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タイトル名 |
旅愁(1950) |
レビュワー |
ぷらいべーと・らいべんさん |
点数 |
8点 |
投稿日時 |
2003-08-04 23:12:31 |
変更日時 |
2003-08-04 23:12:31 |
レビュー内容 |
まいったなー、この設定。胸がつぶれそう。ありそうで絶対ない設定。恋愛のSFとすら言えるでしょう。ただ、最初は一夏のイタリアでの出来事と言う、いかにもありそうな感じで軽く見てましたが、その後、互いの愛は深みを増し、同じく恋愛のSFでありながら、一目ぼれだけに終始してしまった「旅情」や「めぐり合い」よりずっと説得力がありました。最初から別れの予感を秘めた二人の関係なのに、その後の展開には、通常予想される罵り合いもなければ、対決もない。夫が生きていることを知って神に感謝する妻、何も聞かない妻、妻に会ったことを言わないマニーナ、そしてアメリカ行きを決意するマニーナ。この頃の映画の方が、恋愛に真剣だったんじゃないですかねー。自分の幸せと相手の幸せとどちらが大切か、自分の成功と相手の幸せとどちらが大切なのか。最近の映画は、恋愛は、目も眩むようなSFXや暴力や奇想天外な展開の添え物になってしまっている。もしくは、離婚・二股・裏切り・不信何でもありの現代で、却って、曖昧模糊としてよーわからん心理劇になってしまっている気がします。宇宙やら暴力やら華やかなビジネスやらの影で、人間は、自分の心やら、本当の幸せって何かと言うことに対峙することを避けてしまっている気がしますね。恋愛こそ(誰でも経験可能な)心の大冒険だと思うのに・・・。主題歌のSeptember Songは、とくに人生の折り返し地点を過ぎると泣けます。 |
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