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タイトル名 |
奇跡の人(1962) |
レビュワー |
クリムゾン・キングさん |
点数 |
9点 |
投稿日時 |
2003-02-21 23:40:53 |
変更日時 |
2011-03-10 04:58:35 |
レビュー内容 |
約10年ぶりの再見。 改めてアン・バンクロフトとパティ・デュークの演技の凄さに衝撃を受けた。 アン・バンクロフトの“奇跡の人”ことサリヴァン先生も鬼気迫るものがあるがやはり、ヘレン役のパティ・デュークがマジで上手い。 ストーリーはもう、誰でも知っているようなものであるが、知識欲があるにもかかわらずその術が分からずに闇の中で生きるヘレンの苦悩、自身も障害を持つがゆえに下手な同情など何も生まないことを知り、だからこそ知りたいと思うもの、見せたいと思うものを懸命に教えようとするサリヴァン先生の姿に胸を打つ。 その経由もあって、ラストの井戸での場面は本当に感動する。 史実では、井戸でウォーワーとは言っていないというのが事実らしいがそんな事ここでは関係ない。 これは公式な論文等に引用されるような資料ではないのだ。あくまで映画、芸術あるいは娯楽としての作品だ。 だから、“ものの意味を理解した”ということを表す場面としては、映画的には適切な表現だったと思う(ちゃんと劇中で、「6か月にはウォーワーと言えた、意味を理解していたという伏線も張ってある)。 確かに、意味を理解する、ということはほんのターニング・ポイントであって、その後のヘレンとサリヴァン先生の受難と奇跡の道のりが描かれていないということで、伝記としては物足りなさを感じると言えばそうなのだが、物語として、いいところで終わっていると個人的に思う。 今見ても古さを感じさせることなく、ましてや色あせることのないパワーを持った本作は間違いなく名作。 |
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