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タイトル名 |
日曜日の恋人たち |
レビュワー |
feroさん |
点数 |
6点 |
投稿日時 |
2004-03-02 23:25:53 |
変更日時 |
2004-03-02 23:47:19 |
レビュー内容 |
これはセックスを通して愛、そして生と死を描いた作品です。エロディが熱演しており、ジャン=マルク・バールも非常に巧みな演技をしていて、見応えのある作品になっています。しかし、この映画を観ると「死」が少々乱雑に扱われている事が気になります。屍姦や検死所でのセックスが死への冒涜だと感じる部分もありますが、ここで言いたいのはそういうことじゃなくて、僕が言いたいのはこの映画は「死」に対する定義付けが甘いんじゃないかということです。この作品は「死」というデリケートな要素を間近に置く事によって、生や愛を描こうとしていますが、その「死」が曖昧だとどうしてもあやふやな感じがします。「死」については人間は長い間、宗教的にも科学的にも考えつづけてきたわけで、いくつもの「死」観がありますが、それを踏まえて映画を作る上での思想が欲しかったと思います。エンディングでは突然「生きるもの」と「死に行くもの」を対比させてしまいますが、それまで死を即物的に扱っていたのが、急に観念的に扱われているので面食らいます。 それに、この映画では「死」と「生」を対比させているように見えますが、本来「死」と「生」はセットにはなっても反対語ではないわけで、時には類義語にさえなるという不思議な関係なので、なんだか浅いなぁといった感じがします。それとは関係ないのですが、この映画を観ていて、エロディはまだまだロマーヌ・ボーランジェには敵わないと思いました。作品としても「野性の夜に」の方が数段上だと思います。さらに話は飛ぶけど、もう解散してしまったサニーデイサービスというバンドの1枚目のアルバムに「日曜日の恋人たち」という曲があって、それはまったく関係ないんだけど、観ていて頭の中で勝手にBGMになって困った。
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