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タイトル名 |
バーバー |
レビュワー |
アルメイダさん |
点数 |
6点 |
投稿日時 |
2006-09-21 07:36:03 |
変更日時 |
2006-09-21 07:36:03 |
レビュー内容 |
もしかしたら白黒ということで得しちゃってる作品かも・・
白黒というだけで不気味だしクールだし、
最近の映画によくあるワンパターンの青黒い色調に比べれば、
白黒の観客の個々に想像できる美しさといったら・・
この作品を借りたきっかけは「シンプルプラン」でビリー・ボブ・ソーントンを見て。
期待通り存在感のあるいい役者さんですね。
このての役者は主役に回るとイマイチなんですが、
うまいんですね~
こんな抑えた普通の役ができるなんて(でもやはりクセはあるんだけど)
全体的にゆったりして淡々と流れていくので、
時折飽きたりもするコーエン兄弟の作風。
お話自体は好きなほうです。
普通の人がほんのちょっとでいいから今より幸せになりたい。
しかしそれはほんのちょっとどころかどこかがずれてしまい、
自分の周りがばらばらのパズルのように壊れさる。
結局は分相応でいれば一番幸せだったんだ。
その居場所に気づいたときには元には戻れない・・
あれっ?「シンプルプラン」とおんなじだ・・
「ファーゴ」のほうがさらに似てるらしいんだけどね(苦笑)
「スモーク」の救われない版と例えるのも変・・?
どうしょうもない普通の人の願われない幸せ、
いや、さらに庶民のあがくより以下の底辺の恨みや混沌さを描いていたのが、
黒澤監督の「天国と地獄」という作品なのですが・・
こういった見終わったあと悪い奴をあざけりながらもすかっとせず、
もしかしたらこの底辺の庶民を非難しきれない自分がそこにいて、
居心地の悪い映画だったとか国全体の重いピラミッド社会の責任だとか、
気分悪いくらい重い後味なのに何年も残る映画・・
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