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タイトル名 |
カプリコン・1 |
レビュワー |
鉄腕麗人さん |
点数 |
6点 |
投稿日時 |
2008-01-14 14:13:26 |
変更日時 |
2008-01-14 14:13:26 |
レビュー内容 |
アメリカ合衆国という国家と、アメリカ航空宇宙局(NASA)が、それぞれの威信と保身をかけて立ち上げた人類初の火星着陸プロジェクト。失敗が許されない状況下で、当局は地球上からの「偽装火星中継」を画策する……。
アポロの月面着陸偽装説をまざまざと彷彿とさせるリアルなサスペンス要素を多分に踏まえた設定には、ゾクゾクするほどの緊張感が溢れている。 「偽装」と「現実」の狭間で揺れ動く宇宙飛行士たちの葛藤と、計画失敗により当局から命を狙われるというアクション性とサスペンス性が殊更に映画としての面白味を膨らませていく。
と、導入から中盤の展開までは、申し分ない魅力に溢れたストーリー展開を見せてくれていたのだが、中盤以降徐々に失速していく。
計画の失敗により事実を隠蔽するために飛行士たちは命を狙われることになるのだが、その後の展開はただ飛行士たちが砂漠を彷徨う逃避行に終始し、非常に淡白だ。別の側面から事実を究明しようとする記者の存在は効果的だったのだが、キャラクター性と彼に降り掛かる状況があまりに中途半端だったと思う。
クライマックスにかけての爽快感の無さが、最大の問題点で、もっと陰謀の黒幕に対する逆襲性を克明に描き出して欲しかった。 設定や物語としてのテーマの深さには魅力が大きい作品なので、是非最新の技術、キャスト、そしてもう少し膨らみを持たせた脚本でのリメイクを期待したい。
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