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タイトル名 |
ヴァイブレータ |
レビュワー |
Berettaさん |
点数 |
7点 |
投稿日時 |
2005-08-13 16:44:25 |
変更日時 |
2015-09-25 02:48:17 |
レビュー内容 |
シャンプーのいい香りがして、元ヤクザで、ヤバイ仕事も結構しのいで来たけど麻薬はやらなくて、機械に強く、好奇心のおもむくままに質問しても、面倒臭がらずに何でも説明してくれて、無線やトラックの運転など、ちょっぴりときめく冒険を茶目っ気たっぷりに提供してくれるが決して無理はさせず、不安定な感情の波もだまって優しく包み込んでくれる、不良性と深い包容力を併せ持つ「理想的な男」に「抱かれたい」という欲求、果ては「日常と違う自分を抱きしめたい」という早川(寺島)の脳裏に走ったほんの数分間の自慰的妄想がこの作品の実体なんじゃないかと考えました。 コンビニで男の手が尻に触れた瞬間スイッチが入り、トラックから下りるところまで全て妄想。 彼女がトラックに乗り込むときから始まる都合の良さと、見送るときに手も振らない目配せもしないそっけなさを見ると、邪推ながらそういう解釈もアリかなと思えてきます。 寺島しのぶは艶を出せる今の日本では絶滅寸前の貴重な役者です。 それを受けた大森南朋もいい味を持ってます。 内容的には玉虫色ですが、二人の持ち味の掛け合いから生まれた大人の雰囲気漂う緊張感が、この作品の肝ではないでしょうか。 |
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