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タイトル名 |
月に囚われた男 |
レビュワー |
もとやさん |
点数 |
9点 |
投稿日時 |
2015-01-17 15:52:12 |
変更日時 |
2015-01-17 16:40:05 |
レビュー内容 |
序盤は有り勝ちな近未来SF。 ヘリウム3とかの設定はいろんなSF作品に登場するので、斬新さは感じないけど、嘘臭さも無くて物語に現実味を与えてると思う。 唯一気になったのが、流石に1人で勤務はさせないだろうという点だったけど、まさかそれがシナリオの本筋だったとは驚きです。 1人で勤務してる理由にきちんとした説得力を持たせる構成に感服しました。 中盤もう1人のサムが登場して多少混乱したけど、真相が明らかになってから一気に話が面白くなった。 この作品はSFの設定を借りた友情物語だったんですね。 実はちょっとガーティのことを疑ってたんだけど、サムとガーティの友情がさり気なく描かれていて、ちょっと泣きそうになる。 返事に困ったら食事を勧めるガーティがとても愛らしくて、疑ったりしてごめんよって反省しました。 そして、終盤はサムとサムの友情物語というSFならではの展開。 最終的にはサムとガーティの友情もサムとサムの友情も自己犠牲という形で昇華していて、とても感動的でした。 派手さはないけど、自分とは何なのかってちょっと哲学的なことも考えさせられてしまい、しみじみと切なさの漂う良作だと感じました。 あと、もう一度見直してみたら、細かい伏線がきちんと散りばめられており、丁寧な作品作りに感心しました。 かなり低予算で制作されたらしいけど、映像にそれほど陳腐さはなく、味わい深い作品に仕上がっていると思います。 |
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