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狼たちの午後 - 337さんのレビュー
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Web www.jtnews.jp

タイトル名 狼たちの午後
レビュワー 337さん
点数 9点
投稿日時 2004-06-02 04:17:02
変更日時 2004-06-02 04:17:02
レビュー内容
銀行強盗は犯罪です。よい子は真似しちゃいけません。
しかしこの映画のアル・パチーノを見ていると、自分がみるみる彼と同化していくのが
わかってしまう。ああ、俺いま銀行強盗やってる気分だ・・・そう思いながら観てしまう。
ソニーの目に映るものを感じはじめると、心の中に沸きあがってくるものがある。
孤独感だ。
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警官たちがソニーと人質を間違えて銃をつきつけたことを境に、観衆はソニーの味方につく。
(いや、実は鬱積していた警察の暴力への不満が噴出しただけだ。)

恋人のレオンはソニーに虐待されたことを警察に打ち明ける。ソニーの母親の悪口も。
(レオンは自分だけが傷ついていると信じて疑わない。なぜ結婚なんかしたんだ?)

嫁は「私のせいね」「私がデブだから」と自分を責めた。
(この女は口だけだ。なんにも行動しやしない。)

観衆に混ざってゲイたちが叫ぶ「ソニー万歳!ソニー万歳!」
(なんなんだこいつら。事件と関係ないだろ。)

母親は、この事件を家庭のせいだといい、ソニーを慰める。
(嫁の悪口が言いたいだけだ。こんなところまで来て嫁イビリかよ。)

協力的だった人質たちも、サルが射殺されソニーが拘束された後は無関心。
(こっちをちらりとも見やしない。)
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みんな自分のことばかり話したがる。事件を踏み台にして声高に、自分の鬱憤を晴らしてやがる。
俺がどうしてこんな事になってしまったかなんて、誰も知ろうとも思わないんだ。
銀行強盗をする前も、した後も、俺の味方なんてものはいやしなかったんだ。
けどそれは俺のせいさ。よくわかってる。俺はいつだって裏切ってきたんだ。
サルのことも裏切った。誰の罪でもない、俺の罪だ。
(う、いつのまにかソニーになりきってしまった・・・)
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