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タイトル名 |
ふたりの女王 メアリーとエリザベス |
レビュワー |
番茶さん |
点数 |
7点 |
投稿日時 |
2021-05-31 21:09:47 |
変更日時 |
2021-05-31 21:36:49 |
レビュー内容 |
邦題が紛らわしいですが、原題は「メアリー、スコットランドの女王」。メアリーが主人公です。「エリザベス」に対抗して製作されたんでしょうか。 スコットランドの幻想的な原野や断崖、丘陵などを俯瞰するシーンがふんだんに使用され、美術面ではかなりポイント高いです。 また前者以上に意識的に取り入れられたであろう数々の民族音楽も良。(ただバグパイプが全然出てこなかったのは何でだろう?) ストーリーは「エリザベス」以上に忖度(というか斟酌)塗れでややウンザリ。 メアリーもエリザベスも平和的に仲良くしたいのに、権力闘争を繰り広げる男どものせいでこうなっちゃった・・という話になっている。 エリザベス暗殺計画も側近が勝手にでっち上げた事件って事になってるし。 現実社会でも女同士の派閥争いってのは男以上にキツイでしょ。 ボスウェル伯の描き方も変。あそこまで信義の人に描いておきながらあの裏切り方は有り得ない。これだと自身の偶像を破壊し、これまでの生き方を否定してしまう事になってしまう。 メアリーを引立たせる為か、エリザベスが何かグロテスクなピエロみたいになってるのも何だか。 せっかくの歴史スペクタクルが、薄っぺらいフェミニズム映画みたいになってしまっていて何とも残念。 「エリザベス」にしろ「メアリー」にしろ、今度こういう映画を作る時は、カトリックとプロテスタントの考え方の違いをはっきりと描き出してほしい。 |
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