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タイトル名 |
楢山節考(1958) |
レビュワー |
ボビーさん |
点数 |
9点 |
投稿日時 |
2007-11-19 01:26:38 |
変更日時 |
2007-11-19 01:27:02 |
レビュー内容 |
舞台の上で起きているかのような、全編セットの作品。それが意図する事がなんなのか、僕みたいな平凡な人間には理解に達する事が残念ながらできなかったが、あの画を観ていて痛烈に感じたのが、閉鎖的な窮屈な感情だった。それは画が狭いとか奥行きがないとかそういう意味ではなく、登場人物たちがまるで、閉じ込められて生きているかのような印象を受けたのだ。逃げられない環境、現実。それらを無意識に強く感じていた。ラストの台詞があまりにも胸に響く。まさに彼らの苦しみや悔しさがそこに詰まっており、そしてラストシーンは現代の白黒のロケシーンになり、そこで一気に現実に引き込まれた。舞台のように描いて非現実的に見せておきながら、ラストで現実の画を見せ、大きな落差により、これは実話であり現実なんだ、というメッセージをより強く感じる事が出来た。 |
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