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タイトル名 |
ぜんぶ、フィデルのせい |
レビュワー |
とらやさん |
点数 |
8点 |
投稿日時 |
2009-09-09 21:10:07 |
変更日時 |
2009-09-10 00:54:51 |
レビュー内容 |
裕福な家の娘アンナ。パパとママが共産主義活動にのめり込み、生活が一変。大きな家から狭いアパートに引っ越すことになる。しかもアパートには得体の知れないヒゲ面でタバコをプカプカふかす変なオジサンが大勢四六時中出入りしている。共産主義って?団結の精神って?核戦争って?パパもママもどうしちゃったの?という訳で世の中も自分の周りも分らないことだらけ、以前の生活に戻りたいアンナは不満だらけでいつもふくれっ面。でも時折パパから褒められたり、遊んでもらえた時に見せる子供らしい笑顔が印象に残る。周りの大人のやっていることが理解できない、でも、知りたくて仕方がない。子供の頃なら誰もが感じる事。そんな等身大の子供の気持ちを演じたアンナ役の少女の演技力に驚かされた。テーマは子供の成長なんですね。これもアンナには分らない、中絶って?子供はどうやって作るの?という性に初めて興味を示す女の子の素朴な気持ちや成長を70年代の時代背景や価値観、世相を絡めた盛りだくさんの内容ながらも全てがアンナの知りたい事であり、アンナの視線であるので散漫にならずに楽しめる作品に仕上がっています。時には程よくコメディタッチで描かれ、(特に分かったようでとんちんかんな事を言うアンナがかわいいです。)ちょうどいい尺によくまとめられた、可愛らしくていい映画です。ラストシーンは自分で転校を決断し、そのあまりにも環境の違う転校先でしっかりと自分の足で立ち、子供たちの輪に入っていくアンナの姿に感動しました。 |
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