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タイトル名 |
風の谷のナウシカ |
レビュワー |
もっつぁれらさん |
点数 |
5点 |
投稿日時 |
2004-11-28 15:26:02 |
変更日時 |
2009-11-14 20:40:49 |
レビュー内容 |
環境問題云々よりもむしろ人間同士で争うことが如何に愚かな事か、ということをこの作品から感じ取りました。他の映画(宮崎アニメのことではない)でも訴えられていることなので以前からわかっていたつもりだったのですが、人間同士・国家同士の争いというのは、相手を必要以上に恐れることにより自己をより強固に防衛することから始まるものだということを改めて思い知らされました。ナウシカの「あなたは何をおびえているの?」や、クシャナの「巨大な力を他国が持つ恐怖ゆえに・・・」というセリフは実によく的を得た表現だと思います。 ところで、本作がアニメという媒体をとった以上、子供にとってわかりやすい内容であることは絶対条件だと思うのですが、この映画ははたして本当に子供にとって理解できる内容なのか・・・大いに疑問です。まず、映画の中の三国間の情勢をちゃんと理解して観てた子供がどれだけいるでしょうか。また“王蟲”なんていう言葉、当時映画館で観た人の中で、音声だけでその言葉を理解できた人がどれだけいたでしょうか。私なんかDVDの字幕を見てやっとスムーズに物語に入り込めたくらいですから。“腐海”もまた然りです。だって、パソコンでその言葉を変換しようとしても変換リストに出てこないですよね。そんなパソコンでさえ出てこない言葉がアニメで使われているというのは非常に摩訶不思議なことです。 そういった言葉の使い方とは対照に、序盤にジルが殺されるとき突然他国の軍隊が押し寄せてきてどえらい高圧的な態度で住民をねじ伏せるくだりなんか、子供心に見れば歯ぎしりもののシーンなのかもしれませんが、あんなこと絶対にありえないわけですよ。それに、最後の方で巨神兵が出てくるシーンもあれだけ期待させておいてほんのちょっとで崩れ落ちちゃうし。そもそも、あの巨神兵には理性があるわけでもないのに、蘇らせて自分の言うことを聞かせようと考えているところもかなり馬鹿げています(「蘇らせてくれてありがとう御主人様」だなんて、言ってくれるとでも思っているのか・・・?)。このように、言葉の使い方とは対照してストーリーにかなり幼稚な場面があったことを考えるとこの映画はかなりチグハグな印象を受けるのです。 それにしても、あの子供が唄ってる歌はヤケに怖かったんですけど・・・。ホラー映画に出てくる歌みたいでした。キモチワルゥ~。 |
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