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タイトル名 |
渚にて |
レビュワー |
アルメイダさん |
点数 |
6点 |
投稿日時 |
2005-09-23 12:27:26 |
変更日時 |
2005-09-23 12:27:26 |
レビュー内容 |
まず、この作品が作られた時代を考慮して、
地球崩壊SFのさきがけとなった作品ということを考えてください。
古い作品なのでモノクロでスペクタクルなシーンもありません。
物語は、冒頭からいきなり世界の終わりを告げられ、
最期の楽園と化した普通の人々の暮らしがいつものように始まります。
作品により共感しやすくしたい方には、
シドニー・ルメットの未知への飛行 を合わせて観る事をお勧めします。
未知への飛行(全く本作に関連はないが私は関連させてみた)をまだ未見の方は想像で、
第三次次世界大戦後、生き残った人類がいる国はオーストラリアだけと考えてください。
合衆国は全滅しましたがまだ生存者が残っているかもしれません。
わずかな望みも持ちながらアメリカ艦長G・ペック(今のところ観た作品で一番かな)は、
オーストラリアでつかの間の休日を過ごしある女性を紹介されます。
アメリカ人の主人公にはすでに家族はいません。
それでも恋には落ちないのですが、徐々に打ち解けていくのです。
このふたりと紹介した若い夫婦がほとんどでづっぱりです。
若い夫婦の妻は出産したてでこの世の終焉にウツ状態です。
5ヵ月後には最期まで残ったオーストラリアも終わると予想されていました。
夫は昇進し主人公とともに原子力潜水艦に乗り、汚染の調査をするのですが・・
望みの北極圏さえすでに汚染レベルは高く、
当然全滅したサンフランシスコにも寄ります。
乗組員のひとりが空になった廃墟に降り立ち泳いで逃げます。
「死ぬときは故郷で」日本から出たことがない私には理解できなかった。
生まれた国であろうとも生存者はいないのだから・・
それならば生きている人たちと一緒にいた方が心強いと思うのですが・・
それを強く感じたのが死体描写が全くないということです。
死体が街にあれば死体でも家族と一緒にいられる。
生まれた土地に帰る気持ちはわからなくはない。 けれども空になった街、死体はどこへ・・?
犬は死ぬときにうちに帰るように人間もベットだと言うのですから、
みんなうちにこもってそのときを待ったのでしょう・・
「28日後・・」を思い出しました。
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