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タイトル名 |
ロシュフォールの恋人たち |
レビュワー |
もっつぁれらさん |
点数 |
10点 |
投稿日時 |
2007-07-16 16:44:03 |
変更日時 |
2007-07-16 22:25:06 |
レビュー内容 |
同じショットの繰り返しがどうしてこんなにも気持ち良くさせてくれるのでしょうか。 まず初めにドヌーヴが、次にドルレアックが、そしてラストではダニエル・ダリューが子供を迎えに行くシーンでは、まったく同じ位置からのショットでストーリーが展開され、また、町の広場の真ん中の泉を手前にした俯瞰ショットもこれまた幾度となく現れます。その繰り返しのショットが呼び起こすのは、日常の幸福感だったりお祭りの高揚感といった喜びの感情ではないでしょうか。登場人物が皆、喜びを歌にのせて踊るという演出は言うまでもなく我々をハッピーな気持ちにさせますが、それにも増して、この“繰り返し”のショットが自分にとっては一番気持ちの良いシーンであると断言できます。 ストーリーが、これまた素晴らしい群像劇で、歌の中身においても自然な繋がりがあるところも凄くいいですし、歌を唄いながらのダンスのシーンも、あの横長のスコープサイズの画面を、脇役の人物やインテリアやエキストラなど、あらゆるものを画面上に配置して構図を作っている。つまり、これも「シェルブール~」同様、綿密に計算されたカメラワークであると推測できるのです。 そして、日曜日のお祭りで全員が揃っての大団円かと思いきや、ドヌーヴの乗ったトラックにペランが乗り込んでパリに向かうという、何とも粋なエンディング。映画は終わったのに、あの車の中でどんな会話が、どんな歌が繰り広げられるんだろう・・・と想像して、自然とニコニコ顔になってしまいます(^_^)
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