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一心太助 天下の一大事 - onomichiさんのレビュー
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Web www.jtnews.jp

タイトル名 一心太助 天下の一大事
レビュワー onomichiさん
点数 10点
投稿日時 2024-07-14 00:41:48
変更日時 2024-08-10 09:30:15
レビュー内容
シリーズ2作目『一心太助 天下の一大事』。カラーになって太助の男っぷり、お仲の可愛らしさが光る。
太助の縦横無尽の活躍、お仲との関係性、彦左との確執も太助の一人前となった証左でもあり、なんとも眩しく感じる。今回は進藤栄太郎演じる悪徳旗本の川勝丹波守が木場の相模屋と結託して悪行を尽くし、屋敷に奉公した許嫁のいる腰元を誘拐する等の天下の一大事が本筋となっていて、勧善懲悪ものとして大いに楽しめる。太助と彦左の仲違いもあり、今回は松平伊豆守が躍進する。

最後のクライマックスのシーンは圧巻。大勢の民衆、魚河岸衆と木場衆が神輿を担いて威勢よく闊歩するお祭りの喧騒にまぎれて、魚河岸衆が木場の相模屋を襲撃し、川勝から誘拐された腰元を救助、大立ち回りの太助や魚河岸衆が大活躍。太助の刃のないチャンバラシーンも宮本武蔵の般若坂ばりのダイナミックさがあってとても痛快だった。そして天下のご意見番の到着。男同士の名呼びと抱擁。やはり錦之助と月形龍之介コンビの一心太助シリーズのクライマックスがこの回、このシーンでしょう。

家光、彦左、太助が一同に会するラストシーンもよかった。家光と太助は二人とも錦之助なんだけど、うまく演じ分けているというか、全く違和感がない。彦左の「馬鹿につける薬はございません」からの印籠取り出し、家光の「いつまでも馬鹿でおれよ」というセリフにも熱いものを感じる。やっぱり最後は日本一の徳川将軍、締めは箱根から見る富士の絶景なのです。
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