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火垂るの墓(1988) - かわまりさんのレビュー
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Web www.jtnews.jp

タイトル名 火垂るの墓(1988)
レビュワー かわまりさん
点数 4点
投稿日時 2004-08-14 10:20:22
変更日時 2004-08-14 10:42:25
レビュー内容
「戦争は悲惨だ。だからいけない。」というのは「人の頭をピストルでぶち抜くと死ぬからよくない。」というのと同じくらい単純な道徳的判断で、大人だったらわざわざ映画や小説などで説明してもらわなくてもわかっていることのはず・・・そういう意味で、私は大人なのでこの作品を見てどうこういうことはありませんでした。この作品を小中学生に見せることの是非を問われれば、困ってしまいますが、答えは「ノー」です。清太と節子の二人は海水浴やら蛍狩りやらやってから死んだので空襲で一発で死ぬよりも少しましだった・・・というのがこの作品の本質です。こうやって死ぬのも焼夷弾で焼け死ぬのも原爆で死ぬのも五十歩百歩です。もっと気になるのは、清太が皇国の勝利を信じていたことで、そういう意味で清太も悲惨な戦争の片棒を担いでいるわけです。もっとも十四歳では戦争をまともに批判することは無理ですが・・・。第二次世界大戦での敗戦から六十年間、日本では「戦争は悲惨だからいけない。」式の短絡的平和主義しかなかったようで、これから先、このままでいいのかと思います。平和主義は短絡的でもないよりはましですが、戦争を起こすのは短絡思考の人間と相場が決まっているのです。余談になりますが、私が所有している某社発行百冊の小説を収録したCD-ROMに本作品の原作と井伏鱒二の「黒い雨」が戦争の悲惨さを描いた(短絡的)反戦小説として入っています。でも、それよりも吉村昭の「戦艦武蔵」が政府や軍の責任者の常識が軍拡競争で麻痺していく過程をリアルに描いて、よほど反戦の役に立つ小説です。「戦艦武蔵」のように船が主人公では映画化は無理ですが、人を主人公にして戦争をもっと深く解析した小説が映画化されるべきです。もっともそういう作品をアニメにするのは多分無理でしょう。もう一つ余談・・・単純な反戦映画の傑作はやはり「西部戦線異常なし」だと思います。
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