谷将太は、まるで『ベルリン天使の詩』での天使の姿を連想させました。)そして、その寓話性が故に物語の中で急にラップが始まっても違和感なく見ることができたのだとも思います。寓話性を高めるという意味では竹内力演じるブッパと、でんでん演じる大司教の【やりすぎ感】もイイ意味でメチャクチャで、上手く機能していたのかなと思います。 パンツ一丁で日本刀を振り回す鈴木亮平もヨカッタ!静かなる狂気の窪塚洋介もヨカッタ!そして!パンツ丸出しの回し蹴りを筆頭に、スーパーアクションを次々に繰り出す清野菜名さんが圧倒的にヨカッタ!!!!「そりゃあ、この後ブレイクするに決まってるわ!」と思うしかないカッコ良さでした。ラストバトル時の『VISION STREET WEAR』のTシャツも個人的にはツボでしたね(笑)。 HIP-HOP好きの人だと色々思うコトもあるのかもですが、俺的には満足でしたので、点数はこんなカンジだYO![インターネット(邦画)] 7点(2021-03-30 02:07:33)《改行有》 17. いぬやしき 《ネタバレ》 【あの佐藤健が悪役】ってダケでも、この映画には価値アリなのです。「俺が悪役で、ジジイがヒーローか…」ってセリフもメタ的で面白かったですね。平和な家庭の一家惨殺も、5ちゃんスレ住民皆殺しも、新宿無差別大虐殺も、忖度ナシで演じられ容赦ない描写で痺れました!あと個人的にワイドショーのシーンはミヤネさんに【御本人登場】していただきたかったンですが…、まぁそれは仕方ないですね(笑) 一方のVFXも凄く良かったですね。ビル街、繁華街を縦横無尽に飛びまわってのバトルシーンは文句ナシ。素直に「スゲー!」とワクワクしました。ビルの壁面を水平に使ってのアクションも面白かったですね。 ストーリーも犬屋敷と獅子神の【チカラの使い方】を最初から対比させて進んで、うまくまとめていたと思います。終盤ボンヤリと頭の中で「今回のレビューはこんなカンジでマトメようかなぁ」などと考えていた途端のアノ急展開には本気でビックリしました(笑) と最初にホメてからでアレなんですが…。最初の10分間が苦痛な映画は久しぶりでした。原作を読んでストーリーを知ってるから余計にかったるかったのかも?とは思うのですが…。原作も導入部は同じく暗い雰囲気でしたが、奥先生の画力でグイグイ見せていた感があるのでコレはやっぱ映画の問題なのかな。まぁ話が動き出してからはそんなコトはなかったのですが、やっぱ「ツカミはOK」って大事ですね。 そして主役の木梨さんには、やっぱ最後まで「コレジャナイ感」がありました。木梨さんのネームバリューで勝負しようというオトナの都合はあったのでしょうが、犬屋敷さんは原作寄りの老けた渋い役者さんの方が良かったと個人的には思います。佐藤健が演じる獅子神メインのストーリー(宣伝も当然佐藤健メイン)にしていたら、ソレはソレで面白かったかもなとも思いますね(『殺し屋イチ』方式ですね)。まぁ、大量殺人犯が主演で良いかは別問題ですケド…。 あと…映画のシメは父を見つめる娘の眼差しエンドで良かったのに!せっかく涙腺が緩んだところでのエピローグのアレは蛇足![インターネット(邦画)] 7点(2021-03-27 17:31:35)《改行有》 18. スプライス 《ネタバレ》 バイオテクノロジーや遺伝子操作のニュースを見るたびに「秘密の研究所では、きっと怪物みたいなヤバイ生物とか作ってるんだろうなぁ…」と日々妄想しているボンクラの俺なワケですが、そんな俺が【この手の映画で見たいモノ】を出し惜しみすることなくバンバンと出してくれて最高な本作。そして実はそんなキャッチーな映画の裏側には【毒親との関係性と連鎖】というシビアなテーマが見え隠れしているワケなのです。彼らがエルサの実家に行くシーンでは『フォレスト・ガンプ』でジェニーが空き家となった生家に石を投げつけ続けるシーンを連想したりしていました。 キモカワのドレンちゃんが、楽しそうにダンスを踊るシーンとか、猫を抱えてダッシュして「!?」と思わせてからの猫かわいがりとか『生まれ出づる悩み』を感じさせる切ない場面も良かったです。 それだけに、終盤にコテコテのモンスター映画的な流れになってしまったのは「うーむ…。」というカンジ。逆に言えばサービス満点だとは思いますけどね(微笑)。そしてドレンさんの最終形態は、『ジョジョ第2部』に出てきた究極生物カーズ様でしたね(笑) それにしても、こういう映画での【研究成果の発表会】はだいたい惨劇になりますね(苦笑)[インターネット(字幕)] 7点(2021-03-27 02:13:04)《改行有》 19. 電人ザボーガー 《ネタバレ》 かつてヒーローものを見て育ち、今やポンコツジジイとなり、デキの良い娘と息子は立派に一人立ちしてくれた。。。そんな俺には刺さりまくりの作品でした(しみじみ)。 実は俺も井口監督とは相性があまり良くなくて(汗)ところどころ「あのさぁ~」と思う箇所はあったものの、役者陣の皆さんの好演、AKIKOと母親の会話シーンを筆頭とする涙腺崩壊要素、ザボーガーのカッコ良さ(外見はもちろんアクション、後半での空中戦も最高!)、柄本明は相変わらずこういう作品の悪役が似合う(笑)などなど結果として好印象で見終わることが出来ました。 ちなみに第一部、舞台は70年代だと思っていたのでもう少し時代感が欲しいと思いながら見ていたのですが、時間経過が25年ならばこんなもんですかね(80年代中期?)。でもミスボーグの乗っていた車だけでも意図的にもう少し時代感のある車にしてほしかったですね(個人の感想です)。 そして第二部になり、板尾さんの芝居が始まった瞬間に「うわ、きっつ!」と思ったのは事実。こんなに「いつもの板尾感」を出さなくとも、板尾さんが持っている「味」だけでこの作品に必要な「わびさび感」は出せたと思います。ラスト近くの芝居はいい感じでしたしね。せっかくの前半のテンションからのあの失速感が、ちょっともったいなかったかな。 それにしてもエンドロールでのオリジナル映像の確認で、この作品の原作リスペクトっぷりに改めて感動。アッパレ![インターネット(邦画)] 7点(2021-03-21 11:59:54)(良:1票) 《改行有》 20. イエスタデイ(2019) 《ネタバレ》 最後は主人公がファンに撃たれて『イマジン』が流れてエンドとかだったらどうしよう…などと想像していたのですが、杞憂でした(苦笑)。それにしても、タイムスリップモノになりそうな設定をパラレルワールドモノにしたところもグッドです。(インターネット検索の繰り返しがヨイw) 「世界からビートルズが消えている」ことを理解したジャックは絶望的な表情を浮かべました。彼が必死にビートルズの楽曲を練習したのは決してビートルズの名声を手に入れたかったからではなかったはずです。だからこそ彼は正確な歌詞を思い出すことに必死になっていたのではないでしょうか…。主人公ジャックとイエローサブマリンの二人が必死にやっていたことは「ビートルズが完全に消えることを阻止する」こと。たとえ「ブラスバンド??」と怪訝な顔をされても、ステージでの "All You Need Is Love" の演奏にわざわざブラスバンドを入れたのも「ビートルズがそうしていたから」だからです…。(ちなみに記者会見の「アレ」はイエローサブマリンの二人が自分たちをジャックに印象付けるためのもの=悪意はなかったワケだから、部屋を訪れた時に「驚かせてゴメンね」とヒトコト言ってくれた方が観客側もスッと納得できたように思います。)ラストで一瞬映った“サージェントペッパー風の衣装”を着て踊っていた2人の姿にも涙腺崩壊なのでした…(つД`)・゚・ そして…後半に登場した78歳のアノ人!!!もう反則だろアレは…(号泣)。ある意味で俺が杞憂していたコトも完全な的外れではなかったようにも思えます…。やっぱり「ビートルズと現在」を描く時には、実は避けては通れない大きなテーマなのかもですね…アノ人の存在って…。 点数は迷ったけど…“ビートルズ加算”で、10点にしちゃう!!!いいだろ?なぁ相棒(デュード)!!! そして…リリー・ジェームスタン可愛すぎワロス(;´Д`)ハァハァ 【追記】海辺で老人をハグした時に「ビートルズが存在しない世界には別の意味もあった」ことを悟り、そこでようやくジャックはこの世界を受け入れることができたのではないでしょうか…。あの世界で今もジャックは、ビートルズの楽曲をYouTubeにアップし続けているんだと思います…。[映画館(字幕)] 10点(2019-10-15 15:50:07)(笑:1票) 《改行有》
|
Copyright(C) 1997-2024 JTNEWS